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2023年1月19日更新
とても怖い糖尿病の合併症|健康チャレンジ!(34)
医師の安谷屋徳章さんが、糖尿病について話します。
執筆:安谷屋徳章さん
とても怖い糖尿病の合併症
あけましておめでとうございます。本年も健康チャレンジをよろしくお願いします。さて、今回は糖尿病についてお話しするのですが、年始から怖い話をしようと思います。みなさんは、糖尿病の合併症をご存じでしょうか。特徴的なものとして、網膜症と腎症、神経障害があります。ひどくなると網膜症は目が見えなくなり、腎症は腎臓が機能しなくなって透析治療を受けないといけなくなり、神経障害は傷が治らず足を切断しないといけなくなります。では、どうしてそうなるのでしょうか。血糖値が高いから? HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が高いから? インスリン治療をしているから? 薬をたくさん飲んでいるからでしょうか? 答えは、糖尿病を治療しなかった年数が長いからです。もちろん、きちんと治療をしていても網膜症や腎症、神経障害にはなりますが、失明や透析、足の切断まで進行することはまれです。早い段階で糖尿病の治療を始めれば、ひどい合併症にならないのです。
ここで注意してほしいのは、糖尿病と診断された時が糖尿病になった時ではないということです。糖尿病は無症状で進行します。何の症状もないので、健康診断で見つかった時には糖尿病になってから10年以上経過しているかもしれません。それで、会社の健康診断や特定健診を受けることが推奨されているのです。また、せっかく糖尿病の治療を始めても中断してしまう人もいます。治療していない年数が長いと合併症はどんどん進行するので、治療を続けることがとても大切です。仕事や子育てが忙しいという理由も分かりますが、自分の体も大切にしてください。
今回の健康チャレンジはいかがだったでしょうか。とても怖い話で申し訳ありませんでした。あまり知りたくない内容だったかもしれませんが、みなさんの糖尿病への理解が深まるかと思いお話しさせていただきました。
あだにや・のりあき。糖尿病や生活習慣病の改善を専門とするゆいゆい内科クリニック院長。自身も糖質コントロールで20キロ痩せた。著書に「沖縄の医師が教える糖質コントロール健康法」など
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「第1850号 2023年1月19日紙面から掲載」