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2023年6月15日更新

職場の困りごとあるある|こんな時どうする?大人の発達凸凹(でこぼこ)③

文・金武育子
(株)沖縄発達支援研究センター代表(株)おきなわedu取締役


   職場の困りごとあるある
  凸 計画的にできない 凹  
 

職場で「仕事が遅く、納期に間に合わせることができない」、学生なら「課題が提出期限に間に合わない」など、「締め切りが守れない」こと、ありませんか?

原因は?

原因は、「予定に合わせて計画的に行動するのが苦手」で、「間に合わないと分かっても計画を調整できない」ため。余裕をもって行動するのが苦手なのにもかかわらず、時間内にこなせないような多くの予定を立ててしまい、さらには、考えがまとまらず収捨できなくなってしまうのです。

○ケース1 考えがまとまらない

やりたいことを整理しようとしても考えがまとまらず、結局すべて予定に組み込もうとしてしまう。
 

○ケース2 「もっとできる」という感覚

時間がなくても「もっとできる」「もっとやりたい」と考えて、1分でも時間があると「出かける前に食器を洗える」などと思ってしまうが、結局遅刻してしまう。

二つのケースに思い当たる方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。職場で困るのは、この状態が積み重なって締め切りが守れないことが続いた時です。

 


                凸 相談の上、周りが進捗を確認 凹              

遅れる理由は「甘い見積もり」


遅れる理由は、「甘い見積もり」です。前述のケースに当てはまる方は、自分が置かれている状況を判断し、手順を考えて作業をするのが苦手なため、バランスよく作業を進めるのが難しいのです。さらに、優先順位を決められないために効率が悪くなり、期限が守れなくなります。

表1に「いつも遅れてしまう人」の特性を示しました。これらの特性を持って「淡々と日常業務をこなす」様子を想像してみましょう。

始める前に「あと一つ」済ませようとすると、開始時間が遅れます。そもそも用事を詰め込み過ぎているので、どんどんペースが崩れていきます。余裕を持たずに行動するので、準備ができていないことが多く、そもそも取り掛かるのが遅い、としたらどうなるでしょう? 本人は間に合う、と思っているので、うまくいかない時のショックは大きく、さらに周囲からは「時間にルーズな人」と評価されてしまいます。



苦手に気づき、理解と協力のお願いを
表2に、「ギリギリをやめるヒント」を示しました。仕事に関しては、このヒントを生かしてタイムスケジュールを立てておくと、業務の進み具合と目標を見直しながらゆとりを持って進めていくことができ、達成感を味わえます。小さな成功体験を地道に積み重ねることが習慣作りにつながって、時間軸の上で迷子になることが減るのではないでしょうか? これが、意欲を持続するきっかけにもなります。

本人の時間管理は気づいたからといってすぐに達成できるものではありません。周りの方の関心や評価、特にプラスの評価は声高に伝えることが大切です。もし、うまくいかないことが続いていたら、本人と相談して上司や同僚の方が進捗(しんちょく)状況をときどきチェックするといいでしょう。自分の苦手に気づくこと、周囲の人に相談すること、上司や同僚に意見を求めること、理解と協力をお願いすること、が重要です。感謝の心と言葉も忘れずに。


文・金武育子
(株)沖縄発達支援研究センター代表
(株)おきなわedu取締役


きん・いくこ/1970年、那覇市首里生まれ。
10代の2人の息子を通して人生と向き合う中年期クライシス体感中。
臨床心理士・国際交流分析士。大学講師、office育子を経て、現職。
好きな言葉は「人は必ず発達する」「人間、この未知なるもの」。

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『週刊ほ〜むぷらざ』 こんな時どうする?大人の発達凸凹(3)    
第1871号 2023年6月15日掲載

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