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2023年12月21日更新

やりとりの客観視を|こんな時どうする?大人の発達凸凹(でこぼこ)⑨

文・金武育子
(株)沖縄発達支援研究センター代表(株)おきなわedu取締役

 
 

人間関係での困りごとあるある
 凸相手の気持ちが分からない凹 

「相手の気持ちが分からない」という特性は、周囲の人にとって、とても厄介なことなのではないでしょうか? 特につらいのは「相手の気持ちが分からない」人との関係はこじれやすいこと。周囲の努力もむなしく、解決には至らないことが多いことです。


「相手の気持ちが分からない」ことによるトラブル

私たちの社会は、会話以外にも表情やしぐさなどを使ったノンバーバル(非言語的)コミュニケーションで意思疎通をはかり、解説なしで理解しあいます。特に日本は「以心伝心」を重んじると言われており、共通言語、共通認識が土台となって空気を読むことが求められますので、これらが苦手な人にとっては生きづらい文化なのです。

仲間と共感することに喜びを感じる人は、相手を見てまねることで共感をアピールできます。感情の交流には言葉だけでなく、表情やしぐさなどノンバーバルな表現が欠かせないのですが、これらの行動が苦手な「発達の凸凹がある人」は相手の表情から感情を察することができず、相手の気持ちが分からないので無表情でいることが多くなり、悪気なく相手を不快にさせてしまうかもしれません。これは「聞く」ことと「伝える」ことの特性と違いによって起こります=表1。



相手の気持ちが分からない=相手の示す気持ちに気づけない

人は言葉だけでなく表情やしぐさで感情を表現し、相手の想いも読み取ります。そして何かを決める時は、それらの情報を判断材料にします。赤ちゃんは何かに挑戦する時、母親など養育者の顔を見ます。母親が「大丈夫」とほほ笑みかけてOKを出せば安心して行動しますが、不安そうな表情だと動きません。

大人の社会でも通常、人はこうした非言語的情報をやりとりしますし、そうしたいのです。表情で互いの意思を確かめているので、やりとりの苦手な発達凸凹の人が無表情でいると、相手は気持ちが分からず不安になります。得られるはずの共感や賛同が示されないことに怒りを覚えてしまうことになるのです。人は、不安が積み重なることで「怒り」を感じるようになることもあり、特に夫婦といった親しい間柄では、日常的な我慢がある日、沸点を迎え、爆発してしまうことがあるようです。
 

     凸やりとりの客観視を凹      


相手の気持ちが分からない発達凸凹の夫

人は互いの顔を見ながら情緒的交流をし、愛着を強めます。愛着とは、赤ちゃんとお母さんとの間に育まれるような強い信頼関係のことで、私たちは人生の最初にこの愛着関係を学び、その後の人間関係のモデルとしていきます。人との関係を築いていく上でとても重要な要因で、夫婦の愛情関係には欠かせないものです。ところが、「相手の気持ちが分からない」人は相手の示す感情に気づけないので相手は愛着が作れず不安になり、無視されていると感じ、不安定になるのです。


どうすればいい?

この場合、まずは全体を見渡す「第三者的視点」を持つことが効果的でしょう。相手とのやりとりを客観視するのです。そうすると、自分の置かれた状況を適切に捉えることができます。この時、相手の目に見えない気持ちや状況をイメージする努力が必要です。次に大切なのは、相手との関係性によって「自己開示の程度を設定する」ことです。関係が浅い仕事上の付き合いの相手とは、自己開示も少なくて良いですし、職場のチームメンバーなどいつも顔を合わせる相手には、小さい頃のエピソードや自分の失敗談・くせなど、自分のことを理解してもらえるような自己開示をするとよいでしょう。そして、ごく親しい間柄の相手には、自身に発達の凸凹があることや悩みなど、個人的な話をすると良いでしょう。自分の特徴を理解してくれる相手を見つけ、親しい間柄の人には、きちんと打ち明けて相談相手になってもらえると、良い関係性につながるのではないでしょうか。




文・金武育子
(株)沖縄発達支援研究センター代表
(株)おきなわedu取締役


きん・いくこ/1970年、那覇市首里生まれ。
10代の2人の息子を通して人生と向き合う中年期クライシス体感中。
臨床心理士・国際交流分析士。大学講師、office育子を経て、現職。
好きな言葉は「人は必ず発達する」「人間、この未知なるもの」。

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『週刊ほ〜むぷらざ』 こんな時どうする?大人の発達凸凹⑨ 
第1898号 2023年12月21日掲載

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