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2025年1月9日更新

ザ・ナハテラス 宿泊グループ 宿泊サービスチーム チームリーダー 鳥居 もえさん|笑顔で紡ぐ ホテルの心[彩職賢美]

ホテル「ザ・ナハテラス」でゲストを迎える鳥居もえさん。笑顔とこまやかな心遣いで多くのリピーターに愛され、仕事と家庭を両立しながら23年間、ホテルマンとして歩んできた。「人とのつながりを大切にし、仲間と共におもてなしの魅力を追求したい」と熱く語ります。

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おもてなしに思い込める

ザ・ナハテラス 宿泊グループ
宿泊サービスチーム チームリーダー

鳥居 もえ さん
 

仲間と連携しながら10人10通りの対応

ホテルのフロント。ゲスト夫妻のにこやかな表情は、これから過ごす時への期待感にあふれている。その気持ちを共有するように温かく迎え入れる鳥居もえさん(50)。軽やかな立ち振る舞いに、豊かな経験と深い思いやりが感じられる。



鳥居さんは27歳のとき、沖縄でリゾートホテルやゴルフ場を展開するザ・テラスホテルズに入社。以来、23年間、ホテルマンとして歩んできた。以前は東京の服飾業界で働いていたが、会社の倒産を機に、お台場のテーマパークでアテンダントクルーの仕事を経験。そこで接客の魅力に目覚め、沖縄のリゾートホテルで働くことを決めた。

「入社当時は不安だらけでしたが、上司や先輩たちの指導を受けながら一歩ずつ進んできました」と話す。

そのキャリア形成に大きな影響を与えたのが、同じホテルグループに勤める先輩の荒川和俊さんだ。「どんなに多忙でも、荒川さんはいつも笑顔でゲストを迎え、多くの人に慕われていました」と語る。その姿に憧れ、荒川さんのようなホテルマンになりたいと思うようになった。

鳥居さんは結婚、出産、育休を経て仕事を続けてきた。「子育てとの両立に悩み、退職を考えたこともありました」と明かす。しかし、「家族第一を大切にする職場の理解と、上司や同僚のサポートに恵まれ、今の私があります」と感謝する。そして「残業が難しい分、勤務時間内は一切手を抜かず、全力を尽くすことを心掛けてきました」と力強く話す。

自身の経験から、後輩のモチベーション維持に工夫を凝らす。宿泊サイトの口コミをチェックし、良いコメントはスタッフ全員と共有。「温かいおもてなし」「親切」といった言葉が、チームの活力となっている。

「お客さまが10人いれば、10通りの対応がある」と鳥居さん。ゲストのニーズに合わせた接客を心掛け、「お客さまに喜んでいただくことが何よりの喜び」と目を輝かせる。

大切にしているのは、「人とのつながり」だ。清掃スタッフ、レストランスタッフ、クリーニング業者や外部の協力者まで、関わるすべての人に感謝の気持ちを込めてあいさつし、信頼を築いてきた。「1人ではできないことも、みんなと協力することで成し遂げられる」と語る。

日常業務においても、仲間との連携は欠かせない。ゲストが誕生日を迎える際には、フロントで祝福の声を掛けるだけでなく、スタッフに情報を共有。部屋にフルーツの盛り合わせを用意し、レストランでは特別なデザートを提供する。また、リピーターのゲストについては、顔と名前を覚え、次の予約情報も新人スタッフにしっかり引き継いでいる。
 

          


昨年、ザ・ナハテラスは25周年を迎えた。ホテルがオリジナルの記念切手や焼き菓子を用意し、宿泊客やレストラン利用者に配布した中、鳥居さんはヘビーリピーターのゲストに手書きの礼状を送るなど、心のこもった取り組みを実践した。8月1日の25周年当日には、県外からわざわざ訪れたゲストと交流したことも忘れがたい思い出となった。

「ザ・ナハテラスを愛してくださるお客さまがいる。それが私たちの誇りです」と鳥居さん。次の目標は、もっと多くの人に知ってもらうことと語る。「世界的に有名ではなくても、心のこもったサービスを提供し、リピーターを増やし、口コミで広がるホテルにしたい」と熱意を込める。

ゲストに寄り添い、人とのつながりを大切にする鳥居さん。かつて憧れた先輩を追いかけたように、今では多くの後輩たちが、仕事と家庭を両立し笑顔で輝く鳥居さんを目標にしている。


 25周年に感謝を込めて 

鳥居さんの勤めるザ・ナハテラスは、昨年25周年を迎えた。記念プロジェクトの企画案を社員から集め、鳥居さんを含めた上層部で話し合った結果、オリジナルの記念切手=写真=や焼き菓子が用意され、宿泊客やレストランの利用者に配られた。

焼き菓子には支配人からのメッセージを付けて、各部屋にセットした他、記念切手は、ホテル外観写真のはがきに貼って、フロントで宿泊客に手渡しした。「皆さん笑顔で受け取ってくださり、旅の思い出を添えて、家族や友人に送っていたようです」とうれしそうに振り返る。

鳥居さんはさらに、「これまで長年勤めてきた中で、名前で呼び合うほど特別な交流をしてきたお客さまに感謝の気持ちを伝えたい」と、勤務中に時間を見つけ、はがき1枚1枚にメッセージを手書きし、約50人に礼状を送った。

■ ザ・ナハテラス 電話=098(864)1111
 

 家族との幸せタイム 

プライベートでは、中学生の長女と小学生の長男のお母さんでもある鳥居さん。休日には、家族4人で近くの公園に出掛け、「ドッジボールをしたり、バドミントンをしたり、子どもたちと思いっきり体を動かして過ごす時間に幸せを感じます」と笑顔で話す。「ドッジボールは柔らかいボールを使っての真剣勝負(笑)。でも長男は負けず嫌いなので、ちょっと手加減しながらやっています」と笑い、優しい母親の表情を見せる。



プロフィル/とりい・もえ
1974年、千葉県出身。服飾の専門学校を卒業後、ベビー服を扱う会社に就職するが4年目に倒産。東京お台場のテーマパークでアテンダントクルーとして勤務。接客に興味を持ち、2002年、ザ・テラスホテルズに就職。ザ・ブセナテラスのフロントを担当。07年、結婚を機にザ・ナハテラスに異動。クラブラウンジ担当を経て、宿泊グループ宿泊サービスチームのチームリーダーとしてフロントを担当。プライベートでは2人の母。



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撮影/比嘉秀明 取材/赤嶺初美(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』彩職賢美<1442>
第1952号 2025年01月09日掲載

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