毎日レシピ
2025年1月23日更新
蒸す 煮る お疲れの日に簡単ヘルシー|へとへとな時のおたすけ飯⑨
お疲れの日には、シンプル調理で栄養豊富な一皿を。蒸す・煮るだけの手間なしレシピを、栄養士の西村祐希さんに教わりました。
具だくさんで栄養たっぷり
西村祐希さんに教わったのは、煮る・蒸すだけで、簡単にできる「具だくさんみそ汁」と「塩こうじ蒸し」。一皿でたんぱく質と野菜が取れる、栄養バランスのいいレシピです。油は使わずヘルシー、調味料も少なく手軽に作れます。
にしむら・ゆうき
管理栄養士。オンライン料理教室や女性のための栄養学セミナーを開催
https://www.instagram.com/yuki_nishimura_
蒸す・煮るだけでOK
野菜とたんぱく質一皿で
レシピは、どちらも一皿でたんぱく質と野菜が取れる、栄養豊富な一品。
「具だくさんみそ汁」は、野菜や肉を重ねて作る。西村さんは「煮込んでいる時間は、『ながら』作業で他の家事をしても、他のおかずを作ってもOK。複数の野菜を重ねて煮ることで野菜のうまみを引き出し、だし要らずなのもうれしいポイントです」と話す。寒い季節にぴったり。ご飯とみそ汁だけで、栄養バランスの良い献立が完成する。
「塩こうじ蒸し」も、「ながら」で作業ができ、フライパン一つで作れる。
西村さんのオススメは、塩こうじを使うこと。塩こうじには、うまみをアップさせ、食材を軟らかくして消化吸収を助けるだけでなく、美肌や腸活・、疲労回復などうれしい効果がたくさんあるという。「蒸し料理にしたり、スープにコンソメ代わりに入れたり、オイルと混ぜてドレッシングにしたり、使い道はさまざま。最初はハードルが高く感じるかもしれませんが、時短でラクに作りたい、料理は苦手、という方にこそ使ってほしい。市販品もあるし、手作りでも簡単に作れるので、ぜひ試してみてください」
不足しやすいたんぱく質
仕事が多忙な20代、「食事が偏っていて体調を崩しやすく、メンタルも不安定だった」西村さん。3食の栄養バランスを意識することで、心身の状態が劇的に変化。現在は、オンラインの料理教室で、栄養の大切さを伝えている。
栄養バランスを整えるために、基本となるのが「炭水化物とたんぱく質、野菜を毎食取ること」。中でも不足しがちなのは、「たんぱく質」だという。
たんぱく質は体の材料となり、髪や肌、爪、血液、ホルモンなどを作る。不足すると貧血になったり、疲れやすくなったり、髪や肌のツヤがなくなったり…と心身の不調につながる。「1食の目安は、片手の手のひら分くらい。ストックできないので、こまめに取ることが大事。特に朝ご飯に不足しがちなので、納豆や卵、鮭フレーク、しらすなど、小まめにプラスするといいですよ」とアドバイスした。
重ねて作ろう!
具だくさんみそ汁
【材料】4人分
好きなキノコ類………60g(今回はシメジ、エノキ、シイタケ)
玉ネギ…………………50g(約1/4個)
ニンジン………………50g(約1/3本)
小松菜…………………20g(約1/2束)
ジャガイモ……………50g(約1/4個)
※里芋やサツマイモもおすすめ
油揚げ…………………1枚
豚細切れ肉……………200g
塩………………………少々
水………………………少々+後から800ml
みそ……………………適量
【作り方】
1 具材を食べやすい大きさに切っておく。
2 キノコ類・玉ネギ・ニンジン・小松菜・じゃがいも・油揚げ・豚肉の順に、鍋底から重ねて入れて、塩少々と水を鍋底から5センチ程度入れ、ふたをして弱火で加熱する。(弱火で30~40分ほど)。
3 具材に火が通れば水を加え、みそを溶いて完成。
ワンポイントアドバイス
3の段階で野菜を取り出し、他の副菜にするなどで時短料理にも使えます。好きな野菜や具材を重ねて作ってみてくださいね。
フライパン一つで楽ちん!
からし菜と豚肉の塩こうじ蒸し
【材料】4人分
からし菜………………100g(約1/3束)
(キャベツ、白菜など旬の葉野菜でも良い)
好きなキノコ類………40g(今回はシメジとエノキ)
豚肉……………………150g(薄切り。部位はお好み)
ニンニク………………5g(チューブでも可)
塩こうじ………………大さじ1と1/2
お好みで黒こしょう少々
【作り方】
1 ニンニクは芯を取り除き、薄切りにする。その他の具材は食べやすい大きさに切っておく。
2 フライパンにクッキングシートを敷く。
3 クッキングシートの上に、からし菜・キノコ類・豚肉の順番で載せて塩こうじをかける。
4 フライパンにクッキングシートが浮かない程度に水を入れ、ふたをして弱火で15~20分蒸し焼きにする。
5 具材に火が通れば完成。お好みで黒こしょうをかけてもOK。
ワンポイントアドバイス
豚肉を鶏肉やサケに変えてもおいしい。
塩こうじの作り方
【材料】
乾燥こうじ………100g
塩…………………35g
水…………………150ml
【作り方】 事前準備:瓶は煮沸かアルコール消毒し、乾燥させておく。
1 ボウルに乾燥こうじと天然塩を入れてよく混ぜる。
2 水を加えて、よく混ぜ、瓶に移す。※全体が水に漬かっていなければ、ヒタヒタに浸かるくらいまで水を加える。
3 日が当たらないところにおき、常温で発酵させる。1日に1回スプーンで底から混ぜる。
※こうじが水を吸うので、全体が水に浸かっていなければ、全体が漬かるくらい水を足す。こうじが指でつぶせるくらいの軟らかさになれば完成。目安は10日~2週間。粒が気になる場合は、ブレンダーやミキサーでペースト状にしてもOK。
4 完成後は、冷蔵庫で保存(3カ月冷蔵保存可能)。
『週刊ほ~むぷらざ』へとへとな時のおたすけ飯
第1954号 2025年1月23日掲載