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2020年1月30日更新
[ぶら~りまちある記・特別編]八重瀬の魅力満開!|八重瀬町
ぶら~りまちある記[4]特別編
桜も咲き、一足早い春の訪れを感じるこの時季、お出かけするにはもってこい! 自然に囲まれ、農業や畜産が盛んで特産品も豊富な八重瀬町。中でも工芸品は逸品ぞろいで注目。手仕事の魅力に触れてみて!
汗水キラリ 八重瀬の手仕事
八重瀬町は森や海などの自然に囲まれ野菜や果物、畜産といった特産品も豊富。中でも見逃せないのが工芸品。町内で商品づくりに取り組む工房や施設を紹介する。
八重瀬町役場観光商工課の屋宜忍さん(43)は「村落獅子としては県内で最大最古とされる富盛の石彫大獅子は、火事を治めるため職人が石を彫って制作したと言われ、町のものづくりの原点ともいえる。このように心を込めた手仕事から生まれる逸品が町内には多くあるので、触れてほしい」と話す。
町内には工芸品を制作する事業所や生産者も多く、地域の土を利用した焼き物をはじめ、織物や木工品など魅力あふれるハンドメイド商品が満載だ。
2020年2月2日(日)には、「やえせ桜祭り」がやえせのシーちゃん広場で開催。3月15日(日)には、ハンドメイド商品が並ぶ「手ぃー市」が南の駅やえせで開かれる。
やぎ・しのぶさん/八重瀬町役場 観光商工課
八重瀬町マップ
■木とうるし工房 ぬりトン
漆や木工作が60~70品並ぶ
漆工芸家の森田哲也さんと木工作家の敦子さんの夫婦が生活に溶け込む工芸をモットーに作品づくりに励む。県産木を使い制作するスプーンやフォークといった木工品や漆を身近に取り入れてほしいとの思いから、漆の器やアクセサリーなど60~70アイテムを扱う。商品の詳細はウェブ(nuriton.jimdofree.com/)を参考に。
木のスプーンとフォーク
漆を施したうるし玉ネックレス
手前は金属のスズ粉をまいて作る漆のおわんで、奥は白漆のおわん
うるし玉イヤリング
琉七ちゃんを真ん中に森田さん家族。木工作品作りを手掛ける敦子さん(左)は「手軽に日常使いしてほしい」と話す
沖縄県八重瀬町仲座834-2(地図)
090‐3671‐3591
■機織工房 しよん
伝統の織り技法で小物雑貨
築50年以上の古民家の工房には、ポーチや財布、メガネケース、ダイアリーカバーなど色鮮やかな品が並ぶ。4人の作り手が自ら小物をデザインし、花織やロートン織といった沖縄の伝統的な織技法を用いて制作される品々は思わず手にとってしまいたくなるものばかり。工房と販売スペースが隣接しているので、作家の作業を見ながら商品選びができる。
新作のポーチと、定番人気の小銭入れ
メガネケース
作家の4人。右から牧山昌子さん、長池朋子さん、喜久村敦子さん、山城恵美子さん。牧山さんは「色使いや使いやすさなどを意識して制作しています。普段の生活に取り入れてみてほしい」と話す
沖縄県八重瀬町仲座72(地図)
098‐996‐1770
9時~17時
木曜・旧盆、正月定休
■特定非営利活動法人 東風の庭デイセンター こちのなー
災い防ぐ守り神のミニチュア
就労継続支援B型事業や生活介護事業を行う同施設では商品づくりも展開。獅子像の始まりと言われる富盛の石彫大獅子をモチーフに作られたレプリカ「富盛の石彫大獅子」は、石彫大獅子が災いを防ぐことに由来し作成。災い防止のお守りとしておすすめ。南の駅やえせや、おきなわ屋でも購入できる。
「富盛の石彫大獅子」は素焼きとクリアタイプがある
作り手の宮里美佐子さん(右)と神谷勇さん(中)。所長の神谷義和さん(左)は「一家に一体、守り神としていかが」とPR
沖縄県八重瀬町伊覇208(地図)
098‐851‐8990
9時~16時
土・日曜定休
「富盛の石彫大獅子」プレゼント(2人)
※応募先は、「沖縄県那覇市久茂地2-2-2 10階 タイムス住宅新聞社「富盛の石彫大獅子」プレゼント係」まで。弊社に受け取りに来られる方に限る。
■障害者支援施設「太希おきなわ」
鮮やかで優しい表情 沖縄こけし
施設では、就労支援の一環で「琉球みやらびこけし」づくりを行っている。色鮮やかでその優しい表情が沖縄らしいと好評。東北からこけしづくりの技術者を招き指導を受け、40年以上こけしづくりに携わる職人を中心に木から削りだし一体一体丁寧に筆で描いて仕上げている。「ゆくい首里城前商店」などでも購入できる。
「琉球みやらびこけし」。左から「絣(かすり)帯/琉球松バージョン」、「糸満娘」、「絣帯」、「四つ竹」、「四つ竹」/琉球松バージョン
巻物になっている「琉球みやらびこけし はいさいドール」(右)。結婚祝いのメッセージを書いて送るなどして喜ばれている
職員の新里隆弘さん(奥左)は「沖縄にもこけしがあることを多くの人に知ってほしい」と話す
沖縄県八重瀬町仲座1038-1(地図)
098‐851‐7522
9時~17時
土・日・祝祭日定休
■アカマシバル製陶所
色彩と風合い楽しめる器
「心躍る食卓」の思いから生まれる器は、主に県内の材料を活用し、一部で町内のものを使用。ひとつひとつろくろをひき、じっくり焼き上げて制作。優しく手になじむ軽さで、色彩と使うほどに増す風合いが楽しめる。
ニヌファブシシリーズ「ふちどりプレート」
紅架かるシリーズ「安南鉢」
芽吹きシリーズ「片口」
「今年は全体的にデザインを一新。使っていてワクワクする色鮮やかな品が多いんです」と秋吉美歩さん
沖縄県八重瀬町世名城1017-1(地図)
090‐3078‐9963
10時~17時
※外出が多いので来店の際は事前連絡を
■GRAIN(グレイン)
木目の美生かす小物や家具
屋久杉や琉球松などを使い、木目の美しさを生かしたジュエリーや雑貨、家具を制作。屋久杉を使った指輪をはじめ、木の時計や机、椅子などの家具、命名、ネームプレート、2月中旬に発売する新商品の県産木のネックレスなど、木のぬくもりが感じられる商品がズラリと並ぶ。
琉球松の時計
琉球松の命名
県産木使用のネックレス
代表の小橋川剛右さんは「使い込むほどに味わいが増す品々ばかり」と語る
沖縄県八重瀬町宜次703-1-2階(地図)
098‐998‐1743
金・土・日曜 13時~18時
第2・4日曜定休
■木の工房 楽樹(らっきー)
県産木でおもちゃや家具
工房&ギャラリーでは、県産木を使った子供向けの木のおもちゃをはじめ、生活にアクセントを加えるようなかわいらしいテーブルや椅子を展示・販売。子どもが座って本を読むイメージで制作したミニミニベンチや、猫のかわいらしさからイメージした「猫シリーズ」の箸置きや鍋敷き、コースターなどの新商品も。
「猫シリーズ」の鍋敷き
水洗いができる猫の箸置き
代表の岩田望美さんは「生活の中にもっと木を取り入れてほしい」と話す
沖縄県八重瀬町世名城1569-2(地図)
098‐998‐0078
10時~17時
水・木曜定休
■琉球南蛮焼 ようざん窯
自窯で焼く多彩な酒器
一度火入れが始まると一週間は火を絶やさず、1200度超に達するまで燃え盛る炎を操る。自分で酒器を製作したいと、自家製窯で焼き上げる酒器は上薬を使わず仕上げ、自然に出る灰の模様が味わい深い。甕(かめ)は素焼きの状態で、酒の熟成が早くなり、味もまろやかになるという。甕やカラカラ、とっくり、泡盛カップなどを扱う。
ぐいのみやカラカラ、とっくり
垣花さん自慢の手作り窯
炎が小さくならないよう確認に余念のない代表の垣花陽一さん。「甕は古酒づくりにおすすめ」と笑う
沖縄県八重瀬町玻名城666-1(地図)
090‐1515‐8966 FAX098‐998‐0316
10時~17時
水・木曜定休(事前連絡頂ければ対応致します)
近隣を歩く!
町の工房や施設巡りの途中、特産品や農産物などがそろう南の駅やえせで休憩。勝利のブイにちなんだV字のガジュマルが目印だ。
南の駅やえせ
そこから、国道331号をわたり「琉球南蛮焼 ようざん窯」に向かう途中、沖縄の代表的な教訓歌が刻まれた「汗水節之碑」を横目に森へ進む。そこはホロホロ-の森で、散策することに。木々に囲まれた600メートルほどある道を進んでいると、草木の揺れる音が心地よい。
ホロホロ―の森
足取り軽く歩を進めると目に飛び込んできたのは海(具志頭浜)。しばし潮風を受けながら風景を楽しんだ。
「アカマシバル製陶所」を後にして、近くの八重瀬公園で一休み。今の時期は桜が咲き誇り、見る人の心を癒やす。公園から県道52号に出て、住宅街の中を進むと沖縄県指定有形民俗文化財の「富盛の石彫大獅子」はある。石獅子の胴体部分に見られる弾痕は沖縄戦の記憶を今に伝えている。火事を治めるために置かれた守り神で、獅子を設置すると災いを防ぐと信じられ、各地に村落獅子が広まったという。町の歴史や文化に触れることができる貴重なスポットだ。
富盛の石彫大獅子
「八重瀬町には魅力がいっぱい!ぜひ遊びに来てね!」と笑顔で話す。八重瀬町役場 観光商工課 観光プロモーション支援員仲里有加さん(写真左)神谷泰子さん(写真右)
編集/安里則哉
『週刊ほ〜むぷらざ』ぶら〜りまちある記[4]特別編 八重瀬町
第1696号 2020年1月30日掲載
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編集者
日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。