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2024年6月27日更新
合同会社R.Beauty Officeの神谷理恵さん|起業し主婦から年商1千万円[「起業」して 私らしく働く]
神谷理恵さん(45)は、美容部員、専業主婦を経て4年前に起業。ヘアメークやメークの講座に加え、昨年フェースパウダーを開発、販売。年商は1千万円を超えた。
「起業」して 私らしく働く
1984年6月に、女性のための生活情報誌として創刊。おかげさまで、ほーむぷらざは40周年を迎えます。これまで女性が生き生きと輝くことを願い、さまざまな情報を発信してきました。女性社長の割合が全国で2番目に高い沖縄県※。今号は、自分らしく働く選択肢としても注目される「女性の起業」を特集します。
※(株)帝国データバンク 全国「女性社長」分析調査(2023年)より
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オリジナルコスメ「Ruphoria(ルフォリア)」のフェースパウダー「シルクパウダー」を手にする神谷さん。日々の業務をこなしながら、パウダーを作るOEM企業と調整、資金調達、事業計画書の作成などをこなし、製品化を実現した。秋には、化粧下地の販売が決まっている
合同会社R.Beauty Office
神谷理恵さん
プロフィル 1978年千葉県出身。専門学校卒業後、会社員として働きながらメークの学校に通う。卒業後、美容部員となり3万5千人以上に接客。結婚後沖縄へ移住。2020年に個人事業主として開業。23年に会社を設立。
起業し主婦から年商1千万円
フェースパウダーを開発、販売
離 島に住んでいたころ、パートで時給650円で働き、「もう人に雇われない」と決めた神谷さん。オンラインで起業塾を受講し、オンラインのメーク講座を始めたのは5年前。当時オンライン講座は少なく、受講した三重県の妊婦さんから「外出せずレッスンを受けられるのが画期的」と言われたのが印象的だ。
事業は、最初から順風満帆だったわけではない。離島から本島に戻り、開業届けを申請。その後、合同会社R.Beauty Officeを立ち上げたものの、当時コロナのまっただ中。マスク生活でメークをする人が減っていた。「人が集まらず、売り上げも上がらない。忙しいときに子どもの発熱があったり。1年間は苦しかった」
状況が一変したのは、カメラマンと一緒にヘアメーク、撮影する「ブランディングフォト」サービスを始めたこと。認知度を高めるために始めたインスタグラムのフォロワーは1万人を超え、インスタグラムの講座もスタートした。
昨年、自社ブランドでSPF50+のフェースパウダーを販売。県内外で多くの女性をメークする中で、沖縄に適した化粧品を作りたい、と考えるようになった。「美容部員時代に、多くの女性が悩むシミ・シワ・たるみは、紫外線が影響していることを学びました。沖縄で大事なのは紫外線カット。肌をきれいに見せつつ、紫外線を防ぐパウダーを開発しました」。利用者からは、「屋外にいても焼けなかった」「化粧崩れしない」と好評で、全国、カンボジアでも取り扱われる。
メークをする神谷さん。メークショーを開催したり、TVで芸能人のヘアメークを担当したり、活動は多岐に渡る
メーク講座も開く。起業のきっかけは、ママ友の「メークを教えて」というリクエストだった。その後、イベントに出展。「技術一つで感謝され、お金をいただいたうれしさは、今も覚えています」
メークで人生変える
メークに出合ったのは高校時代。中学3年でバレー部を引退後、「激太り」し自信を失っていたころだ。友達と行ったデパートのカウンターでフルメークしてもらい、「こんなに変わるんだ」と、メークの虜に。東京の百貨店で美容部員として12年働き、結婚後、退職。夫の転勤で来沖し、起業した。
「メークで肯定感が上がり、人生が変わった。見た目が変わると内面も変わる。メークを通して自信を持ってもらい、精神的にも経済的にも自立した女性を増やしたい」。輝く笑顔は、充実感にあふれていた。
■合同会社R.Beauty Office 電話=080(9564)8060
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取材/栄野川里奈子
『週刊ほ〜むぷらざ』
第1925号 2024年06月27日掲載