毎日のレシピ
2018年5月31日更新
琉球薬膳料理研究家の宮國由紀江さんが教えてくれる薬膳レシピ「野菜スープ」
薬膳でメンテ[61]
季節によって体との向き合い方は変わります。水の巡りが悪くなる梅雨時は、水の代謝を上げる食材を積極的に取り入れましょう。
梅雨は水を排出
豆類で水の代謝をUP
湿度の高い梅雨時は、外気の影響を受けて体の中にも水がたまりやすい時期です。体内の水の巡りが悪いと、たまった水はどろっとした「湿」になります。また、湿は胃腸を含む消化機能である「脾(ひ)」に影響を与え、衰えやすくなります。体に湿がたまると、下半身のむくみや胃もたれ、体が重い、食欲不振といった症状が出ます。気(エネルギー)も下がるので、憂鬱(ゆううつ)な気分にもなりやすい季節です。
寝ている間に湿がたまるため、朝起きたときには体が重くて動きたくなくなり、仕事や学校を休みたい気持ちになることも。動き出すと、体にたまった湿が体全体に散り、元気になることも多いです。梅雨の時期はストレス発散できる趣味を見つけて、外に出たり、体を動かすことを意識的に行うといいでしょう。
水の代謝機能を助ける豆類やハトムギ、春雨などを積極的にとりましょう。冷たいものや甘い物、脂っこいものは脾の働きを妨げ、湿邪(しつじゃ)がたまりやすくなるので、取り過ぎに気を付けて。無理に食べ過ぎず、胃腸の負担を減らすことも意識するといいでしょう。
お勧めの食材
胃腸の調子を整えて食欲増進。体の湿を取り除く。
大麦・玄米・小豆・黒豆・緑豆・えんどう豆・レタス・トウモロコシ・枝豆・トウガン・アサリ・シジミ・海藻類・ハトムギ・サヤインゲン・ヨモギ・大豆・ひよこ豆・空心菜・シソ・玉ネギ・オレンジ・シークヮーサー
レシピの食材の効果
トマト 体の熱を取る・イライラを沈める・のどの渇きを潤す
ニンジン 消化を助ける・血を補う
ズッキーニ 体の熱を取る、暑気あたりの予防、利尿作用
大根 消化を助ける、のどの渇きを潤す
サヤインゲン 胃もたれに効く・食欲増進・胃腸の調子を整える
ひよこ豆 胃腸の調子を整える・貧血予防
ハトムギ むくみ解消・疲労・利尿・美肌
春雨 暑気あたりに効く・のど渇きを潤す・利尿作用
胃腸整え、むくみ解消
野菜スープ
●材料(4人分)
トマト/2個
ニンジン/1本
ズッキーニ/1本
大根/100g
サヤインゲン/100g
ひよこ豆/50g
ハトムギ/10g
春雨/50g
ペースト
バジル/50g
ニンニク/5かけ
オリーブオイル/30ml
パルメザンチーズ/大さじ1
鶏だし/1L
塩・こしょう/適量
●作り方
<1>
トマトの皮を湯むきし、7mmのサイコロ状にカットする。ニンジン・大根・ズッキーニは7mmのサイコロ状にカットする。春雨、サヤインゲンを2cm長さにカットする。
<2>
バジルは粗みじん切りし、ニンニクと一緒にミキサーに入れ、オリーブ油・パルメザンチーズ各1/2量を加えてペースト状にする。
<3>
2に残りのパルメザンチーズ・オリーブオイルを加え全体がなめらかになったらボウルに移す。
<4>
鍋に鶏だしを入れ火にかけ、ニンジンを加えてしばらく煮る。ハトムギ、ひよこ豆を加えて火を通し、ズッキーニ、サヤインゲン、大根を加える。塩・こしょうで味を整える。春雨を加えて火を通す。
<5>
各食材の火の通りの確認ができたら、トマトを加え再沸騰させ、火から外す。
<6>
5の鍋に3のペーストを入れ味を調える。
[文]
宮國由紀江(みやぐに・ゆきえ)
琉球薬膳料理研究家。国際中医薬膳師。栄養士。薬膳龍花代表
http://www.y-ryuka.com/
薬膳龍花
098-974-8183
<過去の薬膳レシピ>
- シーフードの煮込みスープ風
- 野菜スープ
- ハトムギと玄米ドリンク
- オレンジピールとアーモンドのショコラ
- 野菜のカップケーキ
- 大福もち
- ロールキャベツ
- マメマメサラダ
- レーズンペースト
- 野菜と魚介のスープ
- トマトとイカのサラダ
- 薬膳スイーツポテト
- 沖縄風みそ汁
- 豚レバー薬膳スープ
- ローゼルとワインのホットドリンク
- クリームチーズの芋団子
- 豆腐とヤマイモのグラタン
- クワの葉と実のムース
- 大根もち
- セロリとトマトのスープ
- ネギのリゾット
編集/栄野川里奈子
『週刊ほーむぷらざ』薬膳でメンテ・第1610号 2018年5月31日掲載
[薬膳・胃腸を整え、むくみ解消]