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2021年3月4日更新

にんじんシリシリー|パパッと琉球料理[10]

今や県外でも知られる家庭料理「にんじんシリシリー」。松本嘉代子さんに、調理のポイントを聞きました。

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斜めにシリシリーする にんじんシリシリー


にんじんシリシリー


材料(5人分)
ニンジン………………………200g
油………………………………大さじ1
塩………………………………小さじ1/2
(だし…………………………大さじ2~3)
卵………………………………1~2個

作り方
①ニンジンは薄く皮をむき、シリシリーで斜めにすりおろす=写真。


ポイント ニンジンは力を入れて斜め(45度くらい)にすりおろすと表面積が増え、火の通りが良く、味が染みこみやすくなる。

②鍋に油を熱し、ニンジンを炒め合わせて塩を加える=写真。カラカラになった場合は、だしを加えてなじませる。


③②に溶き卵を回し入れ=写真、サッと混ぜたら火を止めて余熱で絡める。卵が半熟になり、しっとりとした口当たりに仕上がる。


「にんじんシリシリー」の調味料は塩のみ。年中手に入れやすいニンジンを使って手軽に作ることができ、ニンジンの甘みと香りを存分に味わえます。

ニンジンには脂溶性のβカロテンが多く含まれていて、油を使った料理で効率よく摂取することができます。「にんじんシリシリー」は、油で炒めることでたっぷり野菜が取れますし、卵でタンパク質も取れて、栄養バランスが優れています。色鮮やかで、お弁当や日々の食事にもお薦めです。

調理のポイントは、斜めにシリシリーすること。穴が丸形で直径3~5mmほどのシリシリー(おろし器)を使うといいでしょう。力を入れて斜めにすりおろすことで、表面に凹凸ができて表面積が増え、味が浸透しやすくなります。春先から夏にかけて西洋ニンジンが旬を迎え、おいしくなる季節です。ぜひ作ってみてくださいね。

琉球料理を家庭で作ることが減っていく中、作る機会を増やしていただけたらと1年間、「パパッとできる」琉球料理を紹介してきました。地場のものを使うこと、食べることは、沖縄で暮らす私たちの体に合う、理にかなうものだと感じています。レパートリーの中に、琉球料理を増やしていただけたらと願っています。




まつもと・かよこ/松本料理学院学院長。新聞やメディアで琉球料理の継承について広く発信。県「琉球料理伝承人 琉球料理担い手育成講座」の指導に携わる。

毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1752号 2021年3月4日紙面から掲載」

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