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2016年10月20日更新

クワの葉と実のムース|薬膳レシピ

琉球薬膳料理研究家の宮國由紀江さんが教えてくれる薬膳レシピ
[口渇に桑の実 肺の乾燥に桑の葉]


 

クワの葉と実のムース[~せき、口渇、耳鳴りに~]

●材料(作りやすい分量)
【ムース】  
豆乳 800ml
砂糖 大さじ3
粉ゼラチン 10g
桑の葉パウダー 大さじ3
【ソース】  
桑の実 大さじ5
砂糖 大さじ3
シークヮーサー汁  大さじ2

●作り方 
  *ムースを作る
1. 鍋に豆乳、砂糖、桑の葉パウダーを入れ温める。
2. 粉ゼラチンとお湯を入れふやかし、1の鍋に入れ火を通す。
3. ②をボウルに移し、氷水で冷やしながら混ぜ、容器に流し冷やし固める。
  *ソースを作る
1. 鍋に桑の実を入れ火にかける。そこに砂糖を入れ煮込む。
2. 砂糖が溶けたらシークヮーサー汁を入れ火を止める
3. 冷えた桑のムースの上にソースをかけ出来上がり。

 


食材の効果レシピから
桑はマルベリーとも言われ、実・葉・枝すべてがスーパーフード。中医学では、葉は古くから体を潤し空ぜきや風邪に効く薬と言い伝えられています。現在では、糖の吸収を抑える働きがあり、血糖コントロールに良く、ダイエット効果が高いと評価されています。

豆乳 肺熱をとり、体を潤す
砂糖 空ぜきに効果的・肺を潤す
桑の葉 肺の乾燥や空ぜきに効果的
桑の実 めまい・耳鳴り・糖尿病・白髪・口渇に効果的
シークヮーサー 水分不足・疲労・イライラに効果的

 

糖尿病 病の部位三つ 対策異なる

生活習慣病の一つ、糖尿病。食生活が豊かになり、欧米化が進むとともに増加の一途をたどっています。
中医学において、糖尿病は「消渇」という病名で認識されています。その症状は、三多一少(多飲・多食・多尿、体重減少)。つまり、のどが渇き、よく食べ、尿が増えると共に、体重が減少すると表現されます。
古来より詳しく観察されていたようですが、血糖値を測る手段はなかったので、高血糖という認識はなかったと思われます。
注目すべきは、病の部位を上、中、下に分けて、それぞれに応じた対策を大切にしていることです。上から、中、下と病気が進み、症状も変わります。

多飲、多食、多尿

「上」に現れる症状の特徴は「口の渇き」「多尿・頻尿」です。上とは、肺に相当します。中医学では、肺には飲んだ水分を全身に分布させる働きがあると考えます。消渇証(症)になると肺の潤いが消耗されて渇きを感じ、「多飲」となります。また、肺の水分を散布する力が衰え、飲んだ水分はそのまま下降し、尿になります。それで多飲から頻尿となるのです。
「中」に現れる特徴的な症状は「空腹」「やせる」「便秘」です。中とは、脾胃(胃腸)に相当します。
脾胃は、食べた物を消化する場所です。消渇証で、この部位に熱がこもると胃の消化機能が異常に促進され、いくら食べても空腹感を感じるようになります。胃に熱がこもっていると食べ物から作られる気(エネルギー)の消耗も激しくなり、痩せる傾向があります。熱により腸の潤いが失われ、便が硬くなり便秘にもなりやすいです。
下に現れる特徴的な症状は「頻尿」「腰痛・ひざの無力感」などがあります。下は腎(腎臓)に相当します。腎が弱ると、摂取した水分が体内に吸収されず体外に排出されやすくなるため頻尿になります。腎は、もともと骨や腰を司り、働きが低下すると、腰痛やひざに力が入らなくなるといった症状もみられます。その他に耳鳴り、健忘、めまいも、腎が弱り表れる症状としてあげられます。
それぞれにお勧めの食材があります。病院で治療をしている方は、主治医や栄養士による指導を元に、普段食べる食材の選択に役立てていただけると幸いです。
 

お勧めの食材
【上】
ヤマイモ・銀杏・クレソン・白キクラゲ・アンズ・イチジク・オレンジ・ナシ・落花生・豆乳・オリーブ・黒クワイ・冬瓜・モモ・リンゴ・レモン・ヨーグルト・桑の葉
【中】
粟・キビ・ハトムギ・小豆・アスパラガス・キャベツ・キュウリ・クウシン菜・ゴボウ・セリ・タケノコ・チンゲン菜・ナス・モヤシ・レンコン・スイカ・スターフルーツ・ナシ・バナナ・アオサ・昆布・馬肉・プーアール茶
※辛い刺激物やニンニク・ショウガなどの使い過ぎに注意しましょう。
【下】
黒米・小麦・ササゲ・ナタマメ・黒ゴマ・カシューナッツ・枝豆・ブロッコリー・マッシュルーム・桑の実・プルーン・ブドウ・ブルーベリー・ウナギ・サザエ・スッポン・豚豆・穀類全般

 

<過去の薬膳レシピ>

 


[文]
宮國由紀江(みやぐに・ゆきえ)
「薬膳龍花」主宰。国際中医薬膳講師、栄養士。沖縄の食材を使った琉球薬膳料理を研究している。
http://www.y-ryuka.com/​


編集/栄野川里奈子
『週刊ほーむぷらざ』薬膳でメンテ・第1527号 2016年10月20日掲載
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