企業紹介
2021年12月30日更新
【年末年始特別号】幸せに働く楽しく生きる|社会福祉法人 さくら会 さくら保育園
「新年こそ、仕事もプライベートも諦めることなくハッピーに」との思いを込め、沖縄県内でいち早く女性活躍を推進する企業の取り組みを紹介。現場の女性キーパーソンらの声には参考にしたい工夫が満載だ。
社会福祉法人 さくら会 さくら保育園
効率良く人配置し休みやすく
「生き生きとした子どもをめざして」を保育理念とする、さくら保育園(那覇市)。業務の負担軽減やワークライフバランスなど働きやすい職場環境作りに取り組んでいる。園長の香村直子さんは「以前は煩雑な業務に追われて休憩も取れなかった。休憩を取ろうという意識すらなかった」と振り返る。
子どもたちの保育をしながら、日々の子どもたちの発達記録や報告書などの書類作成をはじめ、行事の準備まで業務はさまざま。そのため残業も多く、家に仕事を持ち帰る人もいたという。
こうした状況を改善しようと、香村さんと主任の大城若奈さんが中心となって取り組みが進められた。まずは問題点を洗い出すため、職員にアンケートを実施。それからみんなで会議を重ねて改善点を話し合った。
今まで手書きだった書類作成をパソコンで作成することで労力を軽減。利用しにくかった休憩スペースは使いやすい場所に変更した。大城さんは「休憩時間を確保するため、各クラスの保育士の状況を見ながら、担当するクラスを持たないフリーの保育士と交代したり、クラスを担当している保育士にも余裕のある時間帯に、別のクラスのヘルプに入ってもらったりしています」と話す。
職員からは休憩を取りやすくなったし、その時間を事務作業にあてることで残業が減らせたとの声が上がっている。
子育てにも配慮
ワークライフバランスも推進している。職員には、妊娠、出産、育児休業、職場復帰に関する情報を周知。子育て中の職員が働きやすいよう、ライフスタイルに合わせた勤務ができるように配慮している。香村さんは「私自身も子育て中に、休みが取りづらくて子どもが熱を出した時は困ったこともあった。職員にはなるべく要望に合った働き方ができるようにしたい」と話す。
子育て中の職員の宮城綾さんは、「平日は9時から4時の時短勤務で、土曜はフル出勤をしています。上の子が小学生で、下の子もまだ小さいので、平日早く帰れるのはありがたい」と話す。同じく、新垣彩音さんも「土曜は休みをもらっています。週末に家族との時間を過ごせるのはうれしい」と話す。
業務を円滑に進めるうえで大事にしているのが、職員同士のコミュニケーション。定期的に職務会を開催し、園長が研修などで得た情報を共有したり、クラスで起こった困りごとを報告相談したりしている。また、コロナ禍の前はボウリングやバーベキューなど交流会も定期的に行っていた。
香村さんは「これからも業務の効率化を図りながら、職員がライフスタイルに合った働き方ができるよう、協力し合いながら日々の業務をこなしています。来年は、コロナ禍であまりできなかった行事にも力を入れていきたい」と笑顔で話す。
園長と共に中心になって職場環境の改善に取り組んでいる、さくら保育園の主任の大城若奈さん
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ホワイトボードでシフトを把握
さくら保育園では、ホワイトボードに今日どのクラスに誰が出勤するのか、遅番・早番などを書き込むことで、職員が情報共有しやすいよう工夫。誰がどのタイミングで休憩に入るか、事務作業をするかなど、判断しやすいようになっている。
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かむら・なおこ
1994年に沖縄女子短大を卒業し、95年に社会福祉法人さくら保育園入社。2017年に主任保育士就任。18年に園長就任
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『週刊ほ〜むぷらざ』年末年始特別号 「幸せに働く楽しく生きる」
文/池原 拓
第1795号 2021年12月30日掲載