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2023年11月16日更新

全身に及ぶ糖尿病のリスク|そろそろ本気で! 生活習慣病予防⑧

血糖値126mg/dl以上は糖尿病の診断基準の一つ。自覚症状のないまま進行すると網膜症や腎症、神経障害などの合併症の恐れがあります。11月14日の「世界糖尿病デー」にちなみ、糖尿病のリスクや予防について専門家に聞きました。


腎機能が低下 失明の恐れも

糖尿病はインスリンというホルモンの働きが悪くなることで発症する。ゆいゆい内科クリニック院長の安谷屋徳章医師は「肥満や運動不足がインスリンの効き目を悪くする要因。予防のためにもまずは運動習慣を身につけること」と指摘する。



ドクターから

安谷屋 徳章さん
ゆいゆい内科クリニック院長

日本糖尿病学会会員、日本糖質制限医療推進協会会員、健康運動指導士、健康スポーツ医


Q1 糖尿病とは? 血糖値って何?

血中にブドウ糖が多い状態

糖尿病とは、インスリンというホルモンの働きが十分でないため血液中のブドウ糖が有効に使われずに増えてしまう(血糖値が高くなる)状態が慢性的に続く病気です。食事でとったお米やパンといった炭水化物や砂糖などの糖質は、体内で分解されてブドウ糖になります。ブドウ糖は血液中を流れてインスリンの働きで筋肉などの細胞に取り込まれてエネルギーとして使われます。また、インスリンには余分なブドウ糖を中性脂肪などに変えて蓄積する働きもあります。

しかし、免疫異常や運動不足などの要因でインスリンを作る力が衰えたり、細胞の方がインスリンに反応する力が鈍ることで効き目が悪くなったり(インスリン抵抗性)すると血糖値が高くなり糖尿病になります。



通常インスリンの働きでブドウ糖は筋肉に取り込まれ、血液中のブドウ糖は正常の範囲に収まる。糖尿病の場合、インスリンの量が少なかったり、効き目が悪くなったりすることで血糖値が高い状態が続くことになる



Q2 どんな症状やリスクがある?

目や腎臓、神経に障害

自覚症状がほとんどなく、気付かないうちに進行します。血糖値が高い状態が長く続くと血管の内壁(内皮細胞)が傷ついていき体中に悪影響を及ぼします。特に眼球や腎臓にある細い血管がダメージを受けて血流が悪くなると、視力低下や失明の恐れのある網膜症や腎機能が低下して透析治療が必要になる場合もある腎症が発症するリスクを高めます。加えて、手足のしびれや立ちくらみなどの神経障害のリスクもあり、これらは糖尿病の三大合併症と呼ばれています。

ほかにも、太い血管では動脈硬化の進行の要因となり、脳卒中や心疾患につながる恐れがあります。血流が悪くなるので免疫も落ち、がんのリスクも高まります。 

 

糖尿病の合併症。高血糖状態が長く続くと血管がダメージを受けてさまざまな障害を起こす。免疫が落ちるので歯周病や感染症にもなりやすくなるという

 

Q3 発症する要因は?

食べ過ぎによる肥満や運動不足

免疫の異常でインスリンがうまく分泌されないことで発症する「1型糖尿病」と、遺伝的体質に加えて「食べ過ぎ」や「運動不足」などの生活習慣が要因で発症する「2型糖尿病」があり、2型は全体の約9割を占めています。

食べ過ぎるとそれだけ糖質も取り過ぎることになりますし、運動不足になるとインスリンの効きが悪くなります。また、肥満の人も脂肪細胞の肥大化によってインスリンの効きが悪くなります。血糖値が高い状態が続くとインスリンを作っている膵臓が疲労していくので、だんだん分泌する力も落ちていきます。

 

血糖値126mg/dl以上は糖尿病

血液検査で測定する血糖値は糖尿病の診断に使われる。空腹時の血糖値が126mg/dl以上、随時で200mg/dl以上が診断基準。また、過去1~2カ月の血糖値を反映するヘモグロビンA1cの値も6.5%以上が診断基準となっている。安谷屋医師は「中には空腹時は基準値以下でも食後に血糖値が急激に上がる『かくれ高血糖』の方もいるので、当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けないヘモグロビンA1cの値もチェックしましょう」とアドバイス。

 

Q4 血糖値改善のために何をしたらいい?

インスリンの効きが良くなる筋トレを!

運動によって筋肉が増えるとブドウ糖を取り込む量が増えて、インスリンの効きも良くなり、血糖値が改善されます。

運動をする時間は、血糖値がピークになる食後1時間後がいいといわれていますが、予防の段階なら運動習慣をつけることが大事なので都合のいい時間帯で構いません。ウオーキングなら1日6000歩が目安です。

 筋トレは一つの部位を重点的に鍛えるより、少しずつでも体の筋肉をまんべんなく鍛えるほうが効果的です。かかと上げやスクワット、体幹トレーニングなどがおすすめです。下記の図で体幹トレーニングの一例を紹介しているので試してみてください。無理せず続けることが大事なので20秒を2セットから始めてもいいです。





Q5 予防のために食事で気をつけることは?

炭水化物を最後に食べる

食事の取り方に関しては、糖質の吸収を抑えるため野菜を先に食べるべきと一般的にはいわれていますが、それよりも炭水化物を最後に食べることが重要です。

また、お米、パン、麵類などの炭水化物に含まれる糖質であるでんぷん(多糖類)に比べて、甘いお菓子や清涼飲料水に含まれている果糖(単糖類)や砂糖(二糖類)は消化吸収が早いので血糖値が上がりやすいです。なので、甘いものはなるべく控えて、例えば自分へのご褒美やお祝いなど会食の際に食べるなどするといいでしょう。

量が適切で、炭水化物(糖質)・タンパク質・脂質のバランスがとれた食事をとることも大事です。1日に必要なカロリーは、活動量の少ない成人女性の場合は1400~2000kcal、男性で2200(+-200)kcalが目安とされ、その中で炭水化物は全体の50~65%、タンパク質は13~20%、脂質は20~30%をとることが推奨されています。

しかし、年齢とともに基礎代謝がおちていくので炭水化物は上記より少し減らして、その分筋肉をつけるためにも肉や魚など動物性タンパク質を多めにとるといいでしょう。ただし、脂肪も一緒に取り過ぎないように調理など工夫を。



上は清涼飲料水や菓子パン、ご飯に含まれる炭水化物(糖質)の量やカロリーの一例(参考・日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)。安谷屋医師は「砂糖は炭水化物に比べて体に吸収されやすいので、糖質を控えるなら優先順位としては、砂糖、パンなどに使われる小麦粉、お米の順になります」と説明する

 


毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
そろそろ本気で!生活習慣病予防⑧
「第1893号 2023年11月16日紙面から掲載」

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