ヘルスケア
2022年4月21日更新
[沖縄]足のトラブル(1)外反母趾|身近な病気もっと知ろう 家族の医学手帳(95)
家族の健康が気がかりな「ほーむさん」が専門のドクターを訪ね、気になる病気について聞くこのコーナー。今回から2回にわたり、中高年女性に多い足のトラブルにスポットを当て、足のスペシャリストであるロクト整形外科クリニックの丸山和典先生に話を聞きます。今回のテーマは外反母趾です。
足の親指が変形し痛む
足のトラブル(1) 外反母趾
肥満、筋力低下、扁平足も引き金に
足の運動や歩く習慣が大切!
足の親指の先が人さし指の方へ「く」の字に曲がり、親指のつけ根の関節が付き出すように変形して痛みます。変形が進むと親指がねじれて地面を蹴ることができず、足の外側に重心をかけるようになり、歩行が不安定になってきますし、進行すると靴を履いていなくても痛むようになります。
つま先が細く幅の狭いパンプスや革靴、特に親指の付け根に力がかかるハイヒールなどを履き続けたり、運動不足や加齢による筋力低下、体重の負荷が大きい肥満などで足の縦横のアーチが崩れて扁平(へんぺい)足になると発症しやすくなります。関節が柔らかく変形しやすい女性、特に中高年に多発しますが、10代や20代でなる方もいます。
そして、次に説明する足の運動療法がとても重要です。
外出の際には、足の甲に引っ掛けてかかとを引きずってしまうサンダルではなく、靴ひもで自分の足に合わせてフィットさせられるスニーカーが最適です。
外反母趾は肥満や運動不足が関係するため、生活習慣病の一つに数えられるのではないかと思います。外反母趾になってしまうと、歩くことがつらくなり、ますます歩かなくなって、太りやすくなってしまいます。予防のためには、毎日の生活の中でよく歩くこと、できるだけ大きな歩幅で歩くこと、そして太り過ぎないことがとても大切です。
◆ ◆
次回は、かかとが痛む足底腱膜炎について聞きます。 丸山和典/ロクト整形外科クリニック整形外科医師
まるやま・かずのり/医師。香川大学医学部卒業後、浦添総合病院を経て、ロクト整形外科へ。足の整形外科のスペシャリストとして活躍中。沖縄在住12年。モットーは「足の健康寿命を延ばしたい」。
ロクト整形Az
電話098-858-6910
那覇市奥武山町46番地5階
足のトラブル(1) 外反母趾
肥満、筋力低下、扁平足も引き金に
足の運動や歩く習慣が大切!
Q1 外反母趾とは?
足の親指の先が人さし指の方へ「く」の字に曲がり、親指のつけ根の関節が付き出すように変形して痛みます。変形が進むと親指がねじれて地面を蹴ることができず、足の外側に重心をかけるようになり、歩行が不安定になってきますし、進行すると靴を履いていなくても痛むようになります。つま先が細く幅の狭いパンプスや革靴、特に親指の付け根に力がかかるハイヒールなどを履き続けたり、運動不足や加齢による筋力低下、体重の負荷が大きい肥満などで足の縦横のアーチが崩れて扁平(へんぺい)足になると発症しやすくなります。関節が柔らかく変形しやすい女性、特に中高年に多発しますが、10代や20代でなる方もいます。
Q2 どうやって治療するの?
外反母趾の患者さんは扁平足の方が多いので、軽症の場合は、患者さんの足を計測して一人一人に合わせた治療用インソール(保険適用)をオーダーメードで作り、足の縦横のアーチをサポートします。中等度の場合は、親指と人さし指の間を広げる装具(保険適用)を使う場合もあります。重症の場合は、変形した部分を正常に戻す手術を行います。そして、次に説明する足の運動療法がとても重要です。
Q3 自分でできる対策は?
床に敷いたタオルの上に足を置き、かかとを動かさずに足の指だけでタオルを引き寄せる運動や、足の指を開いたり閉じたりするグーパー運動などが有効です。外出の際には、足の甲に引っ掛けてかかとを引きずってしまうサンダルではなく、靴ひもで自分の足に合わせてフィットさせられるスニーカーが最適です。
外反母趾は肥満や運動不足が関係するため、生活習慣病の一つに数えられるのではないかと思います。外反母趾になってしまうと、歩くことがつらくなり、ますます歩かなくなって、太りやすくなってしまいます。予防のためには、毎日の生活の中でよく歩くこと、できるだけ大きな歩幅で歩くこと、そして太り過ぎないことがとても大切です。
◆ ◆
次回は、かかとが痛む足底腱膜炎について聞きます。 丸山和典/ロクト整形外科クリニック整形外科医師
まるやま・かずのり/医師。香川大学医学部卒業後、浦添総合病院を経て、ロクト整形外科へ。足の整形外科のスペシャリストとして活躍中。沖縄在住12年。モットーは「足の健康寿命を延ばしたい」。
ロクト整形Az
電話098-858-6910
那覇市奥武山町46番地5階
文・堀基子(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』 家庭の医学手帳<95>
第1811号 2022年 4月21日掲載