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2018年9月20日更新

【教育改革】コミュニケーション力、どう育む?

[変わる! 教育 vol.06]2020年から「コミュニケーション力」が、新しい学力の一つとなります。新卒採用時にも重視されているコミュニケーション力。聴く力、伝える力を育むにはどうしたらいいのでしょうか。

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A.自分の言葉で伝えよう
学力として評価対象に

聴く力、伝える力

「口が達者」とか「交渉上手」「聞き上手」、あるいは逆に「口下手」な人が、皆さんの周りにいませんか? 「朝まで〇テレビ」など、テレビの討論番組に出演している政治家やコメンテーターの瞬時に相手の話を理解し、間髪入れず反論する言葉の反射神経に感心してしまいます。これは、「コミュニケーション力」と呼ばれるものです。
2020年から始まる新しい学習指導要領では、コミュニケーション力も、新しい学力の一つとして掲げられています。コミュニケーションは、情報伝達を示します。
コミュニケーション力とは、「聴く力(理解する力)、伝える力」です。それには、相手の話をよく聞く(傾聴)、論点を整理する、自分の意見をきちんと述べる、簡潔に話す、などのスキルが含まれます。
例えば、多くの人は走ることはできますが、足の速さは筋力の差で変わってきますよね。同じようにコミュニケーションも、言いたいことが分かりづらい人もいれば、お笑いタレントのように面白く伝えられる人もいて、差があります。

積み重ねが大事

以前に紹介したアクティブラーニング(対話的で主体的な学び)では、グループワーク(共同作業)、ディベート(討論)、ディスカッション(議論)、プレゼンテーション(発表)が行われ、グループの話し合いが増えます。
そこでは、仕切る人(進行役=ファシリテーター)、リーダー、フォロワーなど役回りが自然とできます。その中で、自分の意見がなく、ずっと黙っていると、評価が低くなります。自分の意見を持つこと、それを伝えることが必要になります。
相手の話を聞きながら論点を整理し、自分の意見と比較対比して、論理をまとめる作業を同時進行で行う。これは、一朝一夕に身に付く力ではないので、日ごろから下手でも支離滅裂でもいいので思い切って人前で意見を言う、自分の言葉で伝える練習が必要です。

聞き手は肯定する

人に意見を言うのが苦手な人には、恥ずかしい、緊張する、間違えたことを言ってバカにされたらどうしよう、という恐れがあります。それを克服するには、まずそういう場に身を置くこと。その際、聞く人は決して否定せず肯定すること(all OK! という気持ちで)も大切です。明光義塾では、意識してほめるようにしています。子どもたちはびっくりするくらい自信をもって意見を話し始めますよ!
さらに、これからの時代は英語によるコミュニケーション力も必要になります。日本語でも大変なのに、それを英語で行うのです。世の中のグローバル化が進み、将来海外で仕事をする人、外国人の社員がいる企業で働く人、外国企業と交渉する仕事に就く人などが、ますます必要とされてきます。
将来に備え、英語を含むコミュニケーション力を身に着けていきたいですね。


採用時に重視する要素
コミュニケーション能力が15年連続1位


日本経団連が発表した2017年度新卒採用に関するアンケート調査結果によると、企業が選考にあたって特に重視した点は、コミュニケーション能力が15年連続で1位となった。アンケートは、20項目から五つを選択。



 

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文・江藤佳弘/明光義塾九州本部常務取締役兼沖縄エリア長
『週刊ほーむぷらざ』
第1626号 2018年9月20日掲載

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