毎日のレシピ
2017年3月16日更新
[タイム]元気と勇気詰まった香り|岸本さんのハーブのあるくらし
ハーブ農家の岸本洋子さんがハーブのレシピや育て方などを毎月紹介します。
岸本ファーム「岸本さんのハーブのあるくらし」[vol.09]
元気と勇気詰まった香り
古代ギリシャ・ローマ時代の人たちにとってタイムは勇気、品位、優雅の象徴で、男性は入浴後タイムの香りを胸にすりつけたといわれています。中世の婦人たちは勇者のスカーフに蜂とタイムを刺しゅうして贈ったとも伝えられています。属名のThymusは力の意味。日差しの強い岩山に張り付くようにして生きるタイムは特に強い香りがします。土地の光と水と土と空気が独特の香りを生み、タイムには元気と勇気がたっぷり詰まっています。
葉や枝はスープ、シチュー、マリネ、肉、魚料理に広く利用され、煮込みなどのブーケガルニとしても用いられます。肉類や乳製品などの加工食品にはセージとともに古くから使われています。
殺菌、強壮、消化促進、風邪などの咳、気管支炎、咽頭炎に良く、疲れたときにも元気を回復します。
日当たりの良い湿気の少ない場所を好み、取り木や挿し木ができ、収穫はいつでも可能です。
(おわり)
[おいしいレシピ]
メカジキのカツレツタイム風味の
フレッシュトマトのソース
*材料*【4人分】
メカジキ/320g
薄力粉・全卵・パン粉/各適量
タイム/20g
プチトマト/20個
バルサミコ酢/20ml
オリーブオイル/50m
ソテー用オリーブオイル/適量
塩・砂糖/適量
*作り方*
①タイムの葉を茎から外しておく。
②プチトマトを縦半分にカットし、ボウルに入れ塩、砂糖を振り①のタイムの半量を入れ軽く混ぜ15分程度おく。
③パン粉はフードプロセッサーがあれば細かくして、フライパンで軽く色づくまで炒め、香ばしさをだし、①のタイムの残りの半量と混ぜておく。
④厚さ1.5cm程度にスライスしたメカジキに塩を振り、小麦粉、溶き卵、③で用意したパン粉の順につけてしっかりとした衣をつける。
⑤フライパンにオリーブオイルを入れ、片面ずつ各1分程度加熱し、カリっと焼き上げる。焼き過ぎると身がパサつくので注意する。
⑥②のボウルに入れたトマトから水分が出てきたらバルサミコ酢、オリーブオイルの順に入れトマトをつぶさないように気をつけながら混ぜる。
⑦皿に⑥のトマトのマリネをのせ、その上に焼いたメカジキのカツレツを乗せる。タイム(分量外)をのせて仕上げる。
身の柔らかいメカジキを使用。タイムの香りをつけたフレッシュトマトの爽やかな酸味で召し上がれ。
[INFOMATION]
「タイムの鉢植えと料理講習会」
<開催日>2017年4月15日(土)
<時 間>10時~13時
<参加費>3,000円(保険料含む)
※先着15人・要予約
●鉢植えとイタリアンシェフ上江田崇(Lamp、HOUSE)による料理講習会、タイムを使った料理の試食あり。
<問い合わせ>
岸本ファーム
沖縄県糸満市武富573
(岸本)080-3537-1880
(末次)090-6859-6309
(赤嶺)070-4094-3477
前回のレシピ
鮮魚と旬野菜の月桃蒸し
https://fun.okinawatimes.co.jp/columns/life/detail/3552
岸本さんのハーブのあるくらし
・vol.9 メカジキのカツレツタイム風味のフレッシュトマトのソース
・vol.8 季節のお野菜のごちそうサラダ 長命草のドレッシング
・vol.7 鮮魚と旬野菜の月桃蒸し
・vol.6 スーチカーとジャガイモのスパゲティ たっぷりのロケットと
・vol.5 豚ロースのチーズ包み焼き オレガノの香り
・vol.4 お野菜とサーモンのライスペーパー巻きミントでさっぱり
・vol.3 鰹のカルパッチョレモングラスでさっぱり
・vol.2 鶏もも肉とナスの重ね焼き ローズマリーの香り
・vol.1 沖縄そばでつくるジェノベーゼ
文・岸本洋子(きしもと・ようこ)
岸本ファーム代表。農薬未使用、有機栽培を行い島野菜やハーブの普及に取り組む。
『週刊ほーむぷらざ』第1548号 2017年3月16日掲載
[ランチ・ディナー・レシピ・ハーブ]