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2024年1月18日更新

脚にしびれ 腰部脊柱管狭窄症|身近な病気もっと知ろう 家族の医学手帳(116)

家族の健康が気がかりな「ほーむさん」が専門のドクターを訪ね、気になる病気について聞くこのコーナー。脊椎の病気の3回目は、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症にスポットを当て、琉球大学大学院医学研究科整形外科学講座教授の西田康太郎先生に話を聞きます。

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脊椎の病気③

腰を反らすと痛いのが特徴

力仕事の60歳以上は要注意!

Q1 腰部脊柱管狭窄症とは?

腰の背骨の中にある脊柱管という神経の通り道が、加齢によって狭くなり、その中を通る神経が圧迫されて、脚にしびれや痛みが出てくる病気です。脊柱管全体が狭くなるタイプでは両脚に、片側に部分的に狭窄が起こるタイプでは狭くなった側の片脚に症状が出ます。また、1カ所だけではなく複数の箇所で神経が圧迫されている場合もあります。この脊柱管狭窄症は、腰に負担がかかる農業、漁業、運送業といった職種の男性に多く、60歳以上で増えてきます。
 



Q2 特徴的な症状は?

腰痛というと椎間板ヘルニアが有名ですが、椎間板ヘルニアでは洗顔時など前かがみになった際に腰が痛むのに対し、脊柱管狭窄症では腰を反らすと腰や脚に痛みが出現します。そのため、椅子に座った姿勢、自転車、カートを押すといった動作では痛みが出にくいのが特徴です。また、全体が高度に狭くなると、残尿感、頻尿といった症状が起こることもあります。

特にこの病気特有の症状として、神経性間欠跛行(はこう)があります。これは、歩き始めると脚に痛みが生じ、前かがみになって休むと痛みが和らぎ、再び歩き始めると痛みが起こるといった具合に、歩く・休むをくり返す状態のことです。症状が続くと長い距離が歩けなくなり脚の運動機能が低下してきますので、注意が必要です。

 

Q3 どうやって治療するの?

立ったり歩いたりすると痛むけれど、座ったり前かがみになると痛みやしびれが和らぐことから、杖やカートを押して腰をかがめて歩く方が多いのですが、こうしたやり方では姿勢や腰痛の悪化につながるため、お勧めできません。

薬や注射、運動療法などで痛みやしびれの改善を図る治療法もありますが、歩行障害や排尿・排便の障害で日常生活に支障を感じる場合は、神経の圧迫を取り除く手術もあります。

 


西田康太郎さん/琉球大学大学院 医学研究科 整形外科学講座 教授 医学博士
にしだ・こうたろう/鳥取大学医学部医学科卒。神戸大学医学部附属病院整形外科准教授を経て、2019年7月から現職へ。日本整形外科学会代議員および専門医、日本脊椎脊髄病学会理事、脊椎脊髄外科指導医、日本側彎(そくわん)症学会評議員。モットーは「精度の高い手術を心がける」。

琉球大学病院
西原町字上原207番地


文・堀基子(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』 家庭の医学手帳<116>
第1902号 2024年01月18日掲載

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