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2024年6月13日更新

ぶくぶくうがいで 歯周病予防|続けてハッピー‼︎健康習慣③

40歳以上の日本人の8割が罹患(りかん)しているといわれる歯周病。歯垢をしっかり落とすほか、殺菌作用がある唾液の十分な分泌も予防のポイントの一つ。6月の「歯と口の健康週間」にちなみ、歯周病のリスクや予防について専門家に聞きました。

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ぶくぶくうがいで 歯周病予防

日々の口腔ケア検診で早期発見

歯周病は初期の「歯肉炎」とそれが進行した「歯周炎」の二つに大きく分けられる。米須歯科医院の院長、米須敦子医師は「歯茎などが炎症する歯周病は、口の中だけでなく全身に悪影響を及ぼす。日々の歯磨きによるセルフケアと、定期的な歯科での検診による予防と早期発見が大事。ぶくぶくうがいも唾液の分泌を正常に整える効果が期待できるので生活に取り入れて」と呼び掛ける。



ぶくぶくうがいで口まわりの筋肉をトレーニング!




軽く水を含み、口を閉じてから10~20回ほどうがいをする。泡が出るくらいの勢いで音をたてて口内の上下左右に素早く水を動かすイメージでやるのがこつ



教えてくれたのは

米須歯科医院
院長 米須敦子さん

沖縄県歯科医師会の会長を務める


口呼吸を避けて唾液量を維持

歯周病の原因とリスクについて米須医師は「歯の表面についた歯垢(増殖した細菌のかたまり)の中の歯周病菌によって歯茎(歯肉)のみが炎症した状態が歯肉炎。それが進行して歯周炎になると歯を支える骨までとけて、ついには歯が抜けてしまう。また、歯周病は糖尿病をはじめ、心疾患や認知症などとも関わりがあり、全身に悪影響を及ぼします」と説明する。

予防には歯垢をしっかり落とすことはもちろん、口内の洗浄や殺菌作用がある唾液の十分な分泌も大事。「口呼吸をしていると口内が乾燥して唾液の量が減るので鼻呼吸を意識しましょう。県内の子どもたちの中には口呼吸をしている子も多い。歯磨きによる歯垢の除去も十分でないことから歯肉炎を発症しているケースも見られる」と注意を促す。

口呼吸を防ぐには舌の位置も重要だという。正常な舌の位置は、口を閉じた時に舌が上あごにあたっていて、舌の先端は上あごの前歯のやや後ろに触れているのが理想=下イラスト参照。しかし、加齢などで口まわりの筋肉が衰えると舌の位置が下がり(低位舌)、口呼吸になりやすくなる。



舌の位置が下がって口内のどこにも接していなかったり、舌先が前歯にあたったりすると口呼吸になりやすい


口内環境を整えて歯周病を予防するのにおすすめのケアの一つがぶくぶくうがい。「口内の汚れを洗い流すのはもちろん、口まわりの筋肉のトレーニングになることから正常な舌の位置をキープし、自然と鼻呼吸になる効果が期待できます」。うがいの詳しいやり方は=上図イラスト=で説明しているので参考にしてみて。歯磨きの前にやるとほほの筋肉がほぐれて歯も磨きやすくなるという。
 

 喫煙も歯周病のリスク!  
歯周病を進行させる要因の一つが喫煙。喫煙によって歯茎の血流が悪くなることで進行しやすく治りにくくなることが分かっている。また、妊娠中の女性は女性ホルモンの影響で歯周病になりやすく、早産・低体重児出産のリスクも高くなるという。


 


 

唾液の分泌が減る夜にしっかり磨く

県内の働きざかりの中高年は歯周病が重症化してから歯科に通院する傾向がみられると米須医師は指摘する。「治療で炎症自体は治っても溶けた骨などは元には戻りません。重症化を防ぐためにも歯磨きなど日々のセルフケアと歯科での定期的な検診を両輪として、歯の健康維持に努めて。特に歯周病の初期は痛みなどの自覚症状がないため早期発見のためにもプロのチェックが重要」。検診は3カ月に1度くらいが目安。自分のセルフケアが十分ではないと感じている人は、月1回や隔月で受けることもあるという。

歯磨きで歯垢をしっかり落とすこつは、歯ブラシを軽く歯に押し当てて小刻みに動かしながら1、2歯ずつ磨いていくこと。大きく動かすと歯と歯の間などに毛先が当たらなくなるからだ。「歯を磨く時間は長いほど、一つの歯を磨く回数は多いほど、磨き残しも減るので、まずは今よりも5分長く磨く、あるいは一つの歯を10回磨くのを増やすようを心掛けて。朝昼夜のうち1日1回はしっかり磨く時間を設けましょう。どちらかといえば唾液の分泌が減る夜間がおすすめです」

歯と歯の間の磨きにくいところは、フロスや歯間ブラシを使うのも一つの方法。歯磨きをする前に使うのがいいとされる。「まずは使い捨てで衛生的にもいいフロスから試すのがいいでしょう。でも、自分が継続しやすいものを使うのが大事。歯間ブラシは太すぎると歯や歯茎を傷めるので、少し物足りないくらいの感触の太さのものを選びましょう」。また、やわらかい食べ物は歯垢が付きやすいので、それに偏らずに歯応えのある食べ物も食べることを意識するとよいそうだ。
 

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磨き残しを防ぐ歯磨きのこつ

上あごと下あごの歯の表と裏の面、上下の歯のかみ合わせ面のどこから磨くか順番を決めておいて1、2歯ずつ磨いていこう。例えば、上あごの歯の表側を右から左に磨き終えたら、次は裏側を左から右にと一筆書きのように磨いていくと磨き残しを防ぎやすくなる。米須医師は「意外に利き手と反対側の上の歯の裏と下の歯の表に磨き残しがある傾向が見られるので注意して」とアドバイス
 

歯周病予防のポイント!
①自宅でセルフケアと歯科での定期検診を
②鼻呼吸を意識。うがいでトレーニング

 

取材/池原拓
毎週木曜日発行「週刊ほ〜むぷらざ」続けてハッピー‼︎健康習慣③
第1923号 2024年06月13日紙面から掲載

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