人と町巻き込み 賑わう通り再び|那覇市平和通り商店街 専務理事の矢野弘子さん|fun okinawa~ほーむぷらざ~

沖縄で暮らす・食べる
遊ぶ・キレイになる。
fun okinawa 〜ほーむぷらざ〜

彩職賢美|沖縄の輝く女性にインタビュー

わたしらしく

彩職賢美

2016年3月17日更新

人と町巻き込み 賑わう通り再び|那覇市平和通り商店街 専務理事の矢野弘子さん

今週の彩職賢美は、那覇市平和通り商店街 専務理事の矢野弘子さん
才色兼備『沖縄で働く女性は、強く、美しい』

那覇市平和通り商店街の活性化に取り組む


 

ベテランと若手の間つなぐ

那覇市平和通り商店街振興組合 専務理事
矢野 弘子さん

那覇市平和通り商店街の専務理事として同商店街に所属する店舗の取りまとめなどに携わる矢野弘子さん(64)。自身も商店街で生まれ育ち、両親の後を継いで店を切り盛り。その中で目の当たりにしてきたのが通りの移り変わりだ。「以前のような活気を商店街に」との思いから、イベントの企画や若手の応援など、商店街の活性化に向け積極的に取り組む。

那覇市の中心部にある平和通り商店街。
地上戦で荒廃した沖縄で、闇市としてスタート。日用品や衣料品など専門店が立ち並び、毎日多くの人が行き交い、にぎわいを見せていた。矢野さんが生まれ育ったのは、そんな商店街だった。
「両親は店をやっていたし、朝から晩まで忙しく働いていた」とその背中を見て育った。「通りには同年代の子どもも多く、誰かの家に預けられてそこで食事をしたり、銭湯に行ったり。一つの家族のように助け合って生活していた」と当時を懐かしむ。
高校卒業後は県外に進学。帰沖後は子育ての傍ら、家業を手伝うように。姉妹でジーンズショップを経営し、忙しい日々を送っていた。
しかし大型商業施設ができ始めた頃から地元客が減り始め、観光客が増えた。専門店はみやげ物店に変わり、商店街は庶民の台所から観光の町へと変化した。2006年、時代の移り変わりや両親の介護などの理由から店を閉め、建物はテナントとして貸すことにした。
アートに関心があったことや親の介護に役立てたいとの思いもあり、「五感を使い、絵やオブジェを作ることで脳を活性化させる」という臨床美術士の資格を取得。保育園などで指導し、新たな歩みを始めた。


12年、商店街の専務理事に就任。以来、店舗の取りまとめや催事の企画などに携わる。通りに地元客を呼び戻すには、どうしたら良いか頭を悩ませた。大役への不安も募る中、その背中を支えたのは商店街の女性部のメンバーだ。
「昔から商店街で働く、顔なじみの大先輩。パワフルで人情味にあふれ、人脈も広い。ささいなことでも相談に乗ってくれて、協力してくれた」という。彼女らの後押しもあり、商店街を巻きこんで、買い物客が気軽に足を運び、参加できるような企画を考えた。空き店舗を利用し、商店街の昔の写真を展示した写真展や子どもたちを招いたハロウィーンなど、大人から子どもまで、地元住民も観光客も皆で楽しめるものだ。
そして商店街を盛り上げようと奔走する若手の存在にも期待する。「提案したり、アイデアを出してくれる頼もしい存在。柔軟な発想や商売に前向きな姿勢には私自身ももっと頑張らなきゃと励まされる」。積極的に若手との話し合いの場を作った。
目指すのは、若手とベテランとの橋渡し。両者をつなげられるのは、商店街で生まれ育ち、商売をしてきた経験に加え、朗らかで前向きな矢野さんだからこその強み。「豊富な経験を持つベテランと行動力が積極的な若手。互いが持っている情報を共有し、つながることができれば活性化するのでは」とも。
「牧志第一公設市場や周辺の商店街の方とも連携、協力してマチグヮーを活性化させていきたい。訪れた人が散策し楽しめて、ここでしか買えない物が手に入る、そんな地域になれば」と願う。地元客も観光客も足を運ぶ、かつてのような活気あふれる地域。そんな未来を思い描く。




商店街の若手メンバーたちとで一本締めをする矢野さん(中央)。矢野さんと共に通りを盛り上げようと活躍する20~40代のメンバー。通りで長年商売を営んできた2代目、3代目も。
 

矢野さんのハッピーの種

Q.平和通りでの思い出は?
印象的だったのは小学校低学年のとき、水害に遭ったことでしょうか。床上1メートルほど浸水、商品もみんなダメになってしまいました。あの時は戸板に乗って移動しました。

Q.普段の活動は?
臨床美術士として、保育園などでアートの指導をしています。子どもたちには技術を教えるのではなく、自由に感性や五感を働かせての表現を促します。通りでも臨床美術に触れるイベントを開催することもあります。もちろん、大人も楽しめます。
休みの日には指導の方法を考えたり、作品を整理したりします。

体験型ゲームを開催
吉本クリエイティブエージェンシー「HAPiNAHA」と平和通り商店街とが協力、謎を解きながら宝探しをする「謎解きラリー リアル宝探し『耳切坊主異聞』」が開催中。「島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」の関連イベント。3月19日(土)~31日(木)までは終日開催。11時~19時。無料。受け付けは「HAPiNAHA」3階。
TEL.098-941-2202(謎解きラリー運営事務局)

那覇市平和通り商店街振興組合
TEL.098-863-1621



PROFILE
矢野弘子(やの・ひろこ)1951年、那覇市出身。高校卒業後、上京。デザインを学ぶ。帰沖後は家業を継ぎ、平和通り商店街内で衣料品店を経営するものの2006年閉店。臨床美術士の資格を取得、沖縄臨床美術の会「アート人」に所属し、保育園などで指導するなど活動を始める。2012年より那覇市平和通り商店街振興組合の専務理事に。貸し店舗事業などを営む、あけみ商会代表。


週刊ほーむぷらざ「彩職賢美」|輝く女性を応援!
今までの彩職賢美 一覧

撮影/比嘉秀明・編集/相馬直子
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1209>・第1496号 2016年3月17日掲載

彩職賢美

タグから記事を探す

この記事のキュレーター

キュレーター
相馬直子

これまでに書いた記事:44

編集者
横浜市出身、沖縄で好きな場所は那覇市平和通り商店街周辺と名護から東村に向かう途中のやんばる。ブロッコリーのもこもこした森にはいつも癒されています。「週刊ほ〜むぷらざ」元担当。時々、防災の記事なども書かせていただいております。被災した人に寄り添い現状を伝えること、沖縄の防災力UPにつながること、その2点を記事で書いていければいいです!

funokinawacolumswitch2016

TOPへ戻る