ビューティー
2017年5月25日更新
最先端の美容医療に触れるチャンス|教えて!ドクター当山<192>
当山美容形成外科が開院65周年を記念し、2017年6月3日(土)14時からパシフィックホテル沖縄で「公開市民講座」を開催する。美容の分野で再生医療をいち早く手掛けている辻晋作氏が「形成外科医が行う再生医療」と題して、形成外科の権威で美容外科とのつながりも深い波利井清紀氏が「人は見た目が9割?」と題し講演。開院当時の話から同講座開催の経緯まで、當山護院長と拓也副院長に聞いた。
開院は形成外科学会設立前
開祖・大森氏も手術に来沖
―6月に開院65周年を迎えます。
護
はい。日本形成外科学会総会がことし60周年を迎えましたが、振り返れば当院は65周年と学会設立より古いことに驚きました!
父・堅次が開院した当時は復帰前で、形成外科や美容外科が一般に浸透しておらず、まだまだ色メガネで見られていた時代。そのような中、沖縄の患者さんたちを手術していただくため、形成外科の開祖・大森清一先生には何度も足を運んでいただきました。その際、弟子として一緒にいらしていたのが、今回ご講演いただく波利井先生。私の研修医時代からの友人で拓也副院長の恩師でもあるご縁から、今回の来沖が実現しました。
拓也
波利井先生は、自分の組織を血管ごと移植し縫合する「遊離皮弁移植」を世界で初めて成功させた方。また東京大学は日本で最初に美容外科を標榜した国立大学で、その立役者でもあります。
以前からケガや病気で傷ついたり失った組織を治療する際、「機能」はもちろん、見た目にも気を配って再建する重要性を提唱していらっしゃいますが、今回はそのあたりも含め、形成外科の歴史と「見た目」を大切にする美容外科との共通点などをお話しいただきます。
3代受け継ぐ歴史と人脈で60周年から市民講座を継続
―再生医療の話題も興味深いです。
拓也
再生医療とは、自分の細胞や組織を移植し、失われた臓器や機能を再建する医療技術のこと。例えば障害や命に関わる病気など難治性の物に対して用いられるイメージが強く、美容医療への応用には、かつての美容外科同様、ハードルが高いのも事実です。そのような中、幹細胞を用いる再生医療についてニーズや効果のほどを数値化し、厚生労働省から正式に認められたのが、もうお一方の講師、辻先生のいるアヴェニューセルクリニックです。こちらには私も立ち上げから関わっており、辻先生は先輩でもあります。
現在、同クリニックでは薄毛、シワ、膝関節、脳梗塞と四つの疾患に対して幹細胞治療が認められており、これほど多く認可を受けているクリニックは国内でもまだ数軒しかないとのこと。講演では、最新の再生医療の話から、美容医療において形成外科だからこそできる工夫や治療の選択について、お話しいただきます。
―沖縄に居ながら、最新の美のトピックスに触れられるわけですね。
拓也
はい。美意識の高い沖縄の女性たちに役立つ情報をご提供したいと、開院60周年以来市民講座を開催していますが、毎回多くの方々に喜んでいただいています。こうした著名な先生方にいらしていただけるのも、祖父・堅次の時代から受け継いだ歴史と人脈があればこそ。今後もそうした先生方をお招きし、最新の美の話題をお届けいたしますので、ご期待ください。
6月3日に開院65周年記念「公開市民講座」
公開市民講座のテーマと講師陣
第1部
形成外科医が行う
再生医療
辻晋作 氏
アヴェニューセルクリニック再生医療統括医師
日本専門医機構認定形成外科専門医
第2部
人は見た目が9割?
福音となる形成外科・美容外科
波利井清紀 氏
東京大学名誉教授
杏林大学特任教授
河北総合病院形成外科上級顧問
護院長(左)と拓也副院長
當山 護 氏
当山美容形成外科 院長
東京医科大学卒業後、東京警察病院形成外科に国内留学。日本形成外科学会評議員や日本美容外科学会会長を歴任。当時最新の形成外科、美容外科の知識を携え帰沖、当山美容形成外科院長就任。以来、常に新しい技術を導入し続け、現在も美容外科業界のリーダー的存在。。
當山 拓也 氏
当山美容形成外科 院長
東京医科大学卒業後、東京大学医学部形成外科学教室入局。東京警察病院、杏林大学形成外科等で研鑽を積む。リッツ美容外科・東京院、東京西徳洲会病院形成外科・美容外科医長、アヴェニュー表参道クリニック副院長をへて、昨年4月に医療法人形成会当山美容形成外科副院長に。
<この記事に関する問い合わせ先>
医療法人形成会 当山美容形成外科
098-867-2093
http://www.touyama.com
Eメール info@touyama.com
※次回は「65周年記念公開市民講座」の模様を紹介します。
<過去記事一覧>
『週刊ほーむぷらざ』 教えて!ドクター当山<192>
第1558号 2017年5月25日掲載