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2023年8月3日更新

デジタル遺品整理|やってみよう、終活⑤

急速なデジタル化の進展で、日常生活から仕事のことまで、多くのものがデジタル化されている。本人にもしものことがあると、その家族は大事なデータを取り出すことができず、トラブルに発展するケースも。そこで重要視されているのがデジタルデータを整理するデジタル終活。行政書士の城間恒浩さんに話を聞いた。

 デジタル遺品整理  

ノート活用でトラブル回避

近年、終活の一環として注目されているのが、デジタルデータ整理。行政書士ジャジー総合法務事務所の城間恒浩さん(51)は、「デジタル遺品とひとくくりにいっても、種類はさまざま=左囲み参照。パソコンやスマートフォンのデータだけでなく、インターネット上のデータも含まれます」と説明する。デジタル遺品に関するトラブルも増加。ネット銀行のように目に見えないものも多いため、家族が存在を把握できず、後にトラブルが起こることがあり注意が必要だ。

「デジタルデータが整理されていないと、株やFXといったネット証券の口座を見落とし、知らないうちに大きな損失を負うことも。また、有料アプリやコンテンツ、サーバーなどの解約が行われず、継続して引き落とされてしまうケースもある」と城間さん。こうした事態を避けるためにも、生前にデジタルデータの種類とそれぞれのIDやパスワードを遺族が分かるように準備しておく必要がある。

リスト化し家族と共有

デジタル終活の手順としてまずは、どこにどの情報があるかを把握し、リスト化することが大切。家族やほかの人に見られたくないデータは、削除するかフォルダに整理してパスワードを設定しておき、必要なデータや思い出として残したいデータは、USBフラッシュメモリなどの外部記録媒体に保存しておくなど、普段からこまめに整理しておきたい。

データの整理時は「少なくとも、パソコンとファイルを開くためのIDやパスワードを家族の一部でもいいので、共有しておくことが大事。その際、必要情報を記載するエンディングノートを活用するのがおすすめ」とアドバイス。エンディングノート以外では、メモカードを準備し、普段使っている財布やバッグなどに入れておくのも一つの手段。亡くなった後に家族がそれを見つけてくれる可能性が高くなるためだ。

 

デジタル遺品の例


・Facebook、Twitter、InstagramなどSNSアカウント
・ブログ・サーバー
・ネット証券のID・パスワード
・ネット・バンキングのID・パスワード
・定額課金サービス(サブスク)
・アフィリエイト(ネットの広告収入)など
・企業ポイント
・写真や動画(デジタル・データとして残っているもの)など

 

デジタル終活を行わなかった場合のトラブル例

・IDやパスワードが分からず、遺族がデータを開けない。
・株やFXといったネット証券の口座を見落としてしまい、知らないうちに大きな損失をこうむることも。
・SNSやブログなどの放置によって、アカウント情報が盗まれる危険がある。
・サブスクリプション(定期購入)などを解約しないまま、料金を支払い続けることに。

 

デジタル遺品整理の主なポイント

1.「お金」に関する情報は特に注意!
銀行・証券口座や金融資産は、相続財産。遺産分割の際、もめごとの要因になり得るので、優先的に対応。

2.エンディングノートを活用
必要情報をエンディングノートに書き残すと、家族も分かりやすくて便利。

3.保管場所は家族と共有
エンディングノートなどに詳細に書いていても、発見されなければ意味がない。保管場所は家族と共有するのがベスト。


教えてくれた人
しろま・つねひろ さん
行政書士ジャジー総合法務事務所。終活・相続・遺言書専門。
TEL:098(861)3953
 

『週刊ほ〜むぷらざ』やってみよう、終活
第1878号 2023年8月3日掲載

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この記事のキュレーター

スタッフ
安里則哉

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編集者
日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。

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