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2024年3月7日更新

新NISAを始めたい|賢く生きる!マネー術(12)

文・岡田有里(ファイナンシャルプランナー)


2月13日を「NISAの日」と金融庁が定めて10年が過ぎました。NISAとは株式や投資信託をNISA口座で購入した場合、得られた利益に税金がかからず非課税になる制度で、日本に住む1月1日時点で18歳以上の人が開設可能です。人生100年時代に必要な個人の資産形成の後押しを目的として、2024年1月1日からNISA制度が拡充・恒久化されて新しくなりました。新NISAに関して多くの情報が飛び交う中、興味はあるがスタートするまでのハードルが高いと感じる人も多いようです。今からスタートしたい人に向けて、口座開設から購入まで手順を解説します。


 step1 金融機関で口座開設 

NISA口座は長期にわたって人生に必要な資産形成をするので、自分に合う金融機関を利用することが重要です。次の質問の答えをもとに金融機関を選びましょう。

質問「NISA口座でしたいことは?」
①株と投資信託を組み合わせて投資運用したい
②投資信託を利用して投資運用したい


答えが①の場合、証券会社でNISA口座を開設する。株が購入できるのは証券会社だけです。それ以外の金融機関は株式を取り扱うことができないので、NISAで株式を購入する可能性がある人は証券会社で口座開設をしましょう。

答えが②の場合、下記の金融機関から選んで口座開設します。投資信託で毎月コツコツ積み立て投資をする場合は、リストのすべての金融機関の利用が可能です。

NISA口座が開設できる金融機関
証券会社、銀行・信託銀行、郵便局、信用金庫、信用組合、信託会社、労働金庫、農協、保険会社

取り扱う金融商品や特典は金融機関によって異なります。自分の考えに適した金融機関かどうか、事前にホームページなどで確認してから決めましょう。

NISA口座の金融機関変更を希望する場合は、開設中の金融機関の窓口やコールセンターを通じて「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」の書類を取り寄せて希望する金融機関でNISA口座開設手続きをします。


 step2 支払い方法を決める 


支払い方法を以下から選択して登録する。

NISA口座の支払い方法
①証券会社の口座にあらかじめ入金しておく
②預貯金口座から自動振り替え
③クレジットカード


金融機関によって利用できる口座やカード種別、利用限度額が決まっているので、確認して準備します。ちなみに、クレジットカード利用は「つみたて投資枠」で積み立て購入する投資信託のみで、3月7日時点ではカードで株式購入ができる金融機関はありません。


 step3 金融商品を選ぶ 

新NISA制度には二つの枠組み「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、自分のニーズに合わせて片方または両方を利用して投資や積み立てが可能です。



「つみたて投資枠」は金融庁の基準を満たした投資信託を毎月定額で積み立てを続けて長期的に資産形成ができる仕組みです。「成長投資枠」は投資信託のほか上場企業の株式などを購入でき、米国などの外国株式や投資信託、ETF(上場している投資信託。株式のようにリアルタイムで売買できる)も購入可能です。利用する金融機関が希望商品を取り扱っているか確認しましょう。

 

 step4 投資枠を選ぶ 

金融商品や購入方法で「つみたて投資枠」か「成長投資枠」かを選びます。

株式、投資信託を一括購入する場合→「成長投資枠」を選ぶ

株式を毎月積み立て購入する場合→「成長投資枠」を選ぶ

投資信託を毎月積み立て購入する場合→「つみたて投資枠」か「成長投資枠」を選ぶ


 step5 金額、支払い法を設定 

金融商品と購入方法を決めたら、購入金額を決めてステップ2で決めた支払い方法を設定し、資金を準備します。

手順は以上です。いかがでしたか。金融機関の手続きは煩雑になりがちですが、各金融機関が工夫して利用しやすい環境を整えていますので、まずは行動してみてください。

新NISAは投資で、損失が生じるおそれがあります。説明書や契約書をよく読み、十分に理解した上でご自身の判断と責任においてお取引ください。






おかだ・ゆり
おかだ・ゆり/ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業を経て沖縄へ。女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動

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女性のイマドキ!マネー術のバックナンバーは[こちら]から
『週刊ほ〜むぷらざ』賢く生きる!マネー術(12)
第1909号 2024年3月7日掲載

この記事のキュレーター

キュレーター
岡田有里

これまでに書いた記事:71

ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業に就職し海外勤務を経験し、2000年に沖縄へ。「私の未来に安心を!」をテーマに、女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動。

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