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2023年7月6日更新
余分な熱が不調の原因にも|心も体も健康に 沖縄アーユルヴェーダ −85−
5千年の歴史があるインドの伝承医学「アーユルヴェーダ」を知念伽央梨さん(i-PLANA代表)が紹介します。今回は、アーユルヴェーダ的「夏の過ごし方について」です。
余分な熱が不調の原因にも
日傘や帽子の活用を
梅雨が明け、太陽がさんさんと輝く夏がやってきました。私は畑の雑草取りに追われながらも春から始めた沖縄の伝統工芸、漆器づくりを楽しんでいます。
沖縄の夏の暑さは厳しく私たちの体は熱により疲労しがちです。つい冷たい飲食物に手が伸びてしまいますが、取り過ぎに注意しましょう。
夏は1年で最も、消化力、体力、免疫力が低下する季節だと考えられています。それに伴いお肌や髪の毛の老化が促進されやすい季節でもあります。アーユルヴェーダでは、日傘をさし、帽子をかぶるなどして強烈な日差しから身を守るように言われています。お肌だけでなく、視力の低下を防ぐためにも必要ですね。
余分な熱が体内にたまるとイライラ感や目の充血、肌のトラブル、頭痛、疲労、不眠などが起こりやすくなります。
ほてりに冷性の食材
アーユルヴェーダでは、食材や植物には全て温性や冷性といった性質があると考えられています。体のほてりを感じて不快な場合は、旬の冷性の食材を食べることを試してみるのはいかがでしょう。冷性の食材として代表的なゴーヤーは、体内の余分な熱を取り去る、夏にピッタリの野菜です。また、ゴーヤーチャンプルーはゴーヤーの苦味、豆腐の渋味、卵や肉の甘味、味付けで使う塩の塩味、と四つの味がとれます。アーユルヴェーダでは1回の食事で六つの味を取ることをすすめているので、ゴーヤーチャンプルーと合わせて、酸味の効いたモズク酢に、辛味のおろしショウガを少し盛って食べると6味がそろった食事になります。キュウリやトウガン、モウイなどみずみずしいウリ系の野菜も身体の余分な熱を取ると考えられています。
アーユルヴェーダでは1年を通して運動することをすすめていますが、夏は控えめにするのが良いでしょう。額、わき、鼻、手足が汗ばむと、その人の体力の半分に達したサインだと考えられていますので、目安にしてくださいね。
紫外線や暑さに負けない体作りは、日よけと食事、質の良い睡眠がポイントです。「次の季節を楽しく過ごすためにも今の季節を大切に過ごす」というのがアーユルヴェーダの季節の過ごし方なのです。
「生徒さんの旦那さんが丹精込めて育てた夏野菜。早速、ゴーヤーチャンプルーを作りました」と知念さん
ゴーヤーチャンプルーと一緒に、おろしショウガを乗せたモズク酢を合わせると、アーユルヴェーダがすすめる6味が取れる
インフォメーション
「しあわせの智慧(ちえ) アーユルヴェーダ」
知念伽央梨著
1760円(税込み)
株式会社 i-PLANA
代表 知念伽央梨
米国補完医療大学AUCM、グジャラートアーユルヴェーダ提携AyurVedicMedicinePractitioner・日本アーユルヴェーダヘルスカウンセラー、琉球料理伝承人
スパパティヤ
ご予約・お問い合わせさ先
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電話受付時間11時〜22時
【これまでの記事】
心も体も健康に 沖縄アーユルヴェーダ
毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1874号 2023年7月6日紙面から掲載」