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2024年3月21日更新
食事量保ちタンパク質摂取|健康チャレンジ!(48)
医師の安谷屋徳章さんが、ダイエットについて話します。
文・安谷屋徳章
食事量保ちタンパク質摂取
ダイエットが難しくストレスに感じる人がいます。話を聞くと、食事を多く取ったり、食べ過ぎた日の翌日の朝食を抜いたりしていることに気づかされます。当然、食べ過ぎれば太ります。太るというのは体脂肪が増えるということです。食べ過ぎた後に食事を抜き、「体脂肪を減らしたい」「元に戻したい」という気持ちは分かりますが、増えた分の体脂肪を本当に減らせているのでしょうか。「食事を抜くと筋肉のタンパク質が分解されて筋肉が減る」という話を聞いたことはないでしょうか。1回や2回の食事抜きで、筋肉が減ったかどうかは検査機器を使っても数値として表れないと思いますが、何十回もの食事抜きをすれば、筋肉が減るであろうことは想像に難くないと思います。筋肉が減るということは脂肪が燃焼しにくくなるということです。つまり、太りやすい体質に変わるということです。食べ過ぎて太り、その後の食事抜きで筋肉を減らして、より太りやすい体質に改悪しているのです。これはひどい悪循環です。思い当たる人がとても多いのではないでしょうか。どんどん太りやすい体質になり、必死で食事量を減らしてもなかなか痩せないのです。そもそもダイエットをする場合は食べ過ぎてはいけないので、朝昼夕それぞれの食事量を一定に保つようにしましょう。
ダイエットの基本に戻って食事量を一定に保つことのほかに、失った筋肉を取り戻すためにタンパク質をしっかり摂取することが大事です。タンパク質は卵1個に約6g、脂肪をきれいに取り除いた肉や魚100g中に約20g含まれています。これらをしっかり食べましょう。何十年もかけて改悪してしまった体質は、1年やそこらで戻りませんが、少しでも改善させるために積極的に摂取しましょう。もちろん、食べ過ぎれば太るのでタンパク質を多く取ったからには、糖質や脂質を控える必要があります。特に糖質は筋肉の材料にはならないので、しっかり控えましょう。
あだにや・のりあき。糖尿病や生活習慣病の改善を専門とするゆいゆい内科クリニック院長。自身も糖質コントロールで20キロ痩せた。著書に「沖縄の医師が教える糖質コントロール健康法」など
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第1911号 2024年3月21日紙面から掲載