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2023年8月3日更新

ジュニアNISA、駆け込み利用は?|賢く生きる!マネー術⑤

文・岡田有里(ファイナンシャルプランナー)

Q ジュニアNISA、駆け込み利用は?

A.   余力資金で長期投資なら有り

「ジュニアNISA(ニーサ)」は2023年12月に廃止される未成年用の少額投資非課税制度です。「廃止後はどうすれば良いのか?」「今からでも始めた方が良いのか?」「お得な利用方法があれば知りたい」など子育て世帯から注目が集まっています。教育資金はコツコツと長期積み立てが基本です。しかし、少しでも効率の良い積み立て方法があれば知りたいという気持ちはどのご家庭にも有ると思います。

  制度廃止まで5カ月弱  

制度廃止まで5カ月を切ったジュニアNISA。メリットに踊らされず、デメリットを押さえた上で検討の際の注意点をまとめます。

ジュニアNISAは子供の大学資金準備などを目的とした未成年向けの少額投資非課税制度として16年にスタートしました。名義は未成年(子ども)ですが、運用するのは二親等内の親族(親など)です。1年間に80万円までの投資の譲渡益・配当金などが非課税になる制度ですが、18歳まで投資資金を払い出せない厳しい制限が不便とされて利用が伸び悩み、23年での制度廃止が決まりました。しかし、制度の終了にあたり「18歳まで払い出し不可の制限」が無くなり、24年以降は18歳未満でも非課税で払い出しができるようになりました。中学・高校・大学への進学など必要な時期にいつでも引き出しが可能になったことで、再注目されています。


  口座開設は9月ごろまでに  
23年末までの残り5カ月弱で利用を検討したい人のために注意点を整理しておきましょう。
 (1)ジュニアNISA口座を新規開設する場合の手続き最終期限は9月ごろ(金融機関で要確認)。
 (2)新規投資は12月末まで(受け渡し日ベース)。
 (3)24年以降は非課税期間(5年間)の終了した金融商品を継続管理勘定に移管可能。
 (4)継続管理勘定では、1月1日時点で18歳である年の前年の12月31日まで、非課税で保有可能。
 (5)18歳以降はNISA口座ではなく一般口座または特定口座に移管されるため課税対象となる。18歳以下での引き出しが可能だが、全額一括引き出しのみ。


  売買にはリスクが伴う  

投資には一定のリスクが伴うので、保有期間中は常に価格変動を注視し、売買益が出るタイミングを逃さないように自己管理することが重要です。子育中の忙しい日常生活の中でも、週2回は価格をチェックするなどルールを決めて実行しましょう。また、23年末まで5カ月を切った短期間に多額資金を投入するリスクをしっかりと認識しましょう。23年7月に入り日経平均株価は3万2千円以上を推移しています。これはバブル崩壊の1989年以降、34年ぶりの高値水準での投資活動になることを理解しておくことは大切です。

子どもが中高生になってくると子育てコストが膨張して家計を圧迫します。家計や収入のバランスをよく検討して、十分に余力がある資金で長期投資を目的として取り組むのであればジュニアNISAの駆け込み利用も活用するメリットがあると筆者は考えます。

おかだ・ゆり
おかだ・ゆり/ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業を経て沖縄へ。女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動



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『週刊ほ〜むぷらざ』賢く生きる!マネー術⑤
第1878号 2023年8月3日掲載

この記事のキュレーター

キュレーター
岡田有里

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ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業に就職し海外勤務を経験し、2000年に沖縄へ。「私の未来に安心を!」をテーマに、女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動。

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