[彩職賢美]ラジオパーソナリティー・中村一枝さん|ラジオは丸腰!|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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2016年6月30日更新

[彩職賢美]ラジオパーソナリティー・中村一枝さん|ラジオは丸腰!

才色兼備『沖縄で働く女性は、強く、美しい』

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スタジオカフェで幅広げる




RBCiラジオの「ジブンジカン」やCMなどのナレーションでおなじみの中村一枝さん(43)。柔らかな語り口が、聴く人をほっとさせる。ラジオに携わり約16年。「最初は苦しかったけれど、自分をさらけ出すようになったら、こんなに楽しい仕事は無い。いつでも丸腰」と笑う。昨年、スタジオカフェROSSO×ROSSOを、夫の地元うるま市にオープン。「人が集い、表現の場になれば」と、活動の幅を広げている。





ラジオやテレビ、司会業など、声の仕事を手掛ける中村さん。その職歴はユニークだ。中学校教師、テレビリポーターを経てラジオパーソナリティーへ。ところが、「もともと引っ込み思案で人前に出たくなかった」という。そんな中村さんの背中を押したのは、「沖縄を知りたい」という思いだった。

出身は愛知県だが、両親は沖縄出身。沖縄式の仏壇にヒラウコー、旧盆行事。「家の中は沖縄だった」。「ルーツを知りたい」と、教員採用試験に合格し、沖縄へ移住。3年間教師を務めるも、「沖縄に関するさまざまな情報に触れられるマスコミに入りたい」と、転職を決意する。

ツテを求め、NHKののど自慢に出場し打ち上げで入局を直談判したり、履歴書を持ち放送局各社を回るも、「経験も資格もなく、断られて。こりゃ参ったと思った」。その後、運良くNHKで字幕テロップを打ち込む仕事の欠員が出て声が掛かる。1年後にニュース番組のインタビュアーとなり3年間、多くの人に会い、さまざまな側面から沖縄を知った。

契約終了後、ラジオ局から声が掛かり、「楽しそう!」と1時間番組のパーソナリティーに。ところが、「しんどい以外の何物でもなかった」。ネタを拾うために朝からイベントやギャラリーを取材し、午後3時にスタジオに入って原稿を打つ。「毎日がマラソン。自分のしゃべりが面白くなくて、吐きそうになりながらやった。クビになるだろうから、それまでやろうと思った」と振り返る。

番組がスタートし1年半後、パーソナリティーが2人になったことが転機になった。自由奔放な相方とのやり取りを通して、少しずつ気持ちに変化がおきた。「普通に突っ込んだら掛け合いになって、素を出せるようになった。7年たったころには開き直って、生活すべてがネタに。ものすごく楽しくなった」。

出産後、夜の番組が難しくなりいったん仕事を離れる。その1年後、朝のラジオ番組を持つことになった。「子育ては面白いことの連続。共有できる場があってありがたい」と笑う。

放送業界に入り、約20年。さまざまな側面から沖縄を知った。「沖縄には、伝統芸能や文化、自然、人の包容力、方言の豊かさなど、かけがえのない魅力がある」。

楽しいことだけでなく、多くの問題にも触れてきた。「ハンセン病の回復者の方に話を聞いて、差別が悲劇を生むことにショックを受けた。ほかにも、大きな宿題としてもらったものがたくさんある。何から始めていいか分からないけど、まずは知ること、考えること。教えてもらったことを自分のフィルターを通して伝えることが、私の役割だと思う」。

昨年、スタジオや舞台を併設した「スタジオカフェROSSO×ROSSO」をオープン。オーナーとしてメニューを考案し、キッチンやホールに立つ。イメージするのは、地域の人が集う「公民館」。「いろんな発信をしていきたい。うるま市に根差して人が集い、つながる場になれば」と、目を輝かせた。



 

三線歴は20年 腕前は師範

中村さんは三線歴約20年で、琉球古典音楽野村流保存会の師範。

思い入れがある曲は「散山節」だという。「突然の別れが信じられない。夢か現実か」という歌詞で、亡くなった母の前で弾いた。三線をやっている親戚も歌ってくれて、初めて三線が役に立った気がしたそう。「古典音楽には儀式的な要素がある。沖縄が大好きな母を、三線で送ることができてよかった」。

くしくも、それ以前に取材したハンセン病の回復者が「ハンセン病と分かり、療養所に送られるときに父親が歌ってくれた」と言っていた唄だった。「いにしえの沖縄の人の考え、思いが琉歌に凝縮されていて奥深い」。


愛用している三線/写真
 

料理教室で助手も

エスカルクッキングスタジオの安谷屋純一先生に取材で出会い、料理がおいしくて感動。その後、3年通い続けて、助手も務めた。
最近のヒットは、雲南百薬(オカワカメ)のジェノベーゼパスタ(左写真)。湯通しして、ニンニクとオリーブオイルとピーナツと塩としょうゆで味付けをした。今後、店でも出す予定。
 

中村さんのハッピーの種

Q.楽しいのはどんな時ですか?

4歳の娘としゃべっているとき。やりがいで生きがいです。自立することを考えると、今から泣けてきます。

人生で一番やりたかったことが、子育て。いろんな経験をさせたいし、興味があることをサポートしたい。今から小学校に入学したら、どうやってPTAに入り込もうか考えています。母ちゃん来ないでと言われても行きます(笑)。似ているところもあるけれど、違う人間なので、彼女の選択を尊重したいですね。彼女の世界が広がると、私の世界も広がる。楽しみで仕方がないです。


【information】

ジブンジカン

仕事、家事、趣味の時間が始まる朝に、元気のスイッチを入れるバラエティー番組! 月曜~水曜は中村一枝さん、木~金曜は儀間江梨さんがパーソナリティーをつとめる。
RBCiラジオ月~金 午前9時〜10時45分
毎月第1、4週はほーむぷらざ「エンタメ」コーナーで、メッセージも紹介!
 

スタジオカフェROSSO×ROSSO

高台に立つ眺めのいい店内で、おいしい料理とお酒を楽しめる。
住 所 :沖縄県うるま市田場955の1(1階)
電 話 :098-989-8511
営業時間:午後5時~午前0時
定休日 :月曜


PROFILE
中村一枝(なかむら・かずえ)
1973年愛知県出身。1993年南山短期大学卒業。来沖後、中学校の英語教師に。テレビ番組のインタビュアーを経て、ラジオパーソナリティーになる。2013年からRBCiラジオで「ジブンジカン」を担当。テレビ番組やCMナレーション、イベント司会、海外ドラマの日本語吹き替えなど幅広く活動している。1児の母。
※写真は3点とも、中村さん提供



週刊ほーむぷらざ「彩職賢美」|輝く女性を応援!
今までの彩職賢美 一覧


撮 影/比嘉秀明
編 集/栄野川里奈子
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1219>・第1511号 2016年6月30日掲載

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この記事のキュレーター

スタッフ
栄野川里奈子

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編集者
おいしいものに目がないガチマヤー(くいしんぼう)。2016年に国際中医薬膳師の資格をとりました。おいしく健康に!が日々のテーマ。

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