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2016年9月15日更新
[特集]ネコと築くいい関係。|室内飼いで健康、長生き
愛猫に健康で長生きしてほしい! 飼い主が気を付けるべきことは何だろう。獣医師の柳原正史さん(動物病院22時)は、「病気やケガのリスクが少ない室内で飼い、飲み水や食事に配慮してください」とアドバイスする。人気のネコグッズやネコと触れ合えるネコカフェも紹介する
室内飼いで健康、長生き
愛猫に健康で長生きしてほしい! 飼い主が気を付けるべきことは何だろう。獣医師の柳原正史さん(動物病院22時)は、「病気やケガのリスクが少ない室内で飼い、飲み水や食事に配慮してください」とアドバイスする。
ヘルスケア
毎日見て触って体調チェック!
柳原さんは「日本のネコの平均寿命は15歳という統計があります。寿命を延ばすには、極力外に出さないこと」と話す。室内だと交通事故のほか、他のネコとの接触によるケンカ、感染症などのリスクを防げるという。
ほかに、感染症の予防となるのが予防接種。また、避妊・去勢手術は、望まれない妊娠のほか、発情によるストレスの予防が期待されるという。
食生活で気を配りたいのが、飲み水。「県内の水は硬度が高いので、飲み水を軟水にすると、ネコに多い『尿路結石』のリスクが減ります」
このほかに、毎日見て触って、健康チェックすることを勧める。特に気にしたいのが、ネコの死因の上位にくる腎臓病。「15歳以上のネコの3割以上が腎臓病という報告があり、早期発見が大事です。尿の回数が多い、元気がない、食欲がない、などがサインです。気になることがあれば早めに病院へ」。
受診の費用は実費のため、予想外に費用がかかることも。万一に備えて、ペット保険も検討してみては。自身もネコを飼っている柳原さん。ネコは高い所や狭い所が好きなので、キャットタワーや段ボールがあるといいそう。「ネコは気ままに過ごしたがります。必要以上に構わないようにすると、いいでしょう」と話した。
家の中で飼う
県内は外飼いが多く、事故にあって病院に来るネコが多いという。ネコ免疫不全ウイルス(ネコエイズ)などは、ケンカや交尾などの接触で感染する。「一度外に出ると習慣になってしまうので、小さな時から室内飼いを徹底するといいでしょう」
飲み水に配慮を
「県内の水は硬度が高く、尿路結石にかかるネコが多い」。尿路結石は尿道や腎臓に石ができて、死に至ることもある。「飲み水を軟水にするとリスクが低くなります。水道水を軟化させるフィルターが便利。硬度の高いミネラルウオーターは、避けて」
キャットフードが基本
ネコと人間では必要な栄養素が違う。「キャットフードにはネコに必要なタウリンという栄養素が入っています。ネコにあげてはいけない基本的なものにネギ類やチョコレートがありますが、それ以外にもたくさんあります。基本的にネコ用の食べ物をあげることを勧めています」
★万一に備えて保険
万が一の病気やケガに備えて、入っておくと安心なのがペット保険。通院や入院、手術などが対象となる。内容は、保険会社によって異なるので確認を。注意したいのは、保険会社によって何歳まで加入できるのかが違うこと。また、特定の病気が診断されていると、保険に加入できなくなることがある。
★病気防ぐワクチン
ネコにはワクチン接種の義務はないが、ウイルスによる感染症は治療が難しく、ワクチンによる予防が効果的。子ネコは、生後2~3カ月に最初の接種を行い、1カ月後に2回目、その後は、年に1回定期的に行う。一般的なのが、3種や5種の病気を予防できる混合ワクチン。ネコの健康状態や体力、飼う環境によって適したワクチンは異なるので、接種する場合はどの種類がいいか獣医師に相談しよう。
★避妊・去勢手術に助成金
避妊・去勢手術のための手術費用の一部を県が助成している。抽選で、当選するとネコの雄は3,000円、雌は5,000円助成される。差額分は飼い主の負担となる。県内在住の人が飼育している生後6カ月以上のネコが対象で1世帯、1匹まで。今年度の募集期間は第1期が10月31日まで(抽選日11月8日)。第2期が11月1日~2017年1月10日まで(抽選日1月17日)。<問い合わせ>公益社団法人沖縄県獣医師会 098-853-8001
動物病院22時 柳原正史さん
動物病院22時北谷医療センター
098-923-1935
http://vetspark.animalhospital22.jp/cmc/
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★程よい距離でいつも側に[仲村清司さんと向田さん]
9月20日(火)から動物愛護週間。今週はペットの中でも人気のネコに注目! 愛猫や街中のネコとの触れ合いを楽しむ作家の仲村清司さんに話を聞いた。
★捨てネコに里親を
ネコブームの裏側で、路頭に迷う捨てネコを保護するボランティア団体の取り組みなども紹介する。
★室内飼いで健康、長生き
愛猫に健康で長生きしてほしい! 飼い主が気を付けるべきことは何だろう。獣医師の柳原正史さん(動物病院22時)は、「病気やケガのリスクが少ない室内で飼い、飲み水や食事に配慮してください」とアドバイスする。
★安心できるトイレに
人気のネコグッズやネコと触れ合えるネコカフェも紹介する。
撮影協力/猫まるカフェokinawa
『週刊ほーむぷらざ』特集 ネコと築くいい関係・第1522号 2016年9月15日掲載