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2024年7月4日更新

【夏休み企画】|楽しい夏休み 安全ガイド

もうすぐ夏休み。海に行ったり、バーベキューや花火を楽しんだりと計画を立てている家族も多いはず。楽しい思い出づくりは「安全」があってこそ。火災や水難事故から身を守るための知識を子どもたちにも分かりやすいよう、消防士の仲村翔さんがアドバイスします。

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火災と水難事故 自分で身を守る

夏休みは家族でアウトレジャーを楽しんだり、自宅に子どもたちだけでいたりする時間帯が増えるかもしれない。親子で一緒に読んで安全意識を高めることができるよう、命を守る方法を子どもたちにも分かりやすくイラストなどで紹介。「ぜひ家族で確認し、安全意識を高めるきっかけにしてほしい」と仲村さんは呼び掛ける。


命を守る方法知ろう

「気をつけて過ごしていても、もし、花火やバーベキューの火が服に燃え移ったとき、自宅や外出先で火事が起きたとき、海に誤って落ちてしまったとき、命を守るためにどうすればいいか、知っていますか?」

仲村さんの問い掛けに、自信を持って答えられる人がどれくらいいるだろうか。

「命を守る方法を知らなくて、事故が起きたとき、ただ慌てて対応できず、被害が大きくなったり、命が失われていることも少なくありません」

仲村さんは消防士として、たくさんの火災や救急、救助の現場を見てきた。「自分の命を守る方法を伝えたい」と、ボランティアで県内の保育園、幼稚園、小学校などをまわり、命の授業を行っている。仲間も募り、登録メンバーも80人に増加した。2013年から始めた着衣泳法、水難事故防止教室の「浮いて待て」では述べ1万人以上、16年から始めた火災予防教室では述べ1700人以上に指導してきた。水難事故防止教室に参加した児童が、実際に指導を実践し、助かった事例もある。



過去最多の水難事故発生

沖縄県の消防防災年報(2022年版)によると、人口1万人当たりの出火率は3・0で、減少傾向にあるものの、全国の2・8に比べて高い。また、23年は水難事故が116件発生。169人が罹災、60人が死亡・行方不明といずれも過去最多となっている。

仲村さんは「災害や事故に遭ったとき、消防士などが救助に駆けつける公助は最後になります。つまり、自分で自分の命を守る自助、近くにいる人同士で助ける共助をいかに早くできるかが大切。火災に遭ったときは、『SDR(ストップ、ドロップ &ロール)』と『グレートエスケープ』を実践できるようになってほしい=2、3面。また、学校帰りやライフジャケットなどを着ていない(持っていない)状態で水の事故に遭ったときは、慌てずに助けが来るまで「浮いて待て」=4面=を実践できるようになってほしい」と呼び掛ける。




 ◆もし着ている服に火がついたら? S・D・R! 
TOP(ストップ)
立ち止まって
ぜったいに走らないこと! 走ると逆に火が大きくなってしまう
 
ROP(ドロップ)
ゴロンと倒れて
地面に倒れて、燃えているところを地面に押し付ける
 
OLL(ロール)
ゴロゴロと転がる
地面に倒れたまま、ゴロゴロ転がることで、洋服についた火を消すことができる


【着衣着火を防ぐために】
火があるところでは、着ている服に火がつかないように気をつける!

キャンプやバーベキューで料理をしたり、たき火をしたり、花火をするときは、必ず大人と一緒にいること。




 ◆もし火事にあったら?! 大脱走! 

姿勢を低くして逃げる
 
煙は上にたまるので、煙の下をくぐるように脱出する。

ドアは手の平でなく、手の甲でさわって、熱さを確かめてから開ける。手の平は皮膚が薄く、やけどをしやすい。その後の避難がしやすくなるよう、手の甲で調べよう。

もしドアがとても熱ければ、別のドアか窓から逃げる。

ドアが熱くて開けられず、他に出入り口がない場合は助けを待つ。その場合、救助する人に自分の居場所を知らせる必要がある。床を本などで叩いて音を出す。熱いドアの向こうは火の海になっているかも知れず、確認しないで開けると火が部屋の中に一気に入ってくる可能性がある。

このように、火事になった家から逃げ出す方法を「グレートエスケープ」という。



 
避難誘導灯をチェック
スーパーやレストランに行ったら、下のような避難誘導灯をチェックして、「もし今、火事になったら、あそこから逃げよう」とイメージするクセをつけよう。


【家族で避難経路をイメージ】

仲村さんは、火災予防教室を行うとき、避難経路をどう取るか、いろんなパターンでイメージさせることを大切にしている。「避難経路の確保に課題が見つかると、避難の邪魔にならないよう、あちこちに物を置かない、整理整頓しておくことが大事だと自然と気づく。自宅でも家族でグレートエスケープをイメージトレーニングしてほしい」と呼び掛ける。


 ◆火事を防ぐために 

裾に燃え移る事例が多数
 

自宅でも、コンロの火がストールや袖、裾に燃え移る事例が多数発生している。また、仏壇のろうそくや火のついた線香の奥にあるものに手を伸ばして服に着火する事例もあるので気をつけよう。

花火の時はバケツを用意

花火をするときは、水を入れたバケツを用意しよう。終わった花火をバケツに入れると、火を確実に消すという意識が高まる。子どもたちがバラバラにならないので、見守りやすくなるメリットもある。

 
            
 
 


 

おぼれかけたら「浮いて待て」

海や川へのお出かけが増えるこれからの季節。万が一の水難事故への対処法として、知っておきたいのが「浮いて待て」という動作だ。2021年7月22日の紙面から、概要を紹介する。


水難事故数が過去最多に




水難事故で亡くなるのは7割が県民
水難事故死者の特徴(罹災者別、2020年) 沖縄県警調べ





 ◆おぼれかけたら「ラッコ浮き」 

あわてずに「ラッコ浮き」で浮かんで助けを待とう
「ラッコ浮き」とは背浮きのこと。胸をはって、ゴロリとあおむけに寝ているポーズ

 ラッコ浮きのポイント 
①あごを上げ、真上を見る
②手は横に広げ、水の上に出さない
③足は軽くのばす
④はいているくつは脱がない!運動ぐつやスポーツサンダルなどの軽いくつをはいていると、足が浮く



 ◆浮くものがあれば、ラクに浮ける! 



 身につけていると浮くもの 


 身の回りにある浮くもの 


【ライフジャケット無料で貸し出し】
仲村さんは「水難事故防止のために、ライフジャケットの着用が大切」と強調する。「沖縄県教育庁保健体育課」のポータルサイト「ライフジャケットレンタルステーション」から申請すれば、ライフジャケットが無料で貸し出しされる。貸し出し対象は、保育園、幼稚園、こども園、小学校、中学校、児童生徒幼児を引率監督する団体。
(一社)UITEMATE沖縄
メール uitemate.okinawa@gmail.com





仲村 翔さん
なかむら・しょう/一般社団法人UITEMATE沖縄代表理事。宜野湾市消防、救命士。

『週刊ほ〜むぷらざ』2024夏休み企画
第1926号 2024年07月04日掲載

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