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2022年11月17日更新
[沖縄・糖尿病、血糖値]糖尿病と糖質コントロール|健康チャレンジ!(32)
医師の安谷屋徳章さんが、糖尿病における糖質コントロールの効果について話します。
執筆:安谷屋徳章さん
糖尿病と糖質コントロール
糖尿病が血糖値の上がる病気であることはみなさんご存じだと思います。糖尿病の人は、糖質や炭水化物を取れば取るほど大きく上がるのですから、糖質を一切取らない方がいいのでしょうか? 実際、世の中には肉と野菜と塩コショウ程度の調味料のみで生活している人がいるそうです。ここまでやると、1日の糖質摂取量はほぼゼロですが、私には実践できません。みなさんはできるでしょうか。1日の糖質摂取量を100gとしてみます。糖質100gだと、ご飯150gが糖質量約50gなので、朝食と昼食にご飯150gずつで糖質摂取量100gを使い切ってしまいます。パンやおやつは一切食べられないので、糖質摂取量100gでも実践できないと言う人は多いと思います。提案としては、パンやおやつは極力食べないようにして、お米だけにしてしまうことです。ただし、際限なく食べていいわけではありません。しっかり、糖質を管理(コントロール)するのです。お米150gを朝昼夕の3回食べると糖質量は150gになります。あとはおかずに含まれる糖質量になりますが、1日の糖質摂取量はだいたい200g程度になるでしょう。もちろん、糖質の多いおかずは控える必要がありますが、1日の糖質摂取量200gなら実践できる人は多いと思います。どうしてもパンやおやつを食べたいときは、糖質25gのおかしを食べたら、糖質25g分のお米を減らすといった対応を取るといいです。
私たち人間の体は、安定した生活スタイルだと負担が少ないです。糖尿病の人も毎日決まった時間に決まった糖質量を取ると体への負担が少なくなります。もし、糖質量を決めて糖質コントロールをしたのに太ったり血糖値が上がったりしてくるようなら、糖質を減らすか、運動量や仕事量を増やすか、その両方をするべきです。糖質をきちんと管理していくのが、糖質コントロールの大事な考え方なので忘れずに実践してください。
あだにや・のりあき。糖尿病や生活習慣病の改善を専門とするゆいゆい内科クリニック院長。自身も糖質コントロールで20キロ痩せた。著書に「沖縄の医師が教える糖質コントロール健康法」など
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「第1841号 2022年11月17日紙面から掲載」