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2024年6月27日更新
県産業振興公社 中小企業支援センターの新崎康利さんと戸塚浩子さん|起業までのステップ|まずは「動機」をクリアに[「起業」して 私らしく働く]
起業すると決めたら、会社設立までに必要なことは何だろう。中小企業を支援する県産業振興公社 中小企業支援センターの新崎康利さんと戸塚浩子さんに聞いた。
「起業」して 私らしく働く
1984年6月に、女性のための生活情報誌として創刊。おかげさまで、ほーむぷらざは40周年を迎えます。これまで女性が生き生きと輝くことを願い、さまざまな情報を発信してきました。女性社長の割合が全国で2番目に高い沖縄県※。今号は、自分らしく働く選択肢としても注目される「女性の起業」を特集します。
※(株)帝国データバンク 全国「女性社長」分析調査(2023年)より
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起業までのステップ
まずは「動機」をクリアに
Q 起業を決めたら、やるべきことは?
A 雇用されている会社員と違い、経営はすべて自己責任となります。さまざまな問題が起きる中、経営を続けていくには動機がベースになります。「自分の強みを生かしたい」「アイデアを実現したい」「社会課題を解決したい」。動機に善しあしはなく、人と比べるものでもありません。なぜ自分が起業したいのか、動機をしっかり固めましょう。
次に、誰にどんなサービスを提供したいのか、ビジネスプランを作成します。お客さんを具体的に想定し、ニーズに合うサービスを提供することが大事です。ビジネスプランが固まったら、自分でできることか実現可能性の検討を。できないことがある場合は、できる人に協力してもらうことも考えましょう。
Q 起業をするまでに、必要なことは?
A 起業にはいくつかステップがあります=図。その肝になるのが、「事業計画書」です=図のステップ3。事業計画書とは、今後どのように事業を運営していくかについて書く計画書です。金融機関から資金調達を受ける際の説明資料にもなります。計画書には、サービスの内容や特徴、他社との違い、取引先、収支計画などを記載します。書き出す中でビジネスプランが、より具体化し、課題も見えてきます。
計画書は事業をスタートした後の指針にもなります。売り上げが伸びていない場合、何が計画と違っているか振り返り、改善策を考えることができます。。
Q どんな公的な支援がありますか。
A 中小企業への支援策、補助金は百以上あります。対象や期間が限定されているものもありますが、HP(「中小企業100の支援」で検索)でチェックできます。基本的に、起業時よりも起業後の支援が手厚いです。
中小企業の起業時に利用しやすいのが、販路開拓を支援する「小規模事業者持続化補助金」です。創業間もない企業も利用でき、広告や店舗の改装、新商品の開発費用などの補助が受けられます。
公社では起業や経営に関することは、何度でも無料で相談を受け付けています。情報をお伝えし、必要に応じて各種支援機関、専門家への紹介も行っているので、お気軽にご相談ください。
新崎康利プロジェクトマネジャー(左)
戸塚浩子サブマネジャー(右)
■(公財)県産業振興公社中小企業支援センター 電話=098(859)6237
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取材/栄野川里奈子
『週刊ほ〜むぷらざ』
第1925号 2024年06月27日掲載