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2024年7月4日更新

利点の多いロボット手術|身近な病気もっと知ろう 家族の医学手帳(122)

家族の健康が気がかりな「ほーむさん」が専門のドクターを訪ね、気になる病気について聞くこのコーナー。前回から4回にわたって前立腺がんにスポットを当て、その最新の治療法などについて紹介しています。前回に続き今回も南部徳洲会病院副院長で泌尿器科主任部長の向山秀樹先生に話を聞きます。

前立腺がん②

増えてきた治療の選択肢

再生医療で術後の尿漏れ治療

Q1 治療の選択肢は?

前立腺がんの3大治療法は、外科的治療、放射線治療、ホルモン治療です。外科的治療とは手術のことで、当院では手術支援ロボットを使っての手術が主となっています。放射線治療は放射線治療科の専門医と協力して治療に当たります。ホルモン治療は前立腺がんに関与する男性ホルモンをコントロールする治療法です。また、化学療法、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、遺伝子治療などを行う場合もあります。

前立腺がんの場合、比較的体力がある60代以下であれば、外科的治療が第一選択になることが多く、特にやる気や男らしさといったリビドー(性本能)の低下を心配される患者さんは手術を選ぶ方が多いです。

早期の前立腺がんの場合、外科的治療と放射線治療のいずれを選んでも、5年以内の再発率は10~20%とされていますが、第一選択として手術を選んだ場合、再発してしまった際に放射線治療を行うことが可能です。第一選択として放射線治療を選んで再発した場合は、ホルモン治療などを行います。
 



Q2 ロボット手術とは?

従来は医師の手で行っていた手術を、医師が手術支援ロボットを操作して行うもので、近年、県内でも普及してきました。3Dで拡大された術野を見るため術部が見やすく、深く狭い場所での精密かつ正確な操作が得意なので、直腸や膀胱(ぼうこう)に隣接し、周辺に大切な神経や血管が走行する前立腺がんの手術に適しています。患者さんにとっても、従来の手術と比べ傷口が小さく、出血量が少なく、術後の回復が早く、尿漏れや尿失禁などのリスクが減るなど、さまざまなメリットがあります。前立腺がんのロボット手術の所要時間は3時間ほどで、1週間程度の入院となります。

 

Q3 術後に尿漏れしたら?

前立腺は、膀胱から尿が出ないように尿道を締める尿道括約筋に隣接しており、前立腺がんの手術後に尿漏れや尿失禁が起こる場合があります。その際、当院では、再生医療によってその改善を図っています。

患者さんの腹部の皮下脂肪を採取して幹細胞を取り出し、尿道括約筋周辺に移植することで、尿道括約筋を締める力が回復し、尿漏れや尿失禁の症状が軽減します。当院では、過去に前立腺がんの手術を受けたことがあり、尿漏れや尿失禁に悩んでいる患者さんの治療も行っています。

次回は、前立腺がんの放射線治療について聞きます。


 


向山秀樹/南部徳洲会病院 副院長
     泌尿器科主任部長 医学博士


むこうやま ひでき/琉球大学医学部医学科卒。1999年から南部徳洲会病院泌尿器科医長、2007年に同科部長、22年に副院長に。日本泌尿器学会指導医、ロボット手術認定医、腹腔鏡技術認定医、がん治療認定医、再生医療認定医。モットーは「温故知新の心で、古を参考に、最新最良の治療に応用する」。

南部徳洲会病院
電話=098-998-3221(代)
八重瀬町字外間171-1


文・堀基子(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』 家庭の医学手帳<122>
第1926号 2024年07月04日掲載

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