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2019年7月11日更新

【教育改革】教育改革が目指すのは?

[変わる!教育 vol.16]2020年から始まる教育改革の最重点テーマは、子どもたちの「生きる力」の養成です。先行き不透明な時代を生き抜くために必要な力とは何か、考えていきます。

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A.「生きる力」を育てる
先行き不透明な時代に

価値観の変化

日本の人口は2008年の1億2808万人ををピークに減少に転じています。出生率の劇的改善がない限り、この傾向は一気に加速します。
さまざまな統計が出ていますが、お子さまたちがバリバリ働いている30年後には、日本の人口は一億人を割り、老後を迎える60年後にはなんと今の約半分の6000万人になってしまうという予測も出ています (6000万人の人口とは、ちょうど太平洋戦争前のころの日本です)。沖縄も移住者や外国籍の人を除くと人口は減少しています。

つまり、生産労働人口が減少し、経済活動も停滞する世の中になります。

そうなると国の対策も、「働き手が不足するので外国人労働者の受け入れ」(法整備が進んでいます!)。「国内では売れないので企業の海外進出」(これもどんどん進んでいます!)。「(特にICT分野での)技術開発力の向上」(今からです!)となりますよね。
これからの先行き不透明な時代を「自分の力で生き抜いていく生産性の高い人材の育成」が必要だということです。





子どもの未来は

この生きる力を文部科学省は「確かな学力」「豊かな人間性」「健康・体力」と定義づけ、「確かな学力」を「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」としています。

分かりやすく言うと「自分の考えを持った上で他人とコミュニケーションし問題解決していく力」とでもいいましょうか。

今まで私たち親世代が受けてきた教育は「知識重視」です。極端に言うと「たくさん知っている=いい点数とれる=頭がいい」です。これからは違います。「思考力・応用力・表現力重視」です。

知識はタブレットが随時教えてくれます。その気さえあれば誰でも等しく得ることができます。大事なのはその知識を「どう考えるか」「何を生み出すか」「どう伝えるか」「どう聴くか」です。

今回の教育改革はこの大きな価値観の変化(パラダイムシフト)に挑戦しています。

だから、2020年1月を最後にセンター試験が廃止されるのです。新テスト「大学入学共通テスト」ではマークシート以外に記述式が導入されます。新しい入試(これからは入試と言わず「選抜」と呼ぶようです)では、調査書や面接など知識以外の項目評価も重要になります。

だから、英語を使ったコミュニケーション力を養成します(読む・書く・聞く・話すの4技能教育です)。

だから、積極的にICTを導入し、「ICTによる教育の効率化」と「ICT利活用力の育成」を図っています。

子どもたちの未来(もちろん親の手を離れ自立している時)に思いを巡らせ考えていくと、この教育改革の一つ一つがとても重要だと感じていただけるのではないでしょうか。

「すべては子どもたちの未来のために」。私たち民間教育に関わる者もしっかり考えていきたいと思います。2020年から始まる教育改革の最重点テーマは、子どもたちの「生きる力」の養成です。



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過去の記事

 


文・江藤佳弘/明光義塾九州本部常務取締役兼沖縄エリア長
『週刊ほ〜むぷらざ』
第1667号 2019年7月11日掲載

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