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2023年9月21日更新

糖尿病もいろいろ|健康チャレンジ!(42)

医師の安谷屋徳章さんが、糖尿病について話します。
文・安谷屋徳章

糖尿病もいろいろ

みなさんは、糖尿病をどのような病気と捉えているでしょうか。失明や透析になる怖い病気でしょうか。あるいはインスリンを注射しないといけなくなる病気でしょうか? 簡単に言うと、糖尿病は血糖値が高くなる病気です。健康な人は血糖値が高くならないので、糖尿病の診断は血糖値がある数値を超えたかどうかで判断します。

糖尿病になった人にもいろいろあります。薬を必要としない軽い人もいれば、薬を多く服用しなければならない重い人もいます。80歳で糖尿病になった人もいれば、20歳でなった人もいます。無症状の人もいれば、失明や透析といった合併症になった人もいます。このように糖尿病の重さや経験年数がバラバラだと糖尿病にかかっている人同士でも、話が合わないかもしれません。

ある人は糖質制限を少しやっただけで薬を飲まないで済むようになれたとしても、別の人は厳密な糖質制限をしても薬をやめられないかもしれません。糖質制限を始めた時点での糖尿病の重さに違いがあれば糖質制限の効果も大きく変わります。80歳になって初めて血糖値が少し高いだけの糖尿病になったのなら、ひどい高血糖や低血糖にならないようにするための軽い治療でいいのですが、20歳で糖尿病になった場合は、将来合併症を引き起こさないよう厳しい食事習慣と生活習慣の改善や複数の薬の服用が必要かもしれません。発症した年齢に違いがあっても治療方針に違いが出てきます。

一人一人の患者さんごとに、その捉え方や治療法はさまざまなので、ひと口に糖尿病と言ってもその生活内容は全く違うのです。知っておいてほしいのは、糖尿病だと分かった時が糖尿病になった時ではないということです。糖尿病になっても健康診断を何年も受けなければ糖尿病になったことに気付かないので、初めての健康診断で糖尿病だと分かっても実は何年も前から糖尿病だったかもしれないのです。糖尿病に早く気付くことも大事です。



あだにや・のりあき。糖尿病や生活習慣病の改善を専門とするゆいゆい内科クリニック院長。自身も糖質コントロールで20キロ痩せた。著書に「沖縄の医師が教える糖質コントロール健康法」など

 

健康チャレンジ|ゆいゆい内科クリニック

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毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」健康チャレンジ!
第1885号 2023年9月21日紙面から掲載

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