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2024年7月18日更新

ひざの変形(中等症~重症)による長引く痛み|「日常生活が前より楽」が目標[新治療で長引く痛み改善⑥]

文・佐久川貴行(さくがわクリニック院長)

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治療で痛みの軽減は実感しやすい

ひざ関節の骨(大腿骨)と骨(脛骨)の間には軟骨があります。軟骨がすり減って骨と骨とがぶつかり合うことで痛みを生じたり、骨が変形したりする疾患が変形性ひざ関節症です。今回は中等症~重症の進行した変形性ひざ関節症について説明します。


 60歳以上に見られる中等症以上の変形性ひざ関節症の症状 



手術の可能性高く

当院が治療対象とするモヤモヤ血管は40歳以上の方に生じやすいですが、中等症~重症の変形性ひざ関節症は60歳以上に見られることが多いです。中等症になると正座や階段の上り下りで痛みが出るようになります。重症になるとひざをまっすぐ伸ばせなくなり、安静時や夜間にも痛みを伴うことがあります。

中等症~重症の方はレントゲン検査で軟骨のすり減りが明らかで、骨のとげ(骨棘)が目立つことも多いです。湿布・鎮痛薬・ヒアルロン酸注射の効果が十分とは言い難く、一般的に人工ひざ関節など手術を勧められることが多いと思います。


骨の変形は治せない

こうした方に当院で超音波検査を行うと、痛みの部位や骨のとげの周囲にモヤモヤ血管が明らかになります。モヤモヤ血管に対して当院は運動器カテーテル治療を提供していますが、骨の変形を元通り治すことはできないため、痛みを完全にゼロにすることは難しいのが現状です。

一方、仕事で長期入院が難しい、高齢のため長期入院・手術が困難など諸事情がある方には、治療効果をご理解いただいた上で運動器カテーテル治療を提供しています。太ももの付け根の脈が触れる血管にカテーテルを挿入し、ひざ関節までカテーテルを進めて直接投薬することでモヤモヤ血管を減らす治療です。

軽症の方に比べるとやや劣りますが、中等症の方も痛みの軽減を実感しやすい傾向があります。ひざへの負担が大きくなると一過性に痛みを生じますが、少し休むとすぐ治まるなど回復の早さを実感する方もいます。重症の方は安静時痛や夜間痛の軽減を実感しやすい傾向があります。ただし、ひざの変形が元々強いため、動作時の痛みや骨同士がぶつかるゴリゴリとした違和感は残ることが多いです。


まずは診察で評価を

変形性ひざ関節症に対する運動器カテーテル治療は、元々の重症度により効果が異なります。ひざの変形の程度はどうなのか、モヤモヤ血管はあるのか、まずは診察で評価し、効果をご理解・納得いただいた上で治療を提供しています。日常生活が以前より楽になったと実感してもらうことを目標とした治療です。長引くひざの痛みで悩む多くの患者さんに届けられるよう願っています。



執筆者
さくがわ・たかゆき/宜野湾市出身。放射線診断専門医。IVR(画像下治療)専門医。運動器カテーテル治療研究会・監事。2021年9月浦添市前田にさくがわクリニックを開院


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毎週木曜日発行・週刊「ほ〜むぷらざ」
第1928号 2024年07月18日掲載

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