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2023年7月20日更新

相談し、理解してもらうことが重要|こんな時どうする?大人の発達凸凹(でこぼこ)④

文・金武育子
(株)沖縄発達支援研究センター代表(株)おきなわedu取締役



   職場の困りごとあるある
  凸 会話がうまくいかない 凹  
 
「会話がうまくいかない」とは、具体的には、「会話が続かない」「悪気はないのに人を怒らせてしまう」「会議の内容が理解できない」など、「言葉でのコミュニケーションでトラブルになりやすい」ことです。


会話が続かない、怒らせてしまう原因は?

一つ目の「会話が続かない」という状況は、いつの間にか周りから孤立してしまうことにつながります。これは、幼少のころから友人たちとの間でも起こっていたかもしれません。表1に原因となることを示しました。「話の流れについていけない」ことが重要なポイントとなりそうです。

次に、「悪気はないのに人を怒らせてしまう」原因について考えてみましょう。表2に原因となる項目を示しました。「おしゃべりで、悪気なくつい秘密を話してしまう」ことや、「余計な一言が多い」ことが、人を怒らせてしまうことにつながりそうです。


会議の内容が理解できない原因は?

この課題は職場で、特に困ることではないでしょうか。表3に、原因についてまとめました。「会議中のメモが取れない」ことや「会議の議題が理解できない」こと、「会議と関係のない話をしてしまう」ことで、会議の内容が理解できなくなり、会議の成果が得られず、評価を落としているのではないでしょうか。



          凸 相談し、理解してもらうことが重要 凹          


背景にさまざまな特性

「注意困難」必要なところに注意や意識を向けにくい、細かいところに気が付かない、といった「注意の切り替え」の問題です。一点に集中し過ぎてしまい、周りが見えなくなることもあります。

「衝動性」後先を考えずに反応してしまう、ちょっとしたことに気がそがれてしまう、パッと勢いで行動してしまう、といった特性です。

「多動性」一カ所でじっとしていられない、そわそわして常に体を動かしている、など落ち着きのない様子のことです。次から次へと話し続けるのも、多動性と関係します。

これらの特性の上に、「会話がうまくいかない」という課題があり、根本的な原因としては、脳の機能の偏りの問題が示唆されています。


客観的な事実に基づき 状況確認から始めて

「会話がうまくいかない」という自覚があり、その原因に思い当たる方、そしてそのことで困っている方は、まずは上司や同僚に相談してみることをお勧めします。一人で抱え込んでいるよりも、理解してもらうことが重要です。あなたが自分自身の状況を打ち明けると、同僚や上司は、第三者的な視点でそのことについて取り扱えます。既に事態に気づいている人が多いと思いますので、お互いの考えを共有し、具体的な対処法を一緒に見つけて工夫をしていくと、状況が好転するのではないでしょうか。

逆に、本人の自覚がないように感じられるときは、上司や同僚のほうから、話し合いを提案してはいかがでしょうか。その時は、具体的・客観的な事実を基にした状況確認から始めて、よりよい対処法を見つけることをお互いの目標として取り組むとスムーズに進められるのではないでしょうか。



文・金武育子
(株)沖縄発達支援研究センター代表
(株)おきなわedu取締役


きん・いくこ/1970年、那覇市首里生まれ。
10代の2人の息子を通して人生と向き合う中年期クライシス体感中。
臨床心理士・国際交流分析士。大学講師、office育子を経て、現職。
好きな言葉は「人は必ず発達する」「人間、この未知なるもの」。

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『週刊ほ〜むぷらざ』 こんな時どうする?大人の発達凸凹(4)    
第1876号 2023年7月20日掲載

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