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2025年10月16日更新
仲間と楽しく生きがいづくり|10月はシルバー人材センター事業普及・啓発促進月間
「元気な高齢者の働く意欲やキャリアと地域のニーズを結びつけ、高齢者の仲間や生きがいづくり、地域の活力につなげたい」と(公社)沖縄県シルバー人材センター連合の新里博一事務局長。シルバー人材センターは県内に18カ所あり、年間延べ40万人の高齢者が活躍中だ。毎年10月はシルバー人材センター事業普及・啓発促進月間でイベントも開催。その取り組みを聞いた。
10月はシルバー人材センター事業普及・啓発促進月間
「シルバー人材センター」県内18カ所 22日にイベント
仲間と楽しく生きがいづくり

新里博一さん
しんざと・ひろかず/
(公社)沖縄県シルバー人材センター連合事務局長
家事・子育て支援、派遣事業、交流大会も
―シルバー人材センターの活動とその目的は?
県内で活動を始め今年で43年。メンバーは60歳以上の高齢者で、会員は約5600人。年間延べ40万人の高齢者が地域で元気に活動しています。
よく見かけるのは公園内の草刈り清掃や樹木の剪定(せんてい)作業ですが、ほかにも招待状の宛名書きや1人暮らしのお年寄りの家事手伝い、子育て支援などを行っています。
最近は派遣事業も拡大中。特に人手不足に悩む企業や介護施設、保育施設などでは、「忙しい時間帯にシルバー人材センターの会員がスポット的に入ることで、不足分をカバーできる」と好評。調理補助や、マイクロバスの運転手などの依頼も多いですね。
サークル活動や安全パトロールといったボランティアも行うなど、仕事以外の活動も活発です。
シルバー人材センターは、いわば高齢者と地域の橋渡し役。人生経験豊富な高齢者が、そのキャリアや知恵を生かして地域で活躍し続けることで、生きる充実感や喜びを深めてもらうのが狙いです。また高齢者が元気に活動することは、健康づくりや地域の活力を生み出すことにもつながります。
―入会資格や入会方法は?
シルバー人材センターは、現在県内に18カ所あり、センターのある市町村に住む60歳以上の方に、自主的にご入会いただいています。年会費はセンターで違い、2千円~4千円ほど。入会すると希望の職種や時間帯に応じて仕事が提供されます。生きがいづくりのための就業ですので、働ける目安はひと月10日以内です。
女性会員の活躍の場広げたい

学童で子どもたちにしまくとぅばを指導をする女性会員
―今後の活動は?
まずはシルバー人材センターの設置箇所を増やすこと。「誰でも、どこにいても」シルバー事業に参加できる体制づくりを目指して、今後も積極的に未設置の市町村に働きかけていきます。
広く、正しく、シルバー人材センターの事業を知っていただくことも大切です。毎年10月はシルバー人材センター事業普及・啓発促進月間で、第3土曜日はシルバーの日。今年は18日に当たり、道路清掃ボランティアやパネル展示など、地域でさまざまな啓発活動を展開します。

NAHAマラソン前にボランティアで歩道を清掃
―今月22日には那覇市でイベントもあるそうですね
数あるシルバー事業の中でも、特に力を入れているのが、女性会員の入会促進と活躍できる場づくり。その一環で毎年10月に開催しているのが、「シルボンヌ沖縄経験交流大会」です。

昨年の交流大会に出展した糸満市の会員。チームワークの良さが笑顔から伝わる
今年は22日に那覇市久茂地のタイムスビルで、ご夫婦で活躍中のミュージシャン&タレントのアイモコさんが特別講演。毎年行われる女性会員の体験発表や活動紹介は、他地域の会員と広く交流できる場として好評。会員が手作りした作品の展示販売も喜ばれています。また、平均年齢74歳とは思えないロックコーラス隊「ワンボイス」のパワフルなオープニングセレモニーも見どころの一つです。入場無料でどなたでも参加可能ですので、ぜひお越しください。
↓画像をクリックして、沖縄県シルバー人材センターのホームページへ

『週刊ほ〜むぷらざ』
第1992号 2025年10月16日掲載