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2017年9月28日更新

製剤の安全性や品質 じかに確認|教えて!ドクター当山<196>

「鼻・アゴ造形専用ヒアルロン酸」として国内外から注目を集めているクレヴィエル。当山美容形成外科でも昨年から導入している。今回、当山拓也院長がその製造工場を見学。クレヴィエルの特徴や工場の様子、韓国の美容事情などをリポートしてもらった。

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韓国の「ヒアルロン酸製造工場」見学リポート

少量で形整え効果長持ち
造形専用のクレヴィエル

―従来のヒアルロン酸との違いは?

当山
欧米で開発された従来のヒアルロン酸は水分を吸収する特徴があり、目元やほうれい線に注入することでシワ修正やボリュームアップを図ることを目的にしています。そのため、アジア人特有のニーズである鼻を高くする施術の際、鼻の付け根が太く広がる「コアラ鼻」や「アバター顔」になってしまう問題がありました。これを解決したのが、今回製造工場を見学した韓国製の「クレヴィエル」です。従来品の3~4倍の濃度で粘性と弾性が高く、希望の形に輪郭形成しやすいのが最大の特徴です。
 

―工場ではどのように作られているのでしょうか?

当山
クレヴィエルは、韓国の新卒学生が就職を希望する企業第3位の化粧品メーカー、アモーレパシフィックが販売を手掛けるヒアルロン酸です。今回その製造を手掛けるエストラ社の工場を見学しましたが、徹底した品質管理に驚きました。
衛生面には細心の注意が払われており、製剤はすべて自動コントロールされたクリーンルームで製造。最終段階で熟練のスタッフが不良品をはじきますが、その基準はわれわれの目から見てもかなり厳しいものでした。開発担当者のキム先生からも直接お話を伺いました。特に不純物を取り除く過程に時間を割いているようで、通常半日~1日で行うところをクレヴィエルは1週間とじっくり時間をかけて行うことで、ムラのない高品質な製剤に仕上がるそう。施術の際、少量でキレイに形を整えることができ、しかも長持ちする理由はここにあるのだと納得しました。

 

卒業時に整形プレゼント
価格競争が激化する韓国

―美容大国、韓国の印象は?

当山
お子さんの卒業時に親御さんが美容整形をプレゼントすると聞いて驚きました。「卒業アルバムは一生残るから」とのことですが、それだけ美容整形が浸透している証しでしょう。その分、クリニックの情報開示も当たり前。技術はもちろん特に価格競争が激しく、500円違うだけで来院者数は2乗になるそう。安全性が最優先で信頼できるドクターやクリニックに任せる日本人とは異なる点です。

―クレヴィエルによる輪郭形成を考える読者に向けてアドバイスを。

当山
韓国製というだけで敬遠する方がいますが、先発品を単に模倣するだけでなく、それを上回る品質やオリジナリティーを出すのがうまいのが韓国。家電や車、アプリなどが好例と言えるでしょう。
これまで輪郭形成というとレディエッセなどの骨材を使っていましたが、形が気に入らない時に元に戻せない問題がありました。その点、ヒアルロン酸は分解できるので安心。特にクレヴィエルは品質が高く、日本では輪郭形成に適したヒアルロン酸に承認品がないことから、取り扱うクリニックは増えるのではないでしょうか。
沖縄の女性たちに高品質で安心・安全な施術を提供し続けるためにも、こうした情報収集が必要だと改めて実感した旅となりました。



①アモーレパシフィックのR&Dセンターでクレヴィエルを開発したキム先生(中)と
②同センターでは400人を超える研究者が日夜研究。そのヒントとなるよう有名建築家が作成したさまざまなオブジェがいたるところに配置されている
③④韓国ソウルから100キロほど南にあるエストラ社を訪問、工場内を見学


 


當山拓也 氏
当山美容形成外科 院長

院長東京医科大学卒業後、東京大学医学部形成外科学教室入局。東京警察病院、杏林大学形成外科等で研さんを積む。リッツ美容外科・東京院、東京西徳洲会病院形成外科・美容外科医長、アヴェニュー表参道クリニック副院長をへて、昨年4月に医療法人形成会当山美容形成外科副院長に。ことし6月、同院院長に就任。



<この記事に関する問い合わせ先>
医療法人形成会 当山美容形成外科
098-867-2093
http://www.touyama.com
Eメール info@touyama.com

※次回は「当山乳酸菌」です。


『週刊ほーむぷらざ』 教えて!ドクター当山<196>
第1576号 2017年9月28日掲載

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