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2016年4月7日更新

花の魅力伝え、装飾も追求【佐藤圭子さん・LINDEN florist 代表】

才色兼備『沖縄で働く女性は、強く、美しい』

花の魅力伝え 装飾も追求
1級フラワー装飾技能士・佐藤圭子さん【LINDEN florist 代表】


 

中城村の自宅兼アトリエでフローリストとして活動する佐藤圭子さん。ウエディングの会場装飾をはじめ、ブーケ作り、髪飾りなどを手掛ける。渡米し、柔軟な発想を身に付けたり、高度な技能の習得に挑むなど、あくなき探究心は、「花の魅力を多くの人に伝えたい」との思いに支えられている。





自分が手掛けた作品が、見た人に感動や癒やしを与えられたら」と話す佐藤さん。フローリストとして、会場の装飾や、結婚式のウエディングブーケ、髪飾りを手掛けるなど、祝いの席に華やかな彩りを添えている。近年は、小学校のものづくり体験教室の一環で行われているフラワーアレンジメント体験で講師として指導も行っている。

「花に触れているだけで、香りに癒やされ、心が落ち着く。仕事でありながら私自身も楽しませてもらっている」。納品の際や、教室などで、相手の表情が緩み「ステキ!」「お花ってすごいね!」との喜びの声が上がると、「もっと頑張ろう!」と自分の励みにもつながっているという。

この仕事を手掛け始めたころは、自分のイメージを優先していたが、今は顧客の要望をくみ取りつつ、アドバイスができるようになったとも。

大事にしているのは依頼者との打ち合わせ。ウエディングなら、ドレスはもちろん、花嫁の人柄や趣味まで、細かく聞きだすという。

「その時々の情景を考えながら、その人に合った色を取り入れるなど、想像を膨らませます」。色彩について学んだ経験を生かし、相手の性格や好みに合わせた色使いを提案できるのが強みでもある。

もともと、花が大好きだったという佐藤さん。「中学生のころ、ウインドーディスプレーに飾られている花を見て、自然と引きつけられたのを覚えています」と、花に興味を持ったきっかけを話す。高校生のころ、花屋のアルバイトも経験。卒業後は県外の花屋に就職。専門的に勉強しようと、東京の日本フロリスト養成学校に通った。1年間、徹底的に基礎を学んだ後、ステップアップのため、上級コースで2年間勉強。講師の勧めで、AIFD(米国花協会)の入会を目指し、渡米した。

「アメリカでは実技試験中、自分がリラックスできる場を作り、イヤホンを使って音楽を聴きながら試験に挑む人もいて驚きました」。違う環境で学んだことで、より柔軟な発想ができるようになったようだ。

帰沖後、装飾の仕事をする上で最も専門的な技術者の証となる、フラワー装飾技能士1級を08年に取得した。その後、本格的にLINDEN floristとしての仕事を開始。その2年後に県フラワー装飾技能士会に入会したことがさらなるステップアップにつながった。

定期的に行われる勉強会やイベントなどへも積極的に参加。「メンバーの作品を目の当たりにし、色使いはもちろん、見せ方や形など、勉強になっています」と、技能士会のメンバーとの交流が刺激となっている。

さらに、チャレンジ精神も芽生えた。昨年は、沖縄県フラワー装飾技能競技大会で銅賞、全国技能グランプリに県代表として参加し2位(銀賞)を獲得した。

「花が一つあることで、空間の雰囲気はガラリと変わる。もっと多くの人が花の魅力を体感できる作品作りを追求していきたい」と、笑顔の花を咲かせた。
 

全国技能グランプリで2位に!

「一昨年から競技やコンテストにも積極的に参加。数々の賞を受賞している(写真)佐藤さん。中でも全国技能グランプリでは、制限時間内に3作品を完成させ、2位に(中央写真)。「技能士会はじめ多くの人に祝福されたのが、とてもうれしかった」。
 佐藤さんが参加した技能グランプリは熟練技能者が競う大会。一方、青年技能者(23歳以下)の技能レベルの日本一を競う「技能五輪全国大会」が2018年の秋に県内で開催される。優れた技能にじかに触れることができるチャンス!


2014年沖縄国際洋蘭博覧会フラワーデザインコンテスト優秀賞・文部科学大臣賞の受賞作


2015年全国技能グランプリ2位(銀賞)の受賞作。3作品の一つ、ウエディングブーケ


2015年沖縄県フラワー装飾技能競技大会 銅賞の受賞作
(作品写真は全て沖縄県フラワー技能士会提供)


母に買ってもらったフルート

「学生の頃は吹奏楽部に所属しフルートを担当。時々、吹きたくなるんです」。亡き母にねだって買ってもらったフルートは、佐藤さんの宝物。



 

佐藤さんのハッピーの種

Q.デザインのアイデアはどこから?
装飾のデザインのヒントにと、普段から散歩をする時間を設けるようにしています。散歩の際、目に飛び込んでくる花々や木々に注目しています。
装飾する際に参考にするのは、「自然」。光のあたり具合で変わる表情や、風のあたり具合で出る向きなど。あと、建築やファッションなども参考にします。色彩はもちろん、特に見るのは形。きれいなラインだなあ~ってね。

Q.花の装飾を楽しむためのポイントは?
私は、花を生ける際には花や葉が居心地のいいように一輪一輪を大切に生けることを心掛けています。うまい下手などは考えずに、自由な発想で楽しみながら生けるのがいいと思います。そうすると、自然と「ああしたい、こうしたい」とイメージも湧いてくるもの。すると自分のイメージもどんどん広がっていくと思います。
自分なりの楽しさを見つけてみてください。


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LINDEN florist
lindenflorist@me.com
PROFILE
さとう・けいこ
1973年、沖縄市出身。高校卒業後、神奈川県のフラワーショップに就職。93年、東京のフロリスト養成学校に入学し、装飾の基礎を学ぶ。99年、アメリカAIFDのメンバーに。08年、フラワー装飾技能士1級を取得後、LINDEN  florist(リンデン・フロリスト)を本格的にスタート。13年、沖縄県フラワー装飾技能士会の理事に就任した。

編集/安里則哉
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1210>・第1499号 2016年4月7日掲載

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日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。

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