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2022年12月8日更新
【沖縄】キラリッ島んちゅ①
このコーナーでは、キラリとした目で何かに熱中している人を紹介。=随時掲載
愛犬を嘱託警察犬に
このコーナーでは、キラリとした目で何かに熱中している人を紹介。1回目は、一般の市民が飼い犬とともに捜査活動に出動する「嘱託警察犬」の訓練を愛犬と励んでいる國吉菜月さん(19)。やりがいや目標などを聞いた。國吉菜月さんと千(右)
糸満市のシオン警察犬訓練所で嘱託警察犬の訓練に励む國吉菜月さんと愛犬の千(右)。左は千のお兄ちゃんのたろう
警察犬は、各都道府県警察が飼育・訓練をしている直轄警察犬と、一般の人が飼育・訓練をしている嘱託警察犬がいる。嘱託警察犬になるには、警察が行う審査会で、犯罪捜査に必要なスキルを見る「足跡追求」「臭気選別」「銃器捜索」の科目のいずれかに合格することが必要だ。合格すると嘱託警察犬として1年間、飼い主とともに警察から要請を受けて行方不明者の捜索などに出動することになる。
國吉菜月さんは、沖縄国際大学の学生で、小学生のころから嘱託警察犬の訓練をしている。ことし11月8日、コロナ禍で3年ぶりの開催となった県警の審査会では、國吉さんの飼い犬「千」(シェパード、雌、6歳)が「銃器捜索」で合格した。合格するのは2度目で、最初は國吉さんが高校1年生の時だった。
もともと犬好きで、小学5年生の時にシベリアンハスキーを飼っていた國吉さん。やんちゃだった犬をしつけるため、糸満市にある家庭犬のしつけや嘱託警察犬の訓練をしているシオン警察犬訓練所に通った。國吉さんは「そこで警察犬の訓練を受けていた犬たちがとてもお利口さんで、リードがなくても絶対に逃げないし、訓練士のそばをちゃんと歩くのを見て、興味を持ちました。そんな私に訓練所の所長が声を掛けてくれ、警察犬の訓練をするようになりました」と振り返る。
基本である「服従」の訓練の様子。訓練士のそばをしっかりついて歩く練習
訓練で交流楽しみ
訓練を通じて犬と触れ合うのが楽しいという國吉さん。「努力した分だけ、犬も応えてくれる。その結果として、愛犬が嘱託警察犬として認められるのがうれしい。そして、自分が訓練した犬が地域に少しでも貢献できればと思う」と笑顔で話す。
國吉さんの今の目標は、来年6月に開催される「全日本嘱託警察犬競技大会(主催・日本警察犬協会)」に出場して上位を目指すこと。将来の夢について國吉さんは「犬とつながる仕事がしたいです。警察官になって警察犬に関わる業務に携わりたい」と目を輝かせて話す。
『週刊ほ〜むぷらざ』キラリ島んちゅ①
第1844号 2022年12月8日掲載
文・池原 拓