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2018年8月30日更新
こんなにスゴイ! 野菜のチカラ[8月31日は野菜の日]
注目すべき野菜の成分や栄養素、その働きとは? 野菜ソムリエプロの堀基子さんは「ビタミン、ミネラル、食物繊維に加え、植物特有のファイトケミカルが豊富。上手に食べて老化や病と闘う体づくりに役立てて」とアドバイスする。
こんなにスゴイ! 野菜のチカラ
老化や病と闘う成分たっぷり
注目すべき野菜の成分や栄養素、その働きとは? 野菜ソムリエプロの堀基子さんは「ビタミン、ミネラル、食物繊維に加え、植物特有のファイトケミカルが豊富。上手に食べて老化や病と闘う体づくりに役立てて」とアドバイスする。
強力な抗酸化作用
野菜はなぜ健康にいいのか? 堀さんは「でんぷんの多いイモ類などを除いて、ほとんどの野菜は糖質や脂質の含有量が低くて腸内環境を整えてくれる食物繊維が多く、たっぷり食べても太る心配がありません。注目の機能性成分・ファイトケミカルも豊富に含まれていて、アンチエイジングやさまざまな病気のリスクの低下が期待できます」と説明する。
ファイトケミカルとは、植物にとって有害な紫外線や昆虫などから身を守るために生み出される色素、香り、辛味や苦味といった成分のこと。トマトの赤い色「リコピン」、にんじんのオレンジ色「βカロテン」、ネギやニラ特有の香り「アリシン」、カラシ菜やダイコンの辛味「イソチオシアネート」などがよく知られている(イラスト)。「抗酸化作用がビタミンEの100倍とされるトマトのリコピンのように、ファイトケミカルは、老化やがん、生活習慣病などの引き金となる活性酸素の働きを妨げる抗酸化力や免疫力を上げる作用に優れています。それらが豊富な野菜を毎日しっかり食べるだけで、老化や病と闘う健康づくりにつながります」。また野菜には「体内の組織や臓器の円滑な働きを支えるビタミンやミネラルも豊富(表)」とも。上手な食べ方のコツは「彩りを意識すること」。お勧め野菜の成分や栄養素は、野菜図鑑を参考に!
冷凍テクで時短&経済的
野菜が高騰したり不足しがちな夏場にお勧めなのが野菜の冷凍。例えば丸ごと買っても使い切れないと購入をためらいがちな冬瓜こそ冷凍向き。「冷凍することで細胞が壊れて加熱時間も短縮でき、味もしみ込みやすく」。葉物は洗ってしっかり水気を切り、3センチ程度に切って生のまま冷凍。「そのまま汁物に入れたり、お浸しや白あえに」。ゴーヤーは生のまま冷凍すると食感が悪くなるので、「スライスし軽く火が通る程度に炒め、粗熱を取って冷凍。袋ごと流水などで解凍し、炒めた肉や豆腐と卵でとじれば手軽にチャンプルーができます」。ポイントは、鮮度のいい状態で急速冷凍すること。「家庭ではトレーなどを使って」とアドバイスした。
野菜の注目成分・栄養素と働き
野菜の色素、香り、辛味や苦味といった成分のこと。体を守る働きをする。
野菜全般に含まれる。免疫力を高め、メラニン生成を抑えて日焼けを防ぎ、コラーゲン生成に欠かせない。熱に弱く、水溶性で取りだめが効かないため、毎食の野菜で小まめに摂取を。
体の機能の維持・調節に欠かせないミネラルの一種で、余分な塩分の排出を助ける。紅芋、田芋、ニンニク、ホウレン草、カボチャ、枝豆などの野菜は特に豊富。
神経細胞の働きや筋肉の収縮を助け、骨や歯の材料となる。きのこなどに多いビタミンDが吸収を促進。ニガナ、ハンダマ、フーチバー、カラシ菜、小松菜などの葉野菜に豊富。
小松菜、ホウレン草、春菊、ウンチェー、カラシ菜、ハンダマ、島ニンジン、枝豆、そら豆などの野菜に多く含まれる。ビタミンCと一緒に摂取すると吸収が良くなる。
不溶性食物繊維はお通じを改善。根菜や葉野菜、野菜の皮に含まれる。血糖値の急激な上昇やコレステロールの吸収を妨げると注目される水溶性食物繊維は、ラッキョウ、オクラなどに豊富。
ほりもとこ
野菜ソムリエプロ。アスリートフードマイスター3級。ベジフルビューティセルフアドバイザー。アンチエイジング・プランナー。受験フードマイスター。沖縄野菜プロジェクト協同組合理事。「野菜style流ダイエット講座」も開講中。昨年度野菜ソムリエアワード銀賞受賞。
沖縄野菜プロジェクト
098-951-0831
<闘うカラダは野菜で作る>
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『週刊ほーむぷらざ』第1623号 2018年8月30日掲載