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2020年6月18日更新

薬膳ごはんと食材帖|[ナガイモ・ヤマイモ]免疫力高めて老化を防ぐ

新型コロナウイルス感染症の拡大は落ち着きつつありますが、油断は禁物です。今回紹介する「ナガイモ・ヤマイモ」は、新型コロナのリスクが高いとされる高齢者、生活習慣病の方に特に食べてほしい食材です。

ナガイモ・ヤマイモ


胃腸を丈夫にし、生命の元である腎を補う。難聴や老眼などの衰えを予防し、老化を防止するとされている。血行を促す作用があり、生活習慣病の予防、改善効果が期待されている。漢方では「山薬」と称し、滋養強壮や糖尿病にも用いられた。



 ナガイモ・ヤマイモ  胃腸を丈夫にし、血行促す

 新型コロナウイルス感染症の拡大は落ち着きつつありますが、油断は禁物です。今回紹介する「ナガイモ・ヤマイモ」は、新型コロナのリスクが高いとされる高齢者、生活習慣病の方に特に食べてほしい食材です。

 沖縄では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が落ち着き、ほぼ日常を取り戻しつつありますが、引き続き予防をすることは大事です。
 新型コロナでは、高齢者や生活習慣病を含む基礎疾患のある人に重症化のリスクが高まるとされています。
 そうした方々におすすめしたい食材が、ナガイモやヤマイモ(沖縄では秋から冬にかけて収穫。ヤマンムと呼ばれる)です。
 ナガイモ・ヤマイモは、琉球の食医学書、「御膳本草」では胃腸を丈夫にし、生命の元である腎を補い、筋肉を作り出すサポートなど、定期的に食べると難聴や老眼などの衰えを予防し、老化防止の「要薬」である、としています。
 また、薬膳的には血行を促す作用があり、糖尿病や動脈硬化、脂質異常症といった生活習慣病の改善効果が期待される、としています。漢方では、「山薬(さんやく)」と称し、糖尿病に用いられてきました。御膳本草には、滋養強壮、不老長生の聖薬として重用されていると書かれています。

消化促し胃腸の調子整える

 栄養学的にはジアスターゼ・ムチンなどが含まれます。ジアスターゼは消化促進や胃腸の調子を整える成分で、御膳本草の胃腸を丈夫にするという記述と共通します。また、ムチンは、免疫力機能を強化する働きがあると言われており御膳本草の生命の元である腎を補うという記述と類似します。御膳本草でいう難聴や老眼の衰えを予防するということも、ムチンの力と考えられます。
 ナガイモやヤマイモは、今回紹介したカルカン以外にも、炒めものやサラダ、スープに入れるのもお勧め。ヤマイモは三枚肉やニラと一緒に炒めると、おいしいですよ。
 薬膳は、先人が体感してきたことが知恵として残され、今の時代に引き継がれています。食医学を研究するほどに、琉球の先人たちの素晴らしさ、すごさを実感します。


かるかん

●材料(8個分)
ナガイモ……………………………………100g
砂糖…………………………………………100g
上新粉………………………………………100g
卵白………………………………………1個分
水…………………………………………100ml


●作り方
1・ナガイモは、皮をむいてすりおろす。※粒を残さないように注意する。
2・1に砂糖を2回に分けて加え、その都度ホイッパーでよく混ぜる。
3・卵白をハンドミキサーで角が立つまで泡立て、2に入れてホイッパーで泡立てるようによく混ぜる。
4・3に上新粉を入れ、ゴムべらでさっくり混ぜる。
5・水を4回ぐらいに分けて加え、しっかり混ぜる。
6・プリンカップなどに紙を敷いて、カップの1/3くらいまで生地を流し込んで、あんこを1/8ずつ入れる。
7・残りの生地をカップの8分目まで入れて、蒸気のあがった蒸し器で中火15分蒸す。蒸し上がったら型から外して冷ます。


ナガイモ・ヤマイモとの組み合わせにオススメ
生活習慣病の予防・改善に
 ハトムギ・小豆・キュウリ・ゴボウ・昆布ツルムラサキなど

高齢者に
 黒ごま・枝豆・カリフラワー・クルミ・エビ・鶏肉・豚肉



著者の宮國由紀江さん
みやぐに・ゆきえ/栄養士。病院の栄養士を経て、薬膳研究家へ。国際中医薬膳士。琉球料理伝承人。薬膳の普及に努める。薬膳琉花代表。県内外で講演。県栄養士会会員。


宮國由紀江さんが書いた「薬膳でメンテ」(タイムス住宅新聞社発行)が県内書店で発売中!
かぜや不眠、便秘など、日々の不調を食事でサポートする心強い一冊だ。1500円(税別)。
問い合わせはタイムス住宅新聞社☎︎098(862)1155へ。


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「家庭料理をクスイムンに」

毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1715号 2020年6月18日紙面から掲載」

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