薬膳ごはんと食材帖⑧|[ラード]潤す作用があり秋に良い|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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2020年11月19日更新

薬膳ごはんと食材帖⑧|[ラード]潤す作用があり秋に良い

沖縄も、少しずつ寒さを感じる季節になりました。中医学では秋の特徴として、気温が徐々に下がり、空気が乾燥し肺が乾きやすくなると言われています。肺とつながる器官として鼻・のど・皮膚・大腸があり、秋は肺をはじめ、そうした器官が乾きやすくなるとされています。
一般的に、動物性油脂のラード(豚の脂)は体に良くないと思われがちですが、潤す作用があり、この季節に起きやすい症状を緩和させる効果が期待できます。琉球料理でも欠かすことのできないラードについてお話しします。

ラード


胃腸や肺、大腸、皮膚の乾燥を潤す働きがあり、便秘や空ぜきに良い。利尿作用や血の巡り、代謝をアップする。野菜のアクを取る。

便秘、空ぜき、皮膚の乾燥に

沖縄も、少しずつ寒さを感じる季節になりました。中医学では秋の特徴として、気温が徐々に下がり、空気が乾燥し肺が乾きやすくなると言われています。肺とつながる器官として鼻・のど・皮膚・大腸があり、秋は肺をはじめ、そうした器官が乾きやすくなるとされています。
一般的に、動物性油脂のラード(豚の脂)は体に良くないと思われがちですが、潤す作用があり、この季節に起きやすい症状を緩和させる効果が期待できます。琉球料理でも欠かすことのできないラードについてお話しします。

お菓子作りや料理の隠し味に

薬膳的効能としては、胃腸や肺・大腸を潤す働きがあります。便秘・空ぜき・皮膚の乾燥を潤す効果があるとも言われています。今の季節にぴったりですね。
栄養学的には、不飽和脂肪酸・飽和脂肪酸をバランスよく含み、骨を丈夫にし、血を作るサポートをします。さらに抗コレステロールの作用もあります。
沖縄の食医学書の御膳本草(1832年)では、肺を潤し、胃腸の調子を整え、利尿作用を促し、毛髪を生じる、血の巡りや代謝をアップする、野菜のアクを取る、と書かれています。
今回のレシピのようにお菓子作りに使ってもいいですし、料理の隠し味に使ってもコクが出ておいしく仕上がります。食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。


リンゴ饅頭(まんじゅう)



●材料(10個分)
小麦粉……………………………………200g
ラード……………………………………100g
水………………………………………大さじ3
砂糖…………………………………ひとつまみ
塩……………………………………ひとつまみ
リンゴ……………………………………150g
砂糖…………………………………………50g
シナモン………………………………大さじ1

●作り方
1 ボウルに、小麦粉、塩、砂糖、水を入れ、しっかりこねる。ラードを入れてこねる。
2 1を冷蔵庫で1時間寝かせる。
3 リンゴの皮をむき、2~3cm角にカットする。鍋にリンゴを入れて中火で炒め、水分が出るまで加熱する。砂糖、シナモンを入れてさらに加熱する。
 2の生地と3をそれぞれ10等分にする。
 生地で煮込んだリンゴを包み、200度に熱したオーブンで約20分焼く。

ラードとの組み合わせにオススメの食材

【せきや空ぜきが続くときに】
カラシナ・百合根・キクラゲ・アスパラガス・ヘチマなど
※ヘチマやカラシナチャンプルーの最後に隠し味でラードを入れるとうま味が増し、秋に体が喜ぶ一品になります。

【皮膚の乾燥や便秘に】
ヤマイモ・アンズ・ナシ・バナナ・ギンナン・落花生・サツマイモ・モズクなど
※モズクとマグロ、小麦粉を入れて「モズクハンバーグ」にし、ラードで焼き上げてもいいですね。



著者の宮國由紀江さん
みやぐに・ゆきえ/栄養士。病院の栄養士を経て、薬膳研究家へ。国際中医薬膳士。琉球料理伝承人。薬膳の普及に努める。薬膳琉花代表。県内外で講演。県栄養士会会員。


宮國由紀江さんが書いた「薬膳でメンテ」(タイムス住宅新聞社発行)が県内書店で発売中!
かぜや不眠、便秘など、日々の不調を食事でサポートする心強い一冊だ。1500円(税別)。
問い合わせは、タイムス住宅新聞社☎︎098(862)1155へ。


違う食材もチェック!

昆布
甘薯(サツマイモ)
豚豆(ブタマメ)

ナガイモ・ヤマイモ
米麴
 

毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1737号 2020年11月19日紙面から掲載」

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