毎日のレシピ
2017年1月19日更新
[月桃]島のハーブの独特な香り|岸本さんのハーブのあるくらし
ハーブ農家の岸本洋子さんがハーブのレシピや育て方などを毎月紹介します。
岸本ファーム「岸本さんのハーブのあるくらし」[vol.07]
島のハーブの独特な香り
葉が、沖縄の伝統行事「ムーチー」の日に、餅を包んで蒸す際に使われることで、島のハーブとしてなじみのゲットウは、ショウガ科の多年生常緑作物。芳香があり、ムーチーをはじめ蒸し菓子などの香り付けに用いられる。花には水分が多く含まれており、花苞ごと口に入れ水分をすすったり、ホオズキのように吹き鳴らして楽しまれていた。防腐・防虫効果があり、食材の包装用資材にも利用される。茎の繊維はロープやキビの結束用縄の代用に使われていた。
防臭・防菌・防カビ効果に優れ、O157を殺菌し、血栓予防、リラックス効果が解明されている。健胃・整腸、消化不良、腹痛、下痢にはいずれも種子を乾燥させたのが向く。防腐・防虫剤や紙の原料のほか化粧水などのいろいろな商品に活用され、商品開発や流通販売の面で、有望視されている。
栽培種は数種類あるが、基本的に土壌を選ばない。栽培しやすく、育つと大株になるほどの繁殖力がある。
[おいしいレシピ]
鮮魚と旬野菜の月桃蒸し
*材料*(4人分)
鮮魚切り身(白身)320g
ニンニク/1片
レモン/1/2個
好みの野菜/適量
ゲットウの葉(大)/4枚
ジャガイモ/2個
牛乳/50ml
無塩バター/50g
ゲットウ塩/(ゲットウ茶と塩を1:2で混ぜたもの)
オリーブオイル/30ml
塩、コショウ/適量
*作り方*
①レモンを厚さ5mm、ニンニクを厚さ1mmにスライス。
②ゲットウの葉を広げ、葉脈を下にして置く。
③約80gにカットした鮮魚の切り身に軽く塩を振り、②の真ん中あたりに鮮魚→ニンニク→レモンの順に重ねる。
④好みの野菜もカットして上に重ねる。
⑤④のゲットウの葉を両端から折り曲げるようにして魚を包み、タコ糸などで軽く縛り、蒸し器で10分程蒸す。
⑥ジャガイモの皮をむき、3cm角の乱切りにし、水からゆでる。
⑦ジャガイモに竹串が通るほどに火が入ったら、ゆで汁を切り、同じ鍋で粉吹き芋を作るようにして火にかけ余分な水分を飛ばす。
⑧ジャガイモが粉吹き状になったら牛乳を入れ、木ベラなどでつぶしながら火にかける。
⑨ジャガイモが滑らかになったら、塩、コショウで味を調え、最後にバターを入れ、混ぜながらバターを溶かす。
⑩⑨のジャガイモピューレを皿に流し、⑤で蒸した鮮魚と野菜を並べ、最後にゲットウ塩、オリーブオイルをかけて仕上げる。
ゲットウで包んで蒸し上げることで、白身魚に豊かな風味をつけることができる。クリーミーなジャガイモのピューレでいただこう!
[INFOMATION]
「ゲットウの鉢植えと料理講習会」
<開催日>2月18日(土)
<時 間>10時~13時
<参加費>3,000円(保険料含む)
※先着15人・要予約
●鉢植えとイタリアンシェフ上江田崇(Lamp、HOUSE)による料理講習会、ゲットウを使った料理の試食あり。
<問い合わせ>
岸本ファーム
沖縄県糸満市武富573
(岸本)080-3537-1880
(末次)090-6859-6309
(赤嶺)070-4094-3477
前回のレシピ
スーチカーとジャガイモのスパゲティ たっぷりのロケットと
https://fun.okinawatimes.co.jp/columns/life/detail/3219
岸本さんのハーブのあるくらし
・vol.9 メカジキのカツレツタイム風味のフレッシュトマトのソース
・vol.8 季節のお野菜のごちそうサラダ 長命草のドレッシング
・vol.7 鮮魚と旬野菜の月桃蒸し
・vol.6 スーチカーとジャガイモのスパゲティ たっぷりのロケットと
・vol.5 豚ロースのチーズ包み焼き オレガノの香り
・vol.4 お野菜とサーモンのライスペーパー巻きミントでさっぱり
・vol.3 鰹のカルパッチョレモングラスでさっぱり
・vol.2 鶏もも肉とナスの重ね焼き ローズマリーの香り
・vol.1 沖縄そばでつくるジェノベーゼ
文・岸本洋子(きしもと・ようこ)
岸本ファーム代表。農薬未使用、有機栽培を行い島野菜やハーブの普及に取り組む。
『週刊ほーむぷらざ』第1540号 2017年1月19日掲載
[ランチ・ディナー・レシピ・ハーブ]