毎日のレシピ
2017年6月8日更新
【傷みにくいお弁当作りのコツ】気になる梅雨時のお弁当作りの基本4原則
【殺菌効果のある食材使う】夏場に気になる、傷みにくいお弁当作りの工夫とオススメレシピを管理栄養士・KAE project(カエプロジェクト)講師の上原かおりさんに教えてもらいました。
傷みにくいお弁当作りのコツ
火を通す、冷ます、汁気切る
お弁当作りに励んでいる方必見! 夏場に気になる、傷みにくいお弁当作りの工夫とオススメレシピをプロに教えてもらいました。管理栄養士の上原かおりさんは「温度、湿度、水分は大敵! きちんと火を通す、冷ます、汁気を切る、などのひと工夫が効果的です」とアドバイスする。
殺菌効果のある食材使う
「食中毒の原因となる細菌が繁殖するのは、温度30~60度、湿度60%以上の環境です。沖縄では、真冬を除くほとんどの時期が当てはまるので、注意が必要です」と上原さん。食品が腐っている場合は、見た目やにおい、味などで分かるが、食中毒のほとんどは見た目などで判断ができないという。傷みにくいお弁当作りの4原則を教えてもらった。
①菌を付けない
「手は思っている以上に雑菌が付いています」。調理前や、肉や魚を触った後は手を洗おう。忘れがちなのが卵。殻に菌がついているので、卵を割った後は手を洗った方がいいそう。調理したものは素手で触らず、箸や手袋を使って詰めたい。
②菌を増やさない
食べ物の菌を増やさないためには、湿度や温度がカギ。冷まして入れる、汁気を取ることを習慣にしたい。「汁気を切った上でかつお節をまぶしたり、下にとろろ昆布を敷くといいですよ」
③菌を殺す
ほとんどの細菌は加熱によって死滅する。「O157は75度以上で1分間、ノロウイルスは85度以上で1分半火を通すと菌が死にます。半熟や半生は避けて、しっかり中まで火を通すといいでしょう」
④菌を持ち込まない
「おなかを壊しているなど体調が悪い時は自分が菌を持っている可能性があるので、お弁当作りは休んだ方がいいことも」。日常的にうがいや手洗いをして、体調を整えておきたい。
食材は仕切る
このほかに工夫として、「殺菌効果のある食材や調味料もオススメです。梅ぼしや、香味野菜(ショウガ、ニンニク、シソなど)、酢、スパイス(カレー粉、唐辛子)を取り入れるといいですよ」。調理したものを詰める際は、食材の水分が隣に移らないよう、アルミカップやバランで仕切ることも有効だという。菌が移る予防にもつながる。合わせて、真空の弁当箱や保冷パック、抗菌シートなどのグッズを使うのも一つの手。
逆に、避けたほうがいい食材が、豆腐や時間がたつと水分が出てくる生野菜。また、注意したいのが、外や車中など高温の場所に置きっぱなしにすること。
ひと工夫で、夏のお弁当作りを乗り切ろう!
上原かおりさん
管理栄養士。健康運動指導士。KAE project(カエプロジェクト)講師。企業や各種機関でも講師活動を行う。6月11日(日)に、「ビールのおともに」をテーマに料理教室を開催。
<問い合わせ>
カエプロジェクト
098-989-9530
http://www.twpo.jp/
♪オススメのレシピ♪
お豆のスパイシーサラダ
材料
A(ミックスビーンズ80g、酢大さじ2、砂糖大さじ1、ローリエ1枚)
コーン缶20g
ササミ缶1/2缶
マヨネーズ20g
カレー粉適量
作り方
①Aは合わせておく。
②水分を切った①とすべての材料を混ぜ合わせる。
ひじきの甘酢漬け
材料
ヒジキ(乾燥)20g
ニンジン1/3本
A(酢1カップ、砂糖1/2カップ)
作り方
①サッと洗ったヒジキと、細切りしたニンジンをAに漬ける。
※炊き上がったご飯にあえておにぎりにしたり、野菜にあえるなど、アレンジできる。
※瓶で保管する場合は、煮沸消毒して使用する。
豚肉のピリ辛中華風
材料
豚肉切り落とし100g
白ネギ150g
エノキ1/4袋
A(しょうゆ大さじ1・1/2、豆板醤小さじ1、砂糖小さじ1、ごま油大さじ1/2)
作り方
①豚肉は小さめに、白ネギは小口切りに、エノキは食べやすい長さに切る。豚肉にAをからめてエノキと白ネギも混ぜ合わせておく。
②耐熱容器に①を入れ、端あけラップをして8~10分レンジにかける。
③熱いうちに全体を混ぜ合わせる。
※豚肉に火が通っているか必ず確認をする。
※レシピの写真は上原さん提供
編集/栄野川里奈子
『週刊ほーむぷらざ』第1560号 2017年6月8日掲載