ヘルスケア
2022年5月19日更新
[沖縄]足のトラブル 足底腱膜炎|身近な病気もっと知ろう 家族の医学手帳(96)
家族の健康が気がかりな「ほーむさん」が専門のドクターを訪ね、気になる病気について聞くこのコーナー。中高年女性に多い足のトラブルにスポットを当て、前回に続いて足のスペシャリストであるロクト整形外科クリニックの丸山和典先生に話を聞きます。今回のテーマは足底腱膜炎です。
朝起きるとかかとが痛い
足のトラブル 足底腱膜炎
中高年世代の女性に多発!
肥満、扁平足、足首がかたい人は要注意
足底腱膜(けんまく)炎になると、足の裏のかかと部分が痛み、特に朝起きて体重がかかる一歩目に痛みを感じます。
人は直立しているときに、足の親指、小指、かかとの3点に重心がかかっています。そして、歩いたり走ったりすると、かかとは着地で大きな衝撃を受け、地面を蹴る際には足底腱膜が突っ張り、特にかかとの骨の近くに負担がかかります。こうした刺激が引き金となり、足の裏に広がる足底腱膜の中でも、かかとの骨にくっついている部分が炎症を起こしやすくなります。
また、加齢などにより、かかとの骨に骨棘(こつきょく)というトゲのような突起ができて、腱膜にあたって痛む場合もあります。
足底腱膜に直接働きかける運動療法としては、ゴルフボールを床に置き、腰かけた状態で足をのせ、足裏を直接マッサージしたり、床に広げたタオルに足をのせ、タオルを手前に引き寄せるように足指を動かすタオルつかみなどが有効です。
また、ふくらはぎの筋肉の柔軟性を高めるためには図1のストレッチ、アキレス腱は図2のストレッチがおすすめです。
こうした運動療法やストレッチを1日2~3回行うことで、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱が柔軟になり、足底腱膜炎の症状の改善や予防にもつながります。自宅でも簡単にできますので、ぜひ試してみてください。
丸山和典/ロクト整形外科クリニック整形外科医師
まるやま・かずのり/医師。香川大学医学部卒業後、浦添総合病院を経て、ロクト整形外科へ。足の整形外科のスペシャリストとして活躍中。沖縄在住12年。モットーは「足の健康寿命を延ばしたい」。
ロクト整形Az
電話098-858-6910
那覇市奥武山町46番地5階
足のトラブル 足底腱膜炎
中高年世代の女性に多発!
肥満、扁平足、足首がかたい人は要注意
Q1 足底腱膜炎の症状とは?
足底腱膜(けんまく)炎になると、足の裏のかかと部分が痛み、特に朝起きて体重がかかる一歩目に痛みを感じます。人は直立しているときに、足の親指、小指、かかとの3点に重心がかかっています。そして、歩いたり走ったりすると、かかとは着地で大きな衝撃を受け、地面を蹴る際には足底腱膜が突っ張り、特にかかとの骨の近くに負担がかかります。こうした刺激が引き金となり、足の裏に広がる足底腱膜の中でも、かかとの骨にくっついている部分が炎症を起こしやすくなります。
また、加齢などにより、かかとの骨に骨棘(こつきょく)というトゲのような突起ができて、腱膜にあたって痛む場合もあります。
Q2 どんな人がなりやすいの?
体重の負担が大きい肥満の方、扁平(へんぺい)足の方、足のアーチが高過ぎる甲高な足の方、足首がかたい方、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱(けん)がかたい方などがなりやすく、中高年の女性に多く発症します。また、マラソンなどで過剰な負担がかかって発症するケースもあります。Q3 どうやって治療するの?
湿布薬の他、鎮痛剤の服用、痛みを抑えるトリガーポイント注射、痛みを感じる部分に衝撃波を照射する体外衝撃波治療などを行いますが、中でも大切なのが運動療法です。足底腱膜に直接働きかける運動療法としては、ゴルフボールを床に置き、腰かけた状態で足をのせ、足裏を直接マッサージしたり、床に広げたタオルに足をのせ、タオルを手前に引き寄せるように足指を動かすタオルつかみなどが有効です。
また、ふくらはぎの筋肉の柔軟性を高めるためには図1のストレッチ、アキレス腱は図2のストレッチがおすすめです。
こうした運動療法やストレッチを1日2~3回行うことで、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱が柔軟になり、足底腱膜炎の症状の改善や予防にもつながります。自宅でも簡単にできますので、ぜひ試してみてください。
丸山和典/ロクト整形外科クリニック整形外科医師
まるやま・かずのり/医師。香川大学医学部卒業後、浦添総合病院を経て、ロクト整形外科へ。足の整形外科のスペシャリストとして活躍中。沖縄在住12年。モットーは「足の健康寿命を延ばしたい」。
ロクト整形Az
電話098-858-6910
那覇市奥武山町46番地5階
文・堀基子(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』 家庭の医学手帳<96>
第1815号 2022年 5月19日掲載