毎日のレシピ
2016年11月24日更新
里芋でつくる冬の味 チンヌクジューシー|沖縄のごちそうレシピ
チンヌク(里いも)を炊き込んだジューシーは、体を温めます。冬に向かって寒さが増すこの時期に、また冬至でもこのレシピを活用して、ぜひ作ってみてください。
『優しい味でおもてなし』講師:松本嘉代子(松本料理学院学院長)
冬至にも作られる。
ホクホクとしたチンヌクのまろやかな甘味を、しょうゆの味付けが引き立てます。
チンヌクジューシー
材料(5人分)
米 | 2カップ |
豚三枚肉(生) | 150g |
チンヌク(正味) | 200g |
ニンジン | 40g〜50g |
シイタケ(乾燥) | 2枚 |
豚ダシ | 約3カップ |
塩 | 小さじ1・1/2弱 |
しょうゆ | 大さじ1+小さじ2 |
酒 | 大さじ1 |
1. | 米は洗ってザルに取る |
2. | 豚三枚肉はゆでて、5ミリ角に切る。 |
3. | ニンジン、水に戻したシイタケも5ミリ角に切る。 |
4. | チンヌクは皮をむき、適宜に切って水につけたあと、軟らかくゆでる。 ※すでにゆでられたものを購入した場合も、クセを取るために再度ゆでる |
5. | 鍋に①~④までの材料と豚ダシ、分量の調味料を加えて、ふつうのご飯を炊く要領で炊く。 ※冬至=下囲み=のときに作る「トゥンジー(冬至)ジューシー」は、チンヌクの代わりに田芋を使ってもよい。 |
残したい大切な行事の一つ、冬至
「冬至」は1年の中で昼が一番短い日。旧暦11月の中日の節日にあたり、中国から伝来した行事の一つです。通常の年中行事は県外では新暦で行うことが多く、沖縄は旧暦で行いますが、冬至に限ってはどちらも同じ日。これはなかなか珍しいことなんですよ。沖縄でも「トゥンジービーサ」という言葉があるように、このあたりから段々と寒さが厳しくなってきます。
沖縄で冬至の時に作るのが根菜類を使って作る「冬至(トゥンジー)ジューシー」です。田芋や根菜は、食べると体が温まるので、冬を迎える準備のための行事とも言えますね。チンヌクの代わりに田芋を入れて炊き込んでもよし。仏壇のある家では、夕飯のときに作り供え、家族の健康と繁栄を祈ります。ウサンデー(お供え)をした後、家族で一緒にいただきます。
次の世代にも残していきたい大切な行事や食文化の一つです。冬至が過ぎれば、いよいよ年の瀬にも近づいてきますね。
(1477号ほ~むぷらざ「松本嘉代子の伝えたい行事と郷土の食8」より抜粋)
講師
松本嘉代子(まつもと・かよこ)
1969年、沖縄県那覇市に松本料理学院設立、学院長。NPO日本食育インストラクター1級、全国料理学校協会 教員認定資格 特別師範、栄養士。琉球料理、沖縄家庭料理に精通し、幅広く活動。タイムス住宅新聞社発行の週刊ほ〜むぷらざで「ごちそうレシピ」「沖縄の行事と食」「イチから琉球料理」などのコーナーでもその魅力を多くの人に発信している。
編集/柳田敏孝
『週刊ほーむぷらざ』ごちそうレシピ
第1532号 2016年11月24日掲載
[レシピ・チンヌクジューシー・米・椎茸・人参・三枚肉]
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