【稼ぐ力をアップ！②】移動式サロンカー新たに起業｜山城尚美さん

エステサロンを経営をする山城尚美さんは今年９月、移動式のサロンカーで新たに起業した。「車なのでどこへでも行ける。私たちもお客さまも互いに時間を有効活用できるのが魅力」と語る。

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自ら出向き時間を有効活用

「一緒に働くみんなの収入も守りたくてサロンカーに挑戦した」と話す山城さん（中央）と、共に働く濱畑みなみさん（左）、髙良綾子さん

那覇市とうるま市でエステサロンを経営する山城さん。コロナ禍で厳しくなった売り上げをアップさせるため、車の中でエステなどを行うサロンカーで新たに起業しようと決めた。

「自由に移動できるので、子育てや介護、仕事の都合で実店舗に行くのが難しい方のもとへ出向くことができる」とその強みを話し、利用者を待つだけだった時間を有効活用したいと考えた。

サロンカーはディーゼル車を中古で購入。「お客さまがリラックスできるよう、エンジンをかけずに電気で空調が稼働するよう改装しました」。内装にもこだわり、車内はまるで小さなホテルのような空間だ。

「新しいことに挑戦することで、お客さまに喜んでもらえる機会を増やしたい」という思いは強く、眉が最近のメークのトレンドになっている点に着目。サロンカーで手始めに提供しているのは、県外で技術を習得した眉のケアだ。「毛並みのばらつきなど眉のクセを整えるものです。人気の形である並行眉もブラシ一つで簡単に整えられるようになるので、メーク時間の短縮にもつながりますよ」と笑顔を見せる。

駐車場所が確保できれば個人宅にも出向いており、利用者からは「お店までの移動時間がないからラク」と喜びの声が届く。稼働して３カ月。「待ち」の時間が減って働き方は柔軟になり、売り上げアップの兆しが見え始めている。

白を基調とした内装のサロンカーは振動もなく静か。照明は自由に調整できる

企業とのコラボも計画

サロンカーでの提供メニューは現在眉のケアのみだが、２０２４年３月以降はメニューの拡充を予定。さらに、イベントへの出店や、企業とのコラボを計画中という。「ヘッドケアは頭皮、首、肩をほぐします。企業が福利厚生として活用してもらえれば、休憩時間に従業員の方が利用できます。疲れが取れてより仕事に集中してもらえるように、私たちの技術を生かせたら」と声を弾ませる。その他、自動車販売店などで手続きを待つ人に利用してもらう構想も。「顧客満足度アップのお手伝いができると思います」

逆境を挑戦の機会に変えた山城さん。その挑戦はこれからも続く。

サロンカーの魅力とは？
経費抑えられ働き方も自由に

本島内どこへでも移動できるサロンカー＝写真＝はそのフットワークの軽さが魅力。さらに「燃料代などは必要ですが、実店舗のような家賃や固定資産税などの大きな経費がかかりません。また、まつげエクステやネイルサロンなどいろいろな展開ができる点もメリット」と山城さん。「実店舗だと営業時間を固定しなければならない場合もあると思いますが、サロンカーなら自分が働きたい時間にお客さまと会うことが可能。ライフスタイルに合った働き方ができるのもポイントです」。今後はサロンカーを始めたい人に、そのノウハウを伝える役割も担いたいと考えているそう。

■サロンドゥソア　電話＝090（6857）3603
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