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2017年10月19日更新
自然派ワインとは?|自然に寄り添い造り上げる
【fun okinawa・気軽にワインvol.07】
ワイン専門店「コート・ドール」ソムリエの小湾喜智さんがワインについてお話しします。
自然に寄り添い造り上げる
自然派ワインとは?
「自然派ワイン(以下、自然派)」とは、簡単に言えば「あらゆる工程で自然に寄り添って造り上げたワイン」のこと。自然派を考える際は、ブドウの「栽培」とワインの「醸造・瓶詰め」への理解が不可欠です。
栽培は化学肥料や農薬を使わない「有機栽培(オーガニック)」が基本。一番厳格な「ビオディナミ」は、土壌生物や環境の力を最大限引き出すため、月など天体の運行まで勘案します。一方でブドウの病害虫が発生した際にのみ最低限の農薬を使う「減農薬農法」もあり、広義の自然派にはこちらを含める場合もあります。
醸造・瓶詰めでは、アルコール発酵に関わる微生物が「野生酵母」か否か、酸化防止剤である「二酸化硫黄」を極力減らしているか否かが重要です。自然派ではブドウの実に付着する野生酵母を活用しますが実には雑菌も付いており、管理不十分だとワインが腐敗したり雑菌が繁殖する危険があります。その意味で役立つのが二酸化硫黄ですが、野生酵母をも淘汰してしまうため極力使う量を減らすのです。ちなみに二酸化硫黄は醸造時には添加しなくても、流通ダメージを軽減するため瓶詰めの際にごく少量添加するのが自然派でも一般的です。
「自然派」であろうとなかろうと、重要なのはワインとして健全でおいしいかどうかで、そのナビゲーターがソムリエ。手に取った1本がどんな背景を持つのかお気軽にご質問ください。
今月のオススメ!
「アルダレス・アイレン」
白・辛口/スペイン/1340円/有機栽培のブドウだけを使ったオーガニックワイン。フレッシュな果実の香りに、ほのかな苦み、丸みのある優しい味わいが魅力。シーフードマリネなどの前菜料理
「モルゴン サン・スフル/マルセル・ラピエール」
赤・ミディアムボディ/フランス/4100円/今は亡きフランス自然派ワインの巨匠の息子が製造したワイン。いずれの段階でも二酸化硫黄を添加していない珠玉の1本。豚肉のパテ、鴨のポワレなどに
INFORMATION
今年収穫されたブドウで造られたボージョレ・ヌーヴォー2017の予約受け付け中。ハロウィーンを盛り上げるワインも!
<1月のオススメ!日本酒>
「ラクリマ・クリスティ・デル・ヴェーズヴィオ・ビアンコ」、「パイパー・エイドシックエッセンシエル・キュヴェブリュット」
<12月のオススメ!ワイン>
「ラクリマ・クリスティ・デル・ヴェーズヴィオ・ビアンコ」、「パイパー・エイドシックエッセンシエル・キュヴェブリュット」
<11月のオススメ!ワイン>
「勝沼ブラン」、「穂坂マスカット・ベーリーA樽熟成」
<10月のオススメ!ワイン>
「アルダレス・アイレン」、「モルゴン サン・スフル/マルセル・ラピエール」
<9月のオススメ!ワイン>
「キュヴェ・ギョタク/ドメーヌ・ミットナット・フレール」、「ステーキ・ハウス/ハウス・ワイン・ワイナリー」
<8月のオススメ!日本酒>
「獺祭(だっさい) 純米大吟醸 磨き50 発泡にごり酒スパークリング」、「獺祭 純米大吟醸 磨き2割3分」
<7月のオススメ!ワイン>
「ガタオヴィーニョ・ヴェルデ」、「コンチェルトランブルスコ・レッジアーノ・セッコ」
<6月のオススメ!ワイン>
「甲州ドライ」、「ダイヤモンド・コレクションクラレット」
<5月のオススメ!ワイン>
「ソアーヴェ・クラッシコ」、「ジュヴレ・シャンベルタン」
<4月のオススメ!ワイン>
「パランガ・ホワイト」、「シャトー・ミュザール レッド」
[文]小湾 喜智
ワイン専門店「コート・ドール」ソムリエ
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『週刊ほーむぷらざ』気軽にワイン<7>
第1579号 2017年10月19日掲載