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2024年6月6日更新

「オルカン」って何?|世界の株式に投資できる投資信託|マネーのヒント!③

最近よく耳にする「オルカン」。その特徴や向いている人、向いていない人を紹介します。


 オルカンとは 

 

「オルカン」とは投資信託の個別通称で、正式名称はeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)。全世界の株式市場を投資対象とし、米国のMSCI社が公表する株価指数MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)に連動するインデックス投資信託として2018年10月に設定されました。22年1月に運用会社の三菱UFJアセットマネジメント株式会社が「オルカン」として商標登録しました。


一方で、オールカントリーとは経済指標MSCI ACWIのAC(All Country オールカントリー)にあたる部分で、投資信託の個別名称であるオルカンとは別物です。ちなみにMSCI ACWIは先進国23カ国、新興国24カ国の2800銘柄以上の株式に分散。年4回、構成銘柄や比重を見直し、不振な企業や地域を指数から外し、好調な銘柄と入れ替えをします。
 



 オルカンは初心者にオススメ? 

投資初心者が老後を支える未来の成長銘柄を探すことはかなり難しく、長期投資の結果は20年以上先まで分かりません。ただ、少なくともMSCI ACWI指標連動の投資信託でコツコツと積み立てれば、保有銘柄に悩まずに長期的な世界の成長に沿った資産形成が継続できます。 

MSCI ACWI指標に連動する「オルカン」は、1本で世界47カ国の2800銘柄以上の株式に投資可能なのでシンプルです。積み立てを継続するだけで世界経済成長に沿った資産形成ができることが人気の理由です。近年の人気上昇で資金流入が拡大し、最大規模の純資産まで成長したことでファンド自体の安定感が高まっているのも魅力の一つでしょう。


 向く人、向かない人 

投資商品で迷っている人、投資経験が浅い人、NISAを始めるか悩んでいる人、運用管理に時間を割きたくない人には、1本で世界中に分散投資可能なオルカンは有効な選択肢と言えます。大きな利益を目指すより、20年、30年先に向けてゆっくり資産を育てたい人にも適しています。一方で、自分で商品を組み合わせて投資したい人や大きな利益を求めて積極的に運用管理をしたい人には向かないかもしれません。

インデックス投資信託は株式のみが投資対象です。オルカンは世界中に投資することでリスクを分散する仕組みですが、世界中が不景気になり株式が下落する可能性はあります。資産形成を安定させるために、預貯金、債券、不動産など株式以外の資産にバランスよく分散することを忘れずに、穏やかな気持ちで20年、30年と継続することが大切です。

そして、人気があり成長中だからと放置するのは危険です。投資は自己責任です。商品の中身に興味を持ち、定期的な情報収集と確認を続けて理解を高めていけば、市場が下がっても必要以上に恐れずに投資を継続できるでしょう。



おかだ・ゆり/ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業を経て沖縄へ。女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動

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『週刊ほ〜むぷらざ』マネーのヒント!③
第1922号 2024年06月06日掲載

この記事のキュレーター

キュレーター
岡田有里

これまでに書いた記事:70

ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業に就職し海外勤務を経験し、2000年に沖縄へ。「私の未来に安心を!」をテーマに、女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動。

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