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2017年9月21日更新

[彩職賢美]あき内科クリニック院長の平野亜紀さん|患者に寄り添う

中学2年生の時、仲のいい幼なじみが膠原病で亡くなった。その衝撃は大きかった。「膠原病の専門医がいないと聞いて、医者になると決めました」と平野亜紀さん(42)。2009年に県内の女性で2人目のリウマチ専門医を取得。昨年6月、名護市に「あき内科クリニック」をオープンした。「患者に寄り添う」がモットーだ。


 

幼なじみ亡くし医師に

あき内科クリニック院長
日本内科学会認定内科医・日本リウマチ学会専門医
平野亜紀 
さん

膠原病は免疫疾患により、全身の血管や皮膚、関節、内臓などに炎症がおきる病気で、女性に多い。症状は多岐にわたり、リウマチも膠原病の一つだ。平野さんは「完治は難しく、薬を飲みながら付き合っていく病気。クリニックの設備に限界はありますが、膠原病の患者さんへ最善の医療を提供したい。早期に発見することが大切なので、最初の相談先となれれば」と話す。

クリニックでは、膠原病以外にも、風邪や生活習慣病、禁煙外来など、幅広い症状を診る。現在危惧しているのが、同世代となる働き盛り世代の疾患だ。沖縄はその世代の死亡率が高く、一因が、高血圧や糖尿病などの生活習慣病だという。「私もアイスをなかなかやめられないので、すっごく気持ちが分かる(笑)。その気持ちを一度受け止めた上で、アドバイスをします。症状にもよりますが、薬ありきではなく、間食や飲酒の回数を減らすなど、生活習慣の改善だけでも目に見えて数値が良くなることも多いんです」。

医師になって以来、モットーは「患者に寄り添う」ことだ。研修医のころから、「不安を受け止めないと、診療は始まらない」と感じており、患者の話を丁寧に聞き、分かりやく説明することを心掛けてきた。「先生とは話しやすいさー」と帰っていく患者も多く、気さくさが魅力だ。一方で、クリニックに医師は一人。「ゆっくり話を聞きたいけれど、体調が悪くてキツイ状態の患者さんを待たせたくない」というジレンマも。そのため、クリニックに看護師が聞き取りをする問診室を設置し、看護師に要点を伝えてもらうシステムにした。診療時間は、仕事後でも来られるよう午後6時半までとしている。

中学時代の目標に向かって進み、40代でクリニックを開設。一見華々しく見えるが、夢をかなえたのは地道な努力の積み重ね。医学部を目指していた高校生のころは毎日授業の予習復習を欠かさず、自身に課題を課して勉強を続けた「コツコツ型」。研修医時代は、「患者さんに感情移入しちゃって、心配で」休日も病院に入り浸っていた。体調が悪くても仕事は休まず、「120%仕事」の日々。「優秀ではないけれど、がむしゃらにやってきたから、何とかこぼれずにこれた。ボーダーライン人生ですよ」と笑う。

開業が現実的な夢となったのは、32歳で結婚してから。夫と将来について話し合い、自然豊かな名護市での開院が夫婦の目標になった。

平野家の夫婦の形はユニークだ。平野さんは産後早期に復職し、当時消防士だった夫が育児休業を取得した。「私は料理もできないし、お互いにできることをしようと話し合って」。それでも、子育てと仕事の両立はハードだった。リウマチ専門医は、長男出産の4カ月後に日帰りで県外へ行き試験を受け、認定を受けた。熱を出した子どもを夫に預けて出勤する時は、「医者なのに、自分の子どもの風邪も見られない」と後ろ髪をひかれたことも。そんな中、平野さんを支えたのは、「患者さんの役に立ちたい」という思いだ。

念願のクリニックを開業して1年が過ぎた。徐々に患者は増えている。「地域に根ざし、沖縄の健康長寿を取り戻すお手伝いがしたい」と前を向く。


スタッフはほぼ女性
クリニックの内装や家具は明るい色で、優しい雰囲気。スタッフは看護師や事務職など、事務長を除いてみな女性だ=写真。子育て中の母親もいて、小学生の子ども連れの出勤をOKとしている。平野さんは「経営者として、スタッフと一緒に理念に向かうことが大事だと思う。スタッフにとって働きやすい環境をつくり、コミュニケーションを深めていきたい」と話す(写真は平野さん提供)。

あき内科クリニック
0980-45-0088
木曜定休


夫と二人三脚で
夫の聡太郎さんは、元消防士で2度育児休業を取得したイクメン。本紙で2014年4月から3年間毎月連載をし、家族や子育てのことを明るく描いたエッセーが好評だった。現在は、クリニックの事務長として平野さんを支える。平野さんが32歳の時に知人の紹介で出会った二人は、半年後に結婚。翌年長男が誕生した。平野さんは「インドアでおおらかな私と、アウトドアで計画的な夫は趣味も性格も正反対。よく続いているなぁと思います」と笑う。聡太郎さんは「こんな風に感じるんだと、驚くことも多い。真逆だからこそ、世界が広がっている」と話した。




平野さんのハッピーの種
Q.趣味はありますか?
家族で行く年に1回の海外旅行です。これまでに、タイやパラオ、モルディブ、フィンランドなどに行きました。個人旅行で航空チケットとホテルだけを取って、基本は自炊。同じ場所に宿泊して、のんびり過ごします。フィンランド=写真=で、持って行ったパックのぜんざいに雪をかけてかき氷にして食べたのは、いい思い出です(写真は平野さん提供)。



PROFILE
平野亜紀(ひらの・あき)
1975年うるま市出身。2001年琉球大学医学部卒業。琉球大学附属病院第三内科、豊見城中央病院、九州大学病院第一内科、徳山クリニックなどで勤務。内科、膠原病内科、腎臓内科、血液透析、生活習慣病の診断を行う。2016年あき内科クリニック開設。日本内科学会認定内科医。日本リウマチ学会専門医。二児の母。



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撮影/比嘉秀明・編集/栄野川里奈子
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1270>
第1575号 2017年9月21日掲載

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編集者
おいしいものに目がないガチマヤー(くいしんぼう)。2016年に国際中医薬膳師の資格をとりました。おいしく健康に!が日々のテーマ。

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