5年前の11月のストリートビュー|本村ひろみさんコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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COLUMN

本村ひろみ

2025年11月27日更新

5年前の11月のストリートビュー|本村ひろみさんコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.131」

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駆け抜ける、駆け抜ける。なかなかのテンポで時間が駆け抜ける。
11月って異様に早く過ぎませんでしたか?
ミヒャエル・エンデの『モモ』に出てくる“灰色の男たち”に時間を盗まれているのでは!
と思ってしまうくらい起きてから寝るまでがあっという間だったし、『不思議の国のアリス』に出てくる白うさぎのようになんだかせわしく動き回っていた気がします。

皆さんはどんな11月を過ごしていましたか?


 
私の場合、その理由はユーミンの「Wormhole Tour」に向けて浮足立っていたから。
久しぶりの東京だし、観たい美術展もあるし、と一泊二日のスケジュールをパンパンにした。
なので、東京へ行く前も忙しくて、行ってもずっと歩いていて、帰ってきても仕事に忘年会にと動いていた。
今年最後の3連休は午前様帰宅の連チャンって、かなりヤングなスケジュールでした(笑)
おかげで週明けはあっという間に寝落ちして爆睡でした。

さて、東京。
ユーミンのライブ初日は、初めて行く「府中の森芸術劇場」からスタート。
人混みの新宿駅で京王線に乗り、調布で乗り換え、各駅で「東府中」へ。着くまでドキドキ。だってグッズ購入したいので、16時には間に合わなきゃと気持ちがはやる。
駅に降りると風はヒンヤリしているし静かな住宅街で、意外にまだライブへの人らしき姿も見当たらない。駅から歩くこと10分弱で緑豊かな府中の森公園に到着。劇場はそのなかにあった。


武蔵野の森。木々が紅葉していて気分も高揚!
グッズ購入予定のファンはすでに長蛇の列でした。


美しいステージ。そして元気パワーをもらって会場を出たのは21時過ぎ。オレンジのライトに浮かび上がる建物から立ち去るのが名残り惜しくて、北風の吹くなか立ち止まって人の流れを見ていた。

◇   ◇   ◇
 
翌日、早朝チェックアウトして学生時代ぶりの満員電車に揺られて上野へ。



国立西洋美術館で開催中の「オルセー美術館所蔵 印象派 室内をめぐる物語」を鑑賞。
ドガの「家族の肖像」が観られて大満足。
 

そのあと山手線で東京駅へ。
向かうは三菱一号館美術館で開催されている期待の「アール・デコとモード」展。


入口で「何かキラキラなモノを身に着けていますか?」と聞かれ、猫の目がグリーンに光るネックレスを指差すと「キラッキラですね」と笑顔でこたえ割引きをしてくれた。
展示されている1900年代当時の輝きに目が喜ぶ。
最後の部屋で見たプラダとバレンシアガの衣装が目に焼き付いた。
中庭に出ると灰色の空にピンクのバラ。充実なショートトリップだった。
 

 先日甥が「そういえばグーグル・マップの過去のストリートビューでバァちゃんの家(実家)を見たことある?」って聞かれて「過去のも見られるの?」って言ったら、2020年11月のストリートビューを見せてくれた。5年前の実家の庭。誰かの人影。アップしてみると、そこには庭掃除している母の姿がうつっていた。
 

しばらく時が止まった。
母は郵便物を見ているようにもみえる。
静かな母の時間に胸が熱くなった。
おもいがけないサプライズ。
有難う、ストリートビュー。

今年も残すところあとわずか。
楽しい12月になりますように。

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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